君にはもっと良い人がいる…という自信のない彼氏に困っています

「どうするべきでしょうか。人生の先輩にお聞きしたいです。」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。大学受験を控えているトピ主さんは、学力が伸び悩んでいる彼氏から「自分に自信が持てずに別れたい」と言われることに悩んでいます。トピ主さんは「本当に彼が好きだし、ずっと彼と一緒にいたい」と感じており、「自信がつけば別れたいと思わなくなるものなのでしょうか?」と問いかけています。

ひとつの価値観に捕らわれて、自信をなくしているのかも

投稿を読んで、今の彼が自信を持てないのは「学力や学歴こそが、人としての価値のすべて」という考えに捕らわれているのではないかと推測しました。

一例ですが、東京大学出身の歌手・加藤登紀子さんは、幼少期から「音楽と図工と体育が、人間の生きるいちばん大切な3要素。これができない人生なんておもしろくないのよ」という母親の教えを受けて育ったそうです。そして東京大学に受かったときには父親から大反対され、「偉そうな仕事に就くような、つまらん人生を送ってほしくない」「人生はおもろうとないといかん」と言われたとか(参照:倉本聰対談集「みんな子どもだった」/エフジー武蔵発行)。

つまり彼女の家では、学歴よりも面白い人生を送ることのほうがすばらしい、という価値観だった。そして、彼女は歌手という職業に就きました。

「こういう生き方がすばらしいんだ」という価値観は、最終的には自分で見いだしていくものです。しかし、若い頃は親や家庭から受ける影響がとても大きいので、もし彼の家が学力至上主義・学歴至上主義なのであれば、その価値観を180度変えることは容易ではないでしょう。

それでも、周りにいる先生や友達、恋人などが違う価値観を持っていたら、それに影響を受ける可能性はゼロではありません。もし学歴以外の人間の価値、つまり「〇〇な人生(誠実な、楽しい、面白い、など)を送れることが最高・すばらしい」といった価値観を持つ人物と関わる機会があれば、何かの拍子に「そういう価値観もある」と思えるようになり、自信を持てるようになっていくかもしれません。トピ主さんがその役割を担うもよし、そういう考えを持っている先生や友人、自分の家族などを紹介して、一緒に話してみるのは一案です。

「一時的に追い込まれているのかも」とそっと理解してみる

投稿内では、彼について「容姿端麗で人当たりが良く、コミュニケーション能力も高く運動もできる、うそ偽りなくいい彼氏」だけれども「ネガティブ思考が強烈」という言及も。今は受験前の時期で「どんな将来を歩んでいくか」についてのビジョンが描けていない不安から、恋愛にも前向きになれなくなっているのかもしれませんね。

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進路を決める時期のストレスにさいなまれている今の状態は「イレギュラーな、一時的なものかも」と理解してみるのも一案です。彼の言動に一喜一憂するのではなく、動じないスタンスで、「そういう状態になるのも仕方ない時期だよね」くらいにそっと見守ってあげられるならば、彼の心の支えにもなりえると思います。

「自信が持てないから別れたい」と言われたら、「そう思っていることはわかった。でも受験が終わるまで、結論は保留にしない?」なんて返してみるのも一案です。あるいは具体的な理由を聞いて、「勉強時間が欲しい、ひとりになって将来を考えたい」といったことであれば、しばらくデートの時間を減らすなどの具体的な提案をしてみるのも良いと思います。

容姿などよりも「能力」「努力」について褒めてみよう

私はあなたの「能力」や「努力」を認めているよ、という類の言葉を繰り返し伝えてみるのもおすすめです。投稿では「容姿がいいこと」について繰り返し言及されていますが、それは本人が頑張った成果ではないので、伝えてもなかなか本人の自信にはつながらないでしょう。

投稿文から挙げるとすれば、「人当たりが良く、コミュニケーション能力が高い」という内容は良いと思います。人にやさしくしている姿を見たときに「すばらしい、誰にでもできることじゃない」と褒めたり、「コミュニケーション力はいろんな会社で重宝されるし、AIやロボットにも取って代わられない能力らしいよ。いずれ社会に出てからもきっと役立つね」などとプラスの情報を添えて伝えたり……等々。

「運動もできる」とのことですが、何か頑張っているスポーツや部活があるならば、「コツコツ粘り強く努力ができることを尊敬している」といった言葉を伝えてみるのも一案です。

「(私は)別れるという選択肢はとりたくない」とのことですが、人生では望むと望まざるとにかかわらず、出会いや別れがつきものです。今すぐの別れを阻止できても、進学して遠距離になったり、社会に出る時期がズレて、すれ違ってしまったりなど、この先いくらでもハードルはあります。それでも、2人に縁があれば交際は続くでしょうし、一度別れてもお互いに「やっぱりこの相手しかいない」と思い合えば、復縁することもあります。

人と人の縁は、片方の意思だけではコントロールできないもの。自分でできることと言えば、「できるだけ楽しく温かくやさしく接する」「不誠実なことをしない」くらいでしょうか。それ以上は運命に委ねるしかない、というある種の諦観は必要かもしれません。ただ「好きな人と一緒にいられる一瞬一瞬を大切にしていこう」と心がけることが、パートナー間の絆を強くしていくケースが多いことは書き添えておきます。一緒にいられるといいですね。応援しています。

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外山ゆひら(とやま・ゆひら)
フリーライター

哲学や心理学、芸術文化の分野に関心が高く、対人関係やコミュニケーション、生き方に関する記事を中心に寄稿。産業カウンセラー・心理相談員資格有。

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