自分向けのお中元「写真映え」「華やかさ」で選ぶ

SNSで共有、もてなしの食卓に華

 お中元の季節になった。虚礼廃止の風潮が広がり、職場や取引先などに贈るケースは減っている一方で、自分や家族のために求める人は増えている。百貨店などでも自宅用の品ぞろえを充実させている。

 高島屋は今年、自宅向けの商品として「フォトジェニック(写真写りのよい)フード」を展開。熊本県のPRキャラクター「くまモン」のハンバーガーが作れる「くまモンdeバーガーセット」(税・送料込み6480円)や、5色のソースで味付けした「5種の黒毛和牛入りミニハンバーグ」(同5400円)などをそろえる。

 写真映えする一皿は思わずインスタグラムなどソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でシェアしたくなる。中元商品担当の手島将隆さんは「家族や親しい仲間とのホームパーティーを盛りあげてくれるような商品をそろえた。お中元になじみのない若い世代も取り込みたい」と話す。

ギフト市場は拡大、人気商品の少量セットも

 矢野経済研究所の調査では、2015年の中元・歳暮の市場規模は1兆8175億円。17年は1兆8000億円と微減が予測される。一方で、母の日なども含めたギフト市場全体は、15年の9兆9535億円が、17年は10兆700億円に拡大するとの予測だ。親しい人に贈るカジュアルなギフトはコミュニケーションの手段として今後も伸びる、との見方だ。

 こうした傾向を受け、百貨店が扱う中元商品も変わりつつある。そごう・西武では近年、客1人当たりの注文点数が増えた。「自分でも試したい」「孫家族が来るので自宅に送る」などの声がよく聞かれるという。そこで今年は「おもてなしの食卓にも使えるお中元」をコンセプトに設定。家族で楽しめて写真映えもする「バール・デルソーレ ヨーグルトジェラートセット」(同5400円)や「ジャージーヨーグルトのお酒」(税込み・送料別5400円)などを勧めている。

 阪急百貨店は「自分でも食べてみたい」というニーズに応え、2年前から人気商品の「少量セット」を展開。石川県の洋菓子店から取り寄せた「石川・サロン ド テ 西洋菓子倶楽部『高乃倉』 果樹園のアイスブリュレ」は6個入り(税・送料込み4000円)の他、3個入り(同2592円)も用意した。

 近鉄百貨店では昨年、中元用商品の自宅向け売り上げが前年比48%増となったことから、今年は品ぞろえを強化。8月に入ってから届く「野村佃煮つくだに 夏おせち 和洋風1段重」(同5400円)など、帰省時の食卓で楽しめる商品も数量限定でそろえた。

ネット通販も好調、5年で売り上げ倍増

 中元のカジュアル化を受け、ネット通販で注文する人も増えている。楽天市場では、16年までの5年間で中元商品の売り上げが2・3倍に拡大した。

 今年はプロテインドリンクと腹筋ローラーなどをセットにした「『マッチョが選んだ』お中元」(同3000円)、写真映えする5色そうめんと青いお茶などを合わせた「『自分買い』お中元」(同2000円)など、自分や親しい相手だからこそ贈れる商品をそろえている。(宮木優美)