3割少ない量でいい? 男女の賃金格差をコーヒーから考える

 女優エマ・ワトソンさんがツイッターでシェアした動画を知っていますか? アメリカのキャンペーン「」に関するもの。アメリカで男女の賃金格差が20%もあることを映像で見せています。コーヒーを注文すると、男性にはなみなみと注いだカップが手渡されるのに、女性にはなぜか2割ほどコーヒーの量が少ないカップを渡される場面が描かれています。

 このキャンペーンは、アメリカでの「Equal Pay Day(イコール・ペイ・デー/同じ賃金を手にする日)」にちなんでいます。今年、アメリカは4月4日、日本は4月7日です。この日付は、男性と同じ額の収入を得るために、女性はどれだけ余分に働かなければいけないかを計算して出されたものです。つまり、男性が2016年に得た収入を稼ごうとすると、女性は1年プラス3か月と7日、2017年の4月7日まで働かないといけないことになります。

 厚労省が2月に発表した「賃金構造基本統計調査」によると、労働者の平均賃金は男性が33万5200円、女性が24万4600円で賃金格差は27%。アメリカだと2割少ないコーヒーが、日本では約3割少ないというわけです。実は日本の賃金格差は、OECD34か国のうち、下から3番目。まだまだ格差が大きいのです。

 日本BPW(Business and Professional Women)連合会専務理事の佐藤道子さんは「20代、30代ではなかなか格差を実感できないかもしれません。格差は50代になって最も開くからです」と説明します。

 厚労省の統計によると、20~24歳の賃金を100とした場合、男性の賃金がピークになる50~54歳は203.6(42万5700円)になるのに対し、女性は135.1(26万9500円)までしか伸びません。その理由は、いろいろあります。結婚・出産などでキャリアを中断せざるをえない人が多いほか、管理職に就く率が低い、賃金が低い職種が多いなど。いずれにせよ、女性の賃金カーブは男性よりゆるやかなのです。

 日本BPW連合会では、4月7日昼に東京駅周辺でチラシを配るほか、22日に東京で全国大会を開いて、イコール・ペイ・デーの啓発活動をするそうです。世界でも各国で女性たちが声をあげています。その声がどう反映されるのか、経過を見守りたいですね。(大森亜紀)