「我慢は美徳」はそろそろやめませんか…日本にはびこるパワハラという病

スパイス小町

画像と本文は関係ありません

 最近いやなニュースが続くなーと思っています。共通するワードは「パワハラ」や「いじめ」。

 過労死した大手広告会社「電通」の若い女性社員も、過重労働を強いられ、かなりのパワハラにあっていた。多くの過労死の場合、長時間労働とパワハラがセットであることが多いです。彼女の前に自殺した同じ会社の男性社員も、非人間的な長時間労働とパワハラで苦しんでいました。

 そして青森県では、伝統の祭りで踊る、かわいい少女の写真が写真コンテストに入賞。ところが、少女はいじめを苦に自殺していたことが分かり、地元の自治体は入賞を取り消します。その理由が「波風たてないように」というもの――。

 友人がブログで発信したことで、ネットなどで「これはおかしい」と話題になっていたのですが、多くの人が共感したようです。結局、「市長賞」を取り消した市長自らが謝罪しました。しかし、ご遺族の気持ちはどうなるのでしょうか?

 学校ではいじめがなくならず、会社ではパワハラ、セクハラが絶えない……「根っこ」は同じところにあると思います。それは「これはおかしいと言えない空気」です。誰にも言えないうちに、誰かに相談する余裕すらなくなり、次第に追いつめられていってしまう。

小町ユーザーからのアドバイスをご紹介

 小町にも「これはパワハラ?」と尋ねるトピがあります。パワハラもセクハラもありますし、彼氏がパワハラにあっているという相談もありました。

 保育士さんから「先輩のパワハラでうつ病になりそうです」という見過ごせないトピがあったので紹介しますね。トピはこちら⇒いま問題のパワハラ

 「挨拶あいさつをしても無視、手が空いてるとトイレ掃除、何か仕事を手伝おうとすると『ここはいいから自分のことをして』と言われ、一切寄せ付けないようにします。

 それでもターゲットは私のみで、私がいない時は、他の保育士とわきあいあいと話したり、保護者の前では、『とっても話やすい保育士』をされています。そのため、他の保育士にはパワハラをわからないようにします」

 つらいですね……他の人には良い人に見える先輩。「このままでは私の心は持ちません。わたしは退職したほうがいいのでしょうか……?」

 「やめていい」というレスもありました。同じ体験をした方からのレスもありました。

 「私も教育現場で働いています。全く同じような経験をしたことがあります。つらくて苦しくて意味がわからなく、どうにかなりそうでした」

 しかし、この人の場合、声をかけてくれる人がいた。

 「ある日、他の男の先生から、『自分より若い女ってだけで生理的にどうしても気に入らない人っているんだよ。嫉妬や妬みがあるんだろ。みんなわかっているから頑張んな』と言われ、すごく救われました」

 意味がわからないいじめにあう日々。わかってくれる人もいるのですね。そしてさらに具体的なアドバイスも!

 「まず『指導』と『感情』を分けて考えてね。指導は素直に聞き入れ、感情的な言葉は涼しい顔で流して下さい。挨拶もきちんとね。堂々と過ごしていじめても面白くないと思わせましょう。暗い顔、オドオドした態度、機嫌取りはパワハラを増長させます」

あなたの心は、何て答えますか?

 そして、もう1本。パワハラとはどこからですか?という小町に救いを求めるようなトピです。

 「生まれて初めてのパワハラか?と思う会社で働いています。皆さんの思うパワハラと思う所はどんな所ですか? 私はそれがきっかけか、手の震えが止まりません。おびえてる自分がいます」

 これに対しては、「身体の震えまであるのなら身体を壊す前に逃げるが勝ちですよ。無理しないで…」という答え。もちろん“逃げる”という手段、重要です。

 そして、もうひとつ、とてもすっきりする答えがあったので、シェアします。「パワハラはいじめと同じである」というタイトルです。

 「セクハラ、パワハラ、モラハラはやられた側がされたと思った時点で成立する。体育会系や職人の世界で生きてきた人達や団塊の世代のように体罰が当たり前だった時代の人間にはこれが分からないのである。そのため、ハラスメントの加害者にパワハラであることを訴えかけても話が通じないことが多く、泣き寝入りをしなければならなくなってしまう。そうならないようにするためにも、パワハラの様子を録音しておいてしかるべき場所に持っていくのがいいと思う」

 パワハラやいじめは、やっているほうは「これは指導だ」と思っていることもあります。また「これぐらい先輩にオレもやられたから、当たり前だ」と思っている人もいます。

 「我慢は美徳」はもうそろそろやめてもいいと思う。逃げたっていいんです。そして、心が疲れきってしまう前に、誰かに話をしてみてください。「がんばれ」という人もいるかもしれないけれど、「逃げていい」という人もいると思う。

 そして、まわりにそういう人がいたら、一言声をかけてください。そして、心が元気になったら、耐えるだけでなく、ひとりじゃなく、仲間と一緒に闘うことも考えても良いかもしれない。

 まずは心に聞いてみて。「あなたは大丈夫?」と。

白河桃子
白河桃子(しらかわ・とうこ)
少子化ジャーナリスト・作家

 相模女子大学客員教授、昭和女子大女性文化研究所客員研究員。内閣官房「働き方改革実現会議」「一億総活躍国民会議」の民間議員も務める。東京生まれ、慶応義塾大学卒。住友商事、リーマンブラザースなどを経てジャーナリストに。女性のキャリア、働き方改革などをテーマに発信している。「婚活時代」(山田昌弘共著)で「婚活ブーム」の火付け役となった。著書に「妊活バイブル」(講談社新書)「女子と就活」(中公新書ラクレ)「産むと働くの教科書」(講談社)「格付けしあう女たち」「専業主婦になりたい女たち」(ポプラ新書)など。「仕事、出産、結婚、学生のためのライフプラン講座」を大学等で行っている。

https://www.facebook.com/shirakawa.toko