私にもできる! ふるさと納税で社会貢献

はじめてのふるさと納税

豪華返礼品が見直しに? 10年目で曲がり角

 各地の特産物など返礼品をもらえる上、節税もできると人気のふるさと納税。制度開始から10年目の今年、自治体間の返礼品競争の過熱ぶりが問題になりました。高額な返礼品をやめる自治体が増え、ふるさと納税は曲がり角を迎えています。そこで注目されているのが、ふるさと納税でできる「社会貢献」。災害支援や子どもの貧困などに役立てることができます。

注目ワードは「GCF」子ども支援や災害支援に

 総務省は今年4月、全国の自治体に対して、返礼品を寄付額の3割以下とし、高額な家電や宝飾品などを返礼品から除外するように求めました。それを受けて、返礼を「お得」な品から「地域貢献、支援」する寄付へとシフトする自治体が増えています。

 注目ワードは「ガバメントクラウドファンディング(GCF)」。自治体がオーナーとなって特定の目的のために民間から寄付を募る仕組みのことで、その寄付金集めのためにふるさと納税のシステムが使われています。福祉や災害支援など、お金の使い道がはっきりした個別のプロジェクトに寄付することで、気軽に「社会貢献」ができるようになりました。

若者で高まる社会貢献熱

 ふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンク(東京都・目黒区)は、11月に実施したアンケートで、20歳以上でふるさと納税をしたことがある経験者1128人に「ふるさと納税を利用する理由」を尋ねています。「お礼の品がもらえる(61.2%)」が最も多かったのですが、20代では「災害支援(45.9%)」「故郷への応援」(44.3%)がそれぞれ4割以上の回答を集め、若者の社会貢献意識が高いことがわかりました。

 そんな意識の高まりを背景に、ふるさと納税ポータルサイトを運営する企業各社が自治体とともにGCFのプロジェクトを次々に立ち上げています。

子どもの貧困解消を支援

 例えば、東京都文京区は今年7月、六つのNPO団体と協力して、区内の生活困窮世帯にコメなどの食品を届ける「こども宅食」プロジェクトのGCFをスタートしました。ふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」経由で寄付ができ、共感したユーザーから、目標金額2000万円のところ、4800万円(12月8日現在)もの寄付金が集まりました。

「さが・こども未来応援プロジェクトの記者発表」(11月20日、都内で。トラストバンク提供)

 また、佐賀県は国連が定める「世界こどもの日」の11月20日に、「さが・こども未来応援プロジェクト」を発表。県や公益財団法人・佐賀未来創造基金、「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクなどが、目標金額を1000万円に設定し、来年3月末まで寄付を募ります。集まった寄付は、子どものための“居場所”づくりや、子ども食堂などに使われ、どんな境遇の子どもたちにも明るい未来を作る仕組みを応援することができます。

 その他、GCFの事例としては「広島県の犬の殺処分をなくす運動」や、文科省が推進する留学支援プロジェクト「トビタテ!留学JAPAN」と連動した取り組みなどがあります。

 寄付を通じて、さまざまな自治体と出会うことができるのも、ふるさと納税の魅力。地域が抱える問題解決のためのGCFに寄付すると、返礼品とは違った新たな縁をつないでくれるかもしれません。(メディア局・遠山留美)