納税ビギナーが失敗しがちな5つのこと

はじめてのふるさと納税

知っているけど、まだまだ多い未経験

 ふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンク(東京・目黒区)は11月、20歳以上の男女1128人に「ふるさと納税をしたことがあるか」と尋ねました。全員がふるさと納税を知っていたにもかかわらず、「未経験」が76.9%。そこで、“ふるさと納税歴”3年の記者自身の経験から、“ふるさと納税ビギナー”のために「はじめてのふるさと納税、失敗しがちな5つのこと」をご紹介します。

初心者は注意! ふるさと納税の“落とし穴

1. 消費期限の短い食料品は一度にたくさん申し込まない!

 ふるさと納税の魅力は、地方の名産品や食料品などの多彩な返礼品。とりわけ魚介類や肉、果物などに人気が集まり、申し込み時点で品切れになっていることもあります。
 記者が最初に寄付したのは、大好物のイクラ1キロが返礼品だった北海道の自治体でした。ふるさと納税のポータルサイトを眺めていると、申し込みが終了している自治体も多く、「早い者勝ち!」だとあせって、受け付け開始とともに申し込みました。

“イクラ地獄”の次は“鮭地獄”

 そして、ドーンと届いたイクラ。その量に圧倒され、一度に食べきれないと思い小分けにして冷凍保存したものの、丼、パスタなどイクラのメニューが続き、いささか食傷気味に。毎日消費期限と格闘し”イクラ地獄”の日々が続きました。

 単身者や少人数の家庭は、消費期限内で食べきれる量を把握してから申し込んだ方が良さそうです。日持ちのしないものは間を空けて申し込むなど、計画的に。発送日を指定できない場合も多く、返礼品の発送時期が重なって、複数の品が立て続けに届く場合もあります。生ものやクール便で届くようなものは、受け取れない場合は返送されてしまうこともあるので、出張や旅行で家をよく空ける人はご注意を。

2.収納場所を確保して!返礼品は一度に届くことも
“冷凍便”は宅配ロッカーに入れてもらえないので大変です

 最初の年は、我が家の冷凍庫がイクラや肉などの生もの返礼品であふれてしまいました。翌年は反省して、日持ちがするお米にしました。 ところが年末にまとめて20キロのお米が狭い我が家に届き、結局、置き場所に困って15キロを友人にあげることになりました。置き場所を取る品物は一度に届くのか、数回に分けて届くのか確認が必要です。

3.使い勝手も確認を、シェアする方法も考えて
持ち寄りパーティーの例

 同じ金額を寄付するなら、つい返礼品「量」が多い方を選んでしまうというのもビギナーが陥りやすいワナです。返礼品の「コスパ」を調べて申し込んだところ、切り落とし高級和牛がドーンと2キロ届きました。

画像はイメージ

  一人では食べきれないので、友人と「ふるさと納税持ち寄りパーティー」を開いてシェアしました。同じ2キロの牛肉でも500グラムずつの小分けパックにして発送してくれる自治体もあります。自分の暮らしの中でどう使うのかを考えて納税することも大事なよう。届け先を実家やお世話になった人に指定することもできるので、お歳暮代わりに使うのもいいかもしれません。

4.便利なワンストップ特例制度、でも手続きは必要

 会社員など確定申告をしない人なら、寄付先が5自治体以内であれば「ワンストップ特例制度」を利用できます。寄付した自治体が減税の手続きを進めてくれます。
ですが、これにも注意が必要です。寄付先の自治体から届く「ワンストップ特例申請書」に記入し、本人確認のためのマイナンバーカードや免許証のコピーをつけて、期限内に返送しないと減税されません。

 一方、「ワンストップ特例申請書」を返送したあと、不動産売買などで確定申告が必要になった場合、ワンストップ特例は適用されません。記者の場合も予定外の事態で確定申告が必要になり、ワンストップ特例が無効になりました。医療控除や住宅ローン控除(初年度のみ)を受ける人も同様です。
そんな場合でも、自分で確定申告すればいいだけではあるのですが、返礼品が届いて終わりではないことも覚えておきましょう。

 万が一、確定申告をし忘れても、5年前まで遡って申請できます。そんな場合に備えて、寄付金受領証明書など、関連の書類をひとまとめにして保管しましょう。そもそも、自営業やフリーランスのように確定申告が必須の方は「ワンストップ特例制度」を利用できません。

5.変動する控除額、転職などで年収が変わったら……

 前年度の年収を参考に、シミュレーションサイトで上限額を算出して、ふるさと納税をしていたのに、会社での立場が変わって収入が減ってしまいました……。
 自己負担額2000円を差し引いた、課税対象額は、賞与や残業代でも変動します。働き方改革などで、残業を制限する企業もあります。上限をオーバーした場合は、控除の対象にはなりません。自営業やフリーランスの方もその年によって年収が変動しますので、寄付金の上限額を決めるのは難しいようです。

 しっかり勉強したつもりでも実際やってみると、想定外のことが起きたり、うっかりミスをしたりすることがあります。 でも、寄付した自治体の長から礼状や暑中見舞いが届き、新しいふるさとができたような気持ちになれ、その自治体を訪ねてみたいと思うようになりました。 忘れてはいけないのは、ふるさと納税は「ネットショッピングとは違う」ということ。「返礼品不要」にチェックし、使い道を選んで申し込めば、自治体への支援になります。災害地に支援金を送ることもできます。 失敗しないように注意して、ぜひふるさと納税に挑戦してみてください。(メディア局・遠山留美)

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