プレミアムフライデーにはオザケンのあの曲を聞きたい!

スパイス小町

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 さて、2月からはじまったプレミアムフライデー……これまで3回あったわけですが、皆さまは最終の金曜日、15時に退社されていますか?

 4月28日はさすがに連休前なので、メールを出しても「オフィスにいません」という返事も結構ありました。

「働き過ぎ」日本人の意識改革は進む?

 プレミアムフライデーは、「働き方改革」に伴う、政府や経団連など経済界が提唱している企画です。関ジャニ∞が出演するCMなどでアピールしたおかげか、認知度は「女性活躍推進法」よりも高いそうです。

 なぜ、こんなことをやるのか? 一つには、「働き過ぎ」といわれる日本人の意識改革を進め、メリハリをつけて効率良く働いてほしいというねらいがあります。「『休む』という習慣を身につけよう」「早く帰って家族とどこかにいこう」、――そんなキャンペーンなのですね。さらに、金曜日に早く帰ることで、消費の活性化も促すねらいもあるようです。

 日本人の有休取得率は、ヨーロッパの100%に比べ、50%にも満たないと言われています。後ろめたく思うことなく、早く帰ったり、休みを活用したりするためにも、こんな“号令”が必要なのかもしれません。

 しかし1回目の2月は、実際に帰った人はまだまだ少なかったようです。翌日の土曜、ちょうど「プレジデントウーマン」のイベントが行われたので、100人ほどの女性にアンケートを取ってみました。すると、「会社にいました」「残業してました」という声が圧倒的多数。プレミアムフライデーを活用できた人は2割程度という感じでした。

 次の3月31日は、「年度末でそれどころじゃなーい!」という悲鳴もあちこちで聞こえました。

 「プレミアムウェンズデーにしてほしい。週の半ばぐらいにちょっと早く帰れると、すごく楽」というワーママからの実感のこもった提案もありました。

 後から聞いたら、「ネット通販の利用が伸びた」という調査もあったそうですよ。街に出ないで、早く家に帰ってみんなネットを見ていたのでしょうか?

「オジサンは15時に仕事が終わっても…」

2月には、掲示板サイト「発言小町」にこんな投稿が寄せられていました。

「24日は最初のプレミアムフライデーですね。実行する予定の方はいますか? 消費が増えるのも、休みが増えるのも良い事だと思いますが、つっこみどころはたくさんあります。まず、何故なぜ月末にしたのだろう? 大抵の会社は月末は忙しいです。第2か第3あたりにしておけば実施しやすいのにって思います。考えた人は何もわかっていないのでしょうか?」

 ユーザーから集まったレスは、プレミアムフライデーに対して賛否両論。どうしても「月末は繁忙」という職場が多いのでしょう、「なぜ月末にしたのか? 帰れないよね」というものがやや目立ったようです。

「おじさんは困ると思うよ。オジサンが15時に仕事が上がったってすることないじゃん。家に帰ったって邪魔にされるだろうしねぇ……。行き場が無くて困るオジサン多いと思います」

 このレスには笑ってしまいました。

 「定着した『バレンタインデー』や『ホワイトデー』『クリスマス』『かぼちゃの日?』などにあやかろうと、まずは進めてみようとした一つのアイデアですね」と前向きな人もいました。

 かつて「カジュアルフライデー」という試みがありました。わたしが外資系で働いていたころは、ファッションからして違いました。外国人社員は、金曜日はデニム、夏なら短パンなどでくる人が多かった。もう気分は週末! 社内をベビーカーを押して歩いている人がいたり、子どもが会社までやってきて、一緒に帰ったりなんていう光景もありました。

 そんな光景を見ているだけに、「やればできる!」と思います。横並び意識が強い日本人なので、まずは形から入る。働き方改革もまず形から。意識は後からついてくるという感じでしょうか? 夏にネクタイをしないクールビズもそうやって広まってきました。プレミアムフライデーは、「15時に帰る」だけでなく、「私服でいいよ」というキャンペーンもやってほしいですね。

2月のプレミアムフライデーには、もう一つ「プレミアム」なことがあった!

 さて、記念すべき「第1回プレミアムフライデー」の2月24日はもう一つ大きな出来事があったんです。皆さま覚えていらっしゃいますでしょうか?

ある一定の年齢層には、「オザケンが帰ってきた日」でしたよね? そうですよね?

 オザケンこと小沢健二さんが19年ぶりの楽曲を発表し、20年ぶりにテレビ番組(テレビ朝日系「ミュージックステーション」)に出演しました。「早く帰ってテレビの前で正座して待つ」という友人のフェイスブックを見て、“ただならぬ事態”であることを知りました。

 若い世代には「オザケンって誰?」という感じだとは思うのですが、アラフォー世代にとっては「渋谷系の王子様」。すごく乱暴な説明をすると、「今の星野源みたいな存在で世界のオザワこと小澤征爾せいじおい、東大卒ミュージシャンというプレミア感をプラス」という感じでしょうか? (すみません。賛否あると思います)

 彼の楽曲は後輩ミュージシャンにも大きな影響を与えました。20年ぶりにお姿が見られるとあって、アラフォー世代は大騒ぎだったのです。

 2月24日はそんなプレミアムがダブルな日だったんですね。

 ということで、ひとつ提案なのですが、オザケンのヒット曲「痛快ウキウキ通り」をテーマソングに、プレミアムフライデーを推進してはいかがでしょうか? 団塊ジュニアに当たるオザケン世代は「働く中心層」ですし、そんな層を狙って、ぜひオザケンのヒット曲を復活させてほしい。

 さらに上の世代、上司を帰らせるには、EPOの『DOWN TOWN』(作詞・作曲 : 山下達郎・伊藤銀次、1980年)あたりでしょうか? この曲は、お笑いブームを牽引けんいんしたフジテレビ系のバラエティー番組「オレたちひょうきん族」のエンディングテーマ。歌詞は土曜日の夜を歌ったものですが、こちらはアラフィフ世代に効果があるのではと思います。

 やっぱり街に繰り出すには、「ヒットソング」が必要だと思うのですが、皆さまいかがでしょう?

白河桃子
白河桃子(しらかわ・とうこ)
少子化ジャーナリスト・作家

 相模女子大学客員教授、昭和女子大女性文化研究所客員研究員。内閣官房「働き方改革実現会議」「一億総活躍国民会議」の民間議員も務める。東京生まれ、慶応義塾大学卒。住友商事、リーマンブラザーズなどを経てジャーナリストに。女性のキャリア、働き方改革などをテーマに発信している。「婚活時代」(山田昌弘共著)で「婚活ブーム」の火付け役となった。著書に「妊活バイブル」(講談社新書)「女子と就活」(中公新書ラクレ)「産むと働くの教科書」(講談社)「格付けしあう女たち」「専業主婦になりたい女たち」(ポプラ新書)など。「仕事、出産、結婚、学生のためのライフプラン講座」を大学等で行っている。

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