体内時計を合わせて、すっきり目覚めるコツ

 夜更かしやスマホの見過ぎなどで体内時計が狂い、日本にいるのに「時差ぼけ」状態の人がいます。朝すっきり目が覚めないなら、体内時計を合わせる必要がありそう。近年、体内時計をつかさどる「時計遺伝子」の解明が進み、効果的に目を覚ます習慣がわかってきました。体内時計をリセットするコツを専門家に聞きます。

目覚めに欠かせない朝の光…目からの刺激が時計を動かす

  体内時計は、太陽の光が明るいうちに活動するための仕組み。人には太古の昔から備わっているといいます。体内時計をつかさどる時計遺伝子が1990年代に発見され、脳だけでなく内臓にも時計遺伝子があることがわかってきました。時計が朝になると血糖値や血圧があがって活動モードのスイッチが入ります。

 しかし、早稲田大学先端生命医科学センター長の柴田重信さんは、「現代は体内時計が狂いやすい環境にある」と警告します。

 夜遅くまでの仕事や不規則な食事、最近ではパソコンやスマートフォンの光の刺激が、周期を狂わせる一因に。「『社会的時差ぼけ』と言いますが、朝になっても体内時計が夜のままの人がいます」。時差ぼけのまま無理に起きようとすると、気持ちと体の時計が合わず、仕事の効率もあがらないそうです。

 柴田さんによると、時計のリセットに欠かせないのが光の刺激。太陽の光を浴びると目からの刺激が脳の視床下部に伝わり、時計を進めてくれます。ピカッとした朝日でなくても「曇りや雨の日の屋内でも光の強さは十分」。カーテンをあけて光を浴びることは、体内時計をリセットするのに必須なのです。

夜遅い食事も睡眠の妨げ、2度に分けると防御できる

 食事パターンが体内時計に影響を与えることもわかってきました。時計を朝にするには、夜、すなわち一定の食べない時間が必須。夜更かしをして食べると、この「絶食」時間が短くなり、朝の目覚めに影響します。もちろん夜中の食事は肥満につながります。「夜ご飯と朝ご飯の間は11時間ぐらいあけた方がいいでしょう。できれば、寝る3時間前までに食べ終わるのが理想です」と柴田さん。

 どうしても食事が夜遅くなってしまう人に柴田さんが勧めるのが、2度に分けて食べる「分食」。夜遅くにしっかり食べるより、夜早い時間に軽く食べておき、食事を分けると、体内時計が乱れにくくなるという実験結果があるそうです。