園芸王子、三上真史さんが語る蘭の魅力

世界らん展日本大賞2018

 洋ランや東洋ラン、日本のランが美しさを競う「世界らん展日本大賞2018」が17~23日、東京都文京区の東京ドームで開かれます。21か国・地域から集まった3000種、10万株のランが展示され、今回のテーマは「楽園・南国・熱帯」。沖縄ちゅうみ水族館の熱帯魚が泳ぐ円柱水槽とランが共演する「オーキッド・ロード」や、気持ち悪いけどかわいい「きもかわ」のランなどが見どころです。開幕を前に、「園芸王子」として知られる俳優・三上真史さん(34)に、らん展の魅力について聞きました。

世界らん展日本大賞は「夢の空間」

 撮影用に用意されたオンシジュームを目にしたとたん、笑顔がこぼれた。「大好きな花。ランは大ぶりな花が多いですが、これは小さくてかわいい。花の形がスカートを広げて踊る女性のようなので、別名ダンシング・レディーともいうんですよ」。現在、自宅ではシンビジュームを育てているという。よどみなく語る様子から、植物に対する愛情が伝わってくる。

 ガーデニング好きな両親の影響で、幼少期から植物を身近に感じて育った。大学進学で上京し、緑が少なくアスファルトに囲まれた生活にうんざりしていたが、たまたま訪れた埼玉・秩父で、車窓から一面に広がる芝桜を発見。

 「サクラのじゅうたんのようで感動した。やっぱり自分は植物がないとだめだな、と思いました」。すぐに、自宅のベランダで草花を育て始めた。

 大学時代に俳優デビューし、2011年にNHK「趣味の園芸」のナビゲーターとなった。1967年から、植物の育て方、楽しみ方を園芸家らの講師がレクチャーしている老舗番組だ。

 ナビゲーターとして大事にしているのは、初心者の視点。番組では日常的に使っていても、園芸を知らなければわかりにくい用語はたくさんある。「先生が『宿根しゅっこん』と言ったら、『植えたままでも毎年咲いてくれる球根ですね』と補う。たまたま初めて見た方が、園芸を始めてくれるかもしれないですからね」。表情を引き締め、司会者としてのプロ意識をのぞかせる。

 最近は収録で毎年、らん展を訪れている。「ランは花の中でも華やかで、別格という感じ。それが東京ドームいっぱいに広がり、熱帯の楽園になる、ぜいたくな夢の空間です。園芸家たちのこだわりの花をじっくり見てほしい」と熱く語る。珍しい品種を見るのも楽しみの一つだという。今年はステージで、ランの寄せ植えを披露する予定だ。

 情報番組への出演がきっかけで定着した「園芸王子」の愛称には「照れますね」と恥ずかしそうに笑うが、園芸に関わる仕事ができることに日々喜びを感じている。

 「花は自分の鏡です。忙しいときにも、少し緑をでる時間を作るだけで生活が潤う。多くの人に趣味にしてほしいな」とさわやかに笑った。

三上真史 (みかみ・まさし)

1983年、新潟市生まれ。俳優。「趣味の園芸」のほか、バラエティー番組やドラマ、園芸に関するイベントなど多方面で活躍中。

「楽園・南国・熱帯」テーマ

「オーキッド・ロード」のイメージ

 らん展の今年のテーマは「楽園・南国・熱帯」。来場者を迎える入り口「オーキッド・ロード」と、子どもも楽しめる「オーキッド・パーク」も、テーマに合わせた華やかで神秘的な花々が愛好家を楽しませる。

 「オーキッド・ロード」は、赤や黄、オレンジなどのシンビジュームやエピデンドラムをいっぱいにあしらった。

 沖縄美ら海水族館の水槽を三つ配置し、一番大きな水槽は直径2メートル、高さ1・9メートルの円柱形。中には色とりどりの熱帯魚やトラフザメ、「カラージェリー」(クラゲ)などが泳ぐ。高さ6メートルほどの「ココスヤシ」も相まって、南国の雰囲気の中でランと熱帯魚の共演を楽しめる。らん展のポスターをモチーフにした写真撮影スポットも、注目を集めそうだ。

 毎年人気の「オーキッド・パーク」は、会場の奥。サルの顔のように見えるドラキュラ属の「モンキー・オーキッド」などおなじみの花々のほか、今年は、気持ち悪いけどかわいい「きもかわ」のランが集まった。

ベラチュラム

 「ベラチュラム」は、花弁にちりばめられた無数の点々が鳥肌を誘うが、思わずじっと見てしまう迫力がある。ギリシャ神話に登場する魔物「メデューサ」の名が付けられたランは、花が糸状に垂れ下がり、メデューサの髪のよう。不思議で奇妙な魅力がある花々を一つ一つ観察すると、独特の色や形から、植物の多様性が感じられそうだ。

【主催】
 世界らん展日本大賞実行委員会(読売新聞社、NHK、世界らん展組織委員会)
【後援】
 外務省、農林水産省、環境省、東京都、アメリカ蘭協会(AOS)、英国王立園芸協会(RHS)、世界蘭会議委員会(WOC)
【協賛】
 資生堂、三松、ヤナセ、東日本旅客鉄道、三井住友信託銀行、旭化成ホームズ、TOTO、ロッテ、万田発酵
【会場】
 東京ドーム(JR総武線水道橋駅、東京メトロ丸ノ内線・南北線後楽園駅、都営三田線水道橋駅、大江戸線春日駅から徒歩1~6分)
【開場時間】
 午前9時30分~午後5時30分(入場は午後5時まで)
 ※2月19日、21日は「スペシャルナイト」として午後9時まで(入場は午後8時30分まで)
【入場料】
 前売券:1900円
 当日券:2200円
 イブニング券:1500円(午後3時30分より入場可)
 スペシャルナイト鑑賞券:1000円(19日、21日どちらか午後5時30分より入場可)
 ※中学生(要学生証提示)と保護者同伴の小学生以下は無料
【問い合わせ】
 世界らん展事務局(03・3591・0551)
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