妊婦にやさしい仕事着の選び方

写真はイメージです

 ビジネスの場にふさわしいマタニティーウェアの品ぞろえが充実してきた。おなかが大きくなっても着られるジャケットなどがある。妊娠後も働き続ける女性が増え、仕事着としての需要が高まっている。
 国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査(2015年)によると、第1子出産前後の妻の就業継続率は53・1%で、前回調査(10年)より12・7ポイント上昇した。妊娠後も仕事をする女性は増えている。

コムサブロンドオフのジャケットは、ボタンを留める位置を変えてシングル、ダブル両方使える(東京の西武池袋本店で)

 「コムサブロンドオフ」西武池袋本店(東京)には、妊娠中の20代後半から40代前半の女性が多く訪れる。会社の会議などフォーマルな装いを求められる場を想定して服を探す人が多い。

妊娠初期から後期まで着られる / 体の線美しく

 このブランドは、約3年前からスーツやジャケットなどビジネス向けのマタニティーウェアを強化してきた。ブランドディレクターの田村尚美さんは「ファッション性を損なわず、妊娠初期から後期まで長く着られるデザインを考えている」という。ジャケットは、おなかの大きさに合わせてボタンを留める位置を変え、シングル、ダブル両方の着こなしができるものも(3万8000円、税抜き)。体の線をきれいに見せながら窮屈にならないように、後ろ身ごろだけ裾に向かって広がる形にした。ワイドパンツ(2万2000円、同)は股上の深さを調整し、おなかを包み込みながらシルエットを美しく保てるようにした。

 

レスピレーションのシャツはリボンの結び方を調整して妊娠初期から後期まで着られる

 ワコールのブランド「レスピレーション」はビジネス向けの服が約6割を占める。リボン付きのシャツ(1万7000円、税抜き)は胸の下に大きなリボンがあしらわれ、おなかが目立ちすぎないようにした。細身のパンツ(1万8000円、同)と組み合わせてすっきりした印象にする。同社広報担当者は「オフィスのカジュアル化が進み、ビジネスシーン向けのマタニティーウェアもデザインの幅が広がっている」と話す。

ウーマンプラススタイルが提案する会食やパーティー向けの装い。光沢のある生地を使い華やかな雰囲気

 管理職などに就く女性を想定したブランドも登場した。3月に始まったブランド「ウーマンプラススタイル」は、30代後半から40代前半の働く女性がターゲットだ。黒、紺、グレーなどシックな色を中心に、国産生地を使ったシンプルなデザインのスーツやワンピースなど21型をサイトで販売している。
 オーナーの出光博子さんは「仕事の食事会やパーティー向けのエレガントな装いも提案している」と話す。光沢のあるサテン生地を使ったパンツ(1万2960円、税込み)は伸縮性があり動きやすい。大きく膨らんだ袖が特徴のブラウス(1万1880円、同)は前身ごろの裾にゴムが入っていて大きくなったおなかを包み込む。
 リクルートマーケティングパートナーズの妊産婦向け通販情報誌「赤すぐ妊すぐ」編集長の尾花晶さんは「マタニティーウェアは限られた期間しか着ないが、晩産化で一定の所得がある女性がお金をかけるようになったこともありビジネス向けが充実してきた。妊娠してもこれまで通り仕事をしていきたいという女性の思いも反映している」と話す。(野倉早奈恵)

サイズ調整できる服を

 マタニティーウェアを選ぶポイントについて尾花さんは「最近は、仕事でも仕事以外でも着られる仕様の服が増えた。ハリがある素材の服を選ぶと、かっちりとして見えるので、素材選びにも気を使ってみるといいでしょう」という。色は、かわいらしい色ではなく、黒や紺、グレーなどを選ぶと仕事着という印象が強くなる。
 「妊娠したら、サイズの調整機能がある服を早めに準備して、妊娠初期から体を締め付けないように心がけてください」