管理職昇進 女性は後ろ向き?

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男女で意識に差 人材育成支援会社調査

 管理職への昇進に対して、女性は男性に比べ、前向きな受け止め方が少ない――。こんな意識の差が、人材育成支援会社の調査で浮き彫りになった。識者は「意欲のある女性も、昇進には『なぜ私が』という戸惑いを感じている。上司や会社が丁寧に対応することが、女性管理職を増やすためには必要」と指摘する。

 調査は、トーマツイノベーション(東京)が2016年9~12月、同社の研修受講者など男女約5400人に行った。第一線で働く「実務担当者」、部下がいるがその評価権限は持たない「リーダー」、評価も行う「管理職」と3層に分け、現在や過去の仕事観や戸惑いなどを尋ねた。

 実務担当者の時期では、働く上で重視する点として「大変でもやりがいのある仕事をする」をあげたのは、女性30%に対し、男性は19%。一方、「昇進・昇格に必要な知識や技能を身につける機会を与えてくれる上司がいる」のは、男性が多かった。

 リーダーの人には、昇進して役割が変化した際、戸惑った内容を尋ねた。男女とも「プレーヤーとマネジャーという二つの役割の業務バランス」がトップ。女性は僅差で「メンタルタフネス(精神的なつらさ)」が続いた。

 管理職には役職を引き受けた理由を聞いたところ、「直属の上司の説得」が男女とも最多。ただ、男性はこの回答が23%で、「もともと昇進したかった」(20%)、「昇進が社会や会社から認められることと思った」(同)など前向きな考えも多かった。だが女性は、上司の説得(32%)が、昇進したかった(15%)などを引き離した。

 調査の共同研究者で東大准教授の中原淳さん(人材開発)は「女性は働く意欲は高いが、引き上げてくれる上司の存在などキャリアを伸ばす機会が十分でないため、昇進のイメージが描けていない。企業が女性活躍を実現するには、男女の意識の共通点や異なる点を踏まえ、昇進などタイミングごとに丁寧な施策を行うことが求められる」と指摘する。