銀座で食す夏野菜、プロの技を味わう

野菜のおいしさを満喫できるレストランが増えてきました。東京・銀座で、夏野菜を使ったメニューが評判のお店に案内します。

 季節ごとの「東京野菜」使う食堂

  銀座三越9階にある「みのる食堂」は、全国の農協の連合組織「JA全農」が手がけています。木造の納屋をモチーフにした店内は、ゆったりとしていて、芝生が広がるテラス席もあります。東京のど真ん中・銀座にいることを忘れてしまうような開放感でいっぱいです。

  ランチタイム(午前11時~午後3時)には、野菜をふんだんにつかった「おそうざい」をビュッフェ形式で味わえます。「旬菜ネギトロとろろ丼ぶり」(1728円=税込み)、「挽き肉と野菜のカレー」(1630円=同)などのメイン料理とセットになっていて、カウンターに並ぶ8種類ほどのサラダやおかずから好きな物を皿に盛ることができます。今の時期には「トマトのオニオンサラダ」や「揚げナスの酢びたし」といった、みずみずしい夏野菜を使った料理がズラリ。

 2010年9月にオープンした「みのる食堂」は、JA全農が外食産業での国産食材の利用拡大と、消費者に食材の産地への関心を持ってもらうことなどを目的に取り組んでいる「みのりみのるプロジェクト」の一環。日本各地の伝統の食文化を生かし、旬の国産食材を使ったメニューを考案して提供しています。

  今では「グリルみのる」「みのりダイニング」など全国に12店舗を展開。どこも「地産地消」が基本で、銀座三越店内にある「みのる食堂」と「みのりカフェ」にも、東京・西東京市の生産者グループから、新鮮な「東京野菜」が毎日届けられ、料理の一部に使っていると言います。

 ジャンボシシトウ、ズッキーニの天ぷら

  みのる食堂の調理責任者・深野史敬さんに、夏野菜を使ったオススメメニュー「野菜の天ぷら 国産生ハム添え」(価格810円=税込み)を作ってもらいました。

  天ぷらといえば、素材のおいしさが生きる料理の代表格。素材は季節によって異なりますが、夏場は、シシトウやズッキーニ、ナスなどを使い、こめ油で揚げています。

 こめ油は、精米の際にできる胚芽と米ぬかから抽出・精製されたサラダ油。「普通のサラダ油と比べて香りが柔らかく、胃もたれしにくいので、特に女性のお客様には好評」(深野さん)とのこと。

  シシトウは、長さ、太さとも通常の2倍ほどもあるジャンボサイズ。口に含むと、柔らかく、香りと強い甘みを感じます。シンプルな塩味がシシトウのうまみを引き立てているよう。

 ズッキーニも、長さが約30センチもある大型の品種を使っています。やはり甘みが強く、かむとジューシーでまろやかな舌触りです。こめ油独特のサクッとした軽い衣の食感と絶妙にマッチ。上に載せた生ハムの塩気も加わって、白ワインにも合いそうです。

  シシトウやズッキーニに含まれているビタミンCは、免疫力アップや美肌効果などがあるとされ、シシトウに含まれる「カプサイシン」には脂肪燃焼効果なども期待できるといいます。新鮮な夏野菜のおいしさを生かすため、165度の油でサクッと揚げるのがコツ。オクラやピーマンといった他の夏野菜も天ぷらにすると、おいしく食べられます。

 農家の家庭料理をアレンジ「農食プレート」

 マロニエゲート銀座2にあるのは、「HATAKE CAFE(ハタケ カフェ)」。東京・表参道の人気イタリアン「HATAKE AOYAMA」の総料理長・神保佳永さんがプロデュースする新スタイルのカフェです。

 木のぬくもりを感じさせる店内では、全国各地の契約農家から取り寄せた新鮮な野菜を使った料理を味わえます。ランチタイム(11時30分~14時30分)のメニューとして人気なのが、農家の家庭料理をアレンジしたという「HATAKEの農食プレート」(1日限定70食。1620円=税込み)。

 今の季節は、ゴーヤのアンチョビ和えやとうもろこし豆腐、夏野菜のあんをかけたカレイのから揚げ、ズッキーニと豚肉のカレー炒め、十六穀米など10数品がプレートの上にズラリと並び、野菜をたっぷり取ることができます。

  個々の野菜のおいしさを味わえるよう、小皿で彩りも華やかに、丁寧に盛り付けられたその様からは、「日本の正しい食文化を次世代に伝えたい」という神保さんの思いが伝わってくるようです。