仕事でへとへとに疲れて帰宅しても、家が心地よいスペースだったら、リラックスして明日への活力も湧いてくる――「住む場所」は、想像以上に生活に影響を及ぼすと思いませんか。だからこそ居住空間を自分の好みにしたいと考える女性は少なくないと思います。
近年、自分で住宅を購入する女性が増え、女性向けのマンションも発売されています。特に30歳代で“家を買いたい”と相談に来る人が増えているそう。どういう点に気を付けてマンション購入を考えればいいのか、女性の住宅に関する相談に乗ったり、セミナーを行ったりしている一般社団法人「女性のための快適住まいづくり研究会」(東京)代表の小島ひろ美さんにチェックポイントを聞きました。
1)資金計画はしっかりと
現在の収入や貯金から計算して、どのくらいの予算までのマンションを買えるかを把握しておきましょう。そして、その予算に合った物件がどこにあるのか、どのくらいの広さか相場を調べましょう。“憧れの都心のA駅付近で新築の2LDKのタワーマンション”を夢みていても、予算が3000万円台だったら、現実的ではありません。予算より高い物件は目の毒ですし、予算よりも低い物件は時間の無駄になります。
2)生活を切り詰めてマンションを購入するのはNG
がんばっている自分へのごほうびとして購入するマンションなのですから、生活を切り詰めてローンを払い続けるのはよくありませんか。趣味や旅行、おしゃれなど、現在楽しんでいることを継続しながら、返していくことができるようにボーナス返済は無しで、月々のみのローン返済額にしなければなりません。
3)今買うマンションは終の棲み処ではない
住む家は、転職、転勤、結婚など人生のステージごとに変化していくものです。その時々で必要な家を手に入れるようにしたほうが賢い選択だと思いませんか。そのためにも、駅が近い、新築など、売却や貸しやすい物件かどうかも考えておきましょう。
4)100%希望通りのマンションはない
理想のマンションのイメージは人それぞれです。「2LDKでないとイヤ」「駅が近くて買い物に便利な場所がいい」「景色が良い高層階を希望」など、さまざまな条件があると思います。そこで、情報を集めると同時に、自分の希望条件の優先順位を整理することが大切です。完璧なマンションを探そうとしたら、いつまでも決まらないでしょうし、予算の範囲に収めることも難しいでしょう。
賃貸と違い、一人でも快適で安全なコンパクトマンションの販売や、金融機関が融資要件を緩和した女性向け住宅ローンの発売など、女性の住宅購入は現在、特別に難しいものではありません。自分のライフスタイルに合わせて考えてみるのもいいかもしれません。
