通勤にリュック、機能とデザインが進化した売れ筋をチェック!

キャロットカンパニー提供

 通勤にリュックを使う働く女性が増えている。光沢のある素材を使ったり、デザインや機能に工夫を加えたり、ビジネスシーンでも違和感を感じさせないタイプが増えてきた。

A4サイズの書類が収まる

 新宿マルイ本館(東京都新宿区)の女性用のバッグ売り場では、リュックを集めたコーナーが中心部を占める。販売員の加藤岬さんによると「仕事でリュックを使うのは初めてという女性が増えている」。

 丸井では2016年のリュックの売上高が、13年に比べて6・2倍に増えた。女性用ではA4サイズの書類が十分に収まり、ロゴなどはないシンプルなタイプが人気だ。こうした売れ行きを踏まえて、プライベートブランドで販売しているリュックのデザインを昨秋に刷新した。

 ビジネス用のリュックが売れ始めたのは11年の東日本大震災がきっかけだった。ユーザーが機能性を重視する姿勢を強めたことから、男性向けを中心にリュックタイプのビジネスバッグに人気が出た。

 パソコンや資料を詰め込んだ重いバッグは、手で持つよりも背負った方が体の負担も軽い。丸井のバイヤー、山岡愛美さんは「スマートフォンが大型化し、両手で操作する機会が増えたことも、女性がリュックを使う機会を広げた」という。働くママ世代には、子どもを保育園に送り迎えする際に便利な点も評価されている。

床置きで倒れない、スマホがすぐ取り出せる

 メーカーも、女性向け商品を相次いで投入している。

 かばん大手のエースが4月に発売した「所作美人になるビジネスバッグ」シリーズは、営業職の女性社員の意見を採り入れて作られた。発売した4タイプのうち二つはリュックとしても使える。

 「名刺交換のためにバッグを床に置いたときに倒れない」「スマホをさっと取り出したい」などの要望に応え、底にびょうをつけたり、ポケットを多めに配置したりしている。長めの持ち手をつけ、トートバッグのように肩に掛けたり、手に持ったりもできる。

 本格的なビジネスバッグで支持を集めるトゥミでもリュックタイプが売れている。パソコンを背面のポケットにしっかりと収める機能は男女共通で人気だが、女性向けはポケットが目立ちすぎないようにしたり、ゴールドやシルバーの金具を使ったりするなど、エレガントなデザインを施している。

大きな開口部、シンプル&機能性重視

 最近のリュック人気に火を付けたのは、キャロットカンパニー(大阪)のブランド「アネロ」の口金リュックだ。価格が手頃で、開口部ががま口のように大きく開くため、荷物を取り出しやすい。14年11月の発売以来380万個売れた。

 東京支店MD戦略室課長の新富美子さんは「必要十分な機能に絞り、デザインもシンプル。仕事用として合わせやすかったのでは」とみる。パソコンを収納できるポケットをつけたタイプや牛革を使った商品も展開している。(木引美穂)