タレント・北斗晶、ブルドッグの愛らしさに夫も夢中

我が家の仲間を紹介します。フレンチブルドッグの「花」(メス、7歳)、イングリッシュブルドッグの「梅」(メス、4歳)、梅の子どもの「でん」(オス、1歳)と「りん」(メス、1歳)です。4匹のおかげで、笑顔の絶えない毎日を過ごしています。

最初に花と出会ったのは2014年。息子たちの運動会で撮った写真のプリントのため、夫の健介と写真店を訪れた時のことでした。1000枚以上もあったので、数時間かかるとのこと。外に出ると、隣がペットショップだったのです。

私たちは、フレンチブルドッグの子犬にくぎ付けになりました。黒い口の周りが泥棒ひげみたいで、きょとんとしていました。健介が抱くと、はしゃいで暴れまくっていました。

(左から)梅、花、田、鈴。「散歩や世話は家族のチームプレーで分担しています」(千葉県八街市の「小谷流の里ドギーズアイランド」で) 今利幸撮影

「今日来た子です。親元を離れたばかりなので、抱っこがうれしいんでしょうね」。店員の言葉を聞いて、健介は、「お父さんと一緒におうち帰る~?」とデレデレ。落ち着くために喫茶店でお茶を飲みましたが、写真店で支払いした後、健介の姿が見えません。

ペットショップを見ると健介の姿が! その子犬を抱いて、「おうちにお兄ちゃんたちがいるよ~」と連れ帰ろうとしていました。「いいの?」と聞くと、「今連れて行かなかったら、この子はずっとケージに入っているんだよ」と意志は固く、そのまま健介のシャツに入れて帰りました。鍛えた胸筋の間にちゃんと引っかかっていました。我が家に花が咲いたように明るくなったので、花と名付けました。

幼い頃から、私の周りには常に犬がいました。健介と結婚後は、ウエストハイランドホワイトテリアの「銀」(オス)と「夢」(メス)を飼いました。1998年、2匹にメスの赤ちゃん「七子なこ」も誕生。この年、長男・健之介も生まれました。

銀と夢は老衰で死に、七子も後を追うように旅立ちました。七子は、最期は目が見えなくなっていました。「最期まで見守った」と思う一方、喪失感がつらく、「ペットを飼ったらまた別れがくる」と新しく迎え入れることには迷いました。ただ、犬がいる生活は、息子たちに責任感を持たせるのに良い、とも考えました。

花を迎えた息子たちの喜びようは忘れません。しつけのため、寝室には連れて行かないと決めたところ、健之介は居間にある花の寝床の横に布団を敷いて寝ました。「こんなにちっちゃいのに1匹にさせてはかわいそう」。花との出会いが、息子たちの思いやりを育んでくれたのだと思います。

闘病の支え 外出の友

前回、フレンチブルドッグの「花」(メス、7歳)を迎えた佐々木家のハッスルぶりを紹介しました。その1年後の2015年、私は乳がんの手術をすることになりましたが、花は、闘病の支えにもなってくれました。

当時、家の外にはマスコミも来て、外出に恐怖を感じるようになりました。芸能界を引退しない限り仕方ない。けれど、私にも見られたくない姿はあります。花は、そんな気持ちはお構いなしで、「お母さん、散歩行こうよ~」とせがみます。

「頭がよくてツンデレの花。甘える時とクールな時のギャップがたまりません」(千葉県内で) 今利幸撮影

草むらをぴょんぴょん跳ねながら歩く花に、「お外は気持ちいいね」と話しながら歩きました。車やビニールハウスの陰に隠れて撮影する人もいましたが、それでも外の風に当たるのは、気分転換になりました。花がいなかったら、外に出られなくなっていたかもしれません。どうせだったら、「北斗さん」と近づいてきた記者にほえてくれりゃいいのに、花は大喜びで彼らに向かっていくのでした。

楽しく暮らしていた花ですが、家族全員が仕事や学校に行ってしまうと、寂しそうに鳴きました。後ろ髪を引かれながら出かける日々に、「もう1匹、花がずっと一緒に遊んでいられる子を迎えたいな」という思いがふくらんでいきました。

17年、知人のブリーダーのところにフレンチブルドッグを見に行きましたが、そこには、なかなか飼い主が見つからないイングリッシュブルドッグの子犬がいました。私はかつてプロレスラーをしていましたが、その子は、私の同期レスラーである堀田祐美子選手の愛犬「ふぅら」と姉妹だったのです。

私の夫、健介が、プルプル震える子犬を抱えた時、「あー、まただよ」と思いましたが、離れないようにがっちり抱っこしていました。それが「梅」(メス、4歳)との出会いです。10代の頃から姉妹のように過ごした堀田選手。その愛犬の姉妹と巡り合ったのは、運命だったんじゃないかな。

連れ帰ったその子犬を見て、花はびっくり。とにかく気になるようで、早速においを嗅いで、あいさつのチュー。トイレや水飲み場の場所を教えてあげるなど、お姉さんらしく世話をやいていました。花と関連する名前にしたくて、以前から決めていた梅と名付けました。

しばらくたち、「梅の避妊手術をどうするか」という問題に直面しました。人間の都合で子宮を取るのがいいことなのかはわかりません。でも、梅が年を重ねてがんになって、自分のように痛い思いをするのもかわいそう。色々と悩みましたが、出産と同時に梅の避妊手術をすることに決めました。

20年秋、梅は5匹の子犬を産みました。そのうち2匹は、悲しいことに、空に旅立ってしまいました。もう1匹は、子犬のお父さんの飼い主が引き取ることになりました。そうして、「」(オス、1歳)と「」(メス、1歳)が我が家の仲間入りをすることになったのです。

元気4匹 毎日が運動会

愛犬4匹との生活は、毎日が運動会のようです。フレンチブルドッグの「花」(メス、7歳)、イングリッシュブルドッグの「梅」(メス、4歳)の2匹でも十分にぎやかでしたが、梅が「」(オス、1歳)と「」(メス、1歳)を産んで、さらにはちゃめちゃになりました。

リビングのテーブルは、一見、普通ですが、床を拭いて見上げると、裏面はボロボロ。ブルドッグって受け口ですよね。だから、裏ばかりガリガリかむんです。鼻がぺったんこで、かじりやすいのか、壁食うわ、柱食うわ……。猫の爪研ぎは知っているけど、壁を食べる犬なんて初めてです。

クッションやマッサージチェアも彼らの餌食になりました。おもちゃを取り合って血だらけのけんかもするし、床もボロボロですが、「しばらくはしょうがない。今度張り替える時は、犬の足に優しい素材の床にしよう」とも考えています。

私も夫の健介もかつてプロレスラーだったため、力が強いので、4匹連れての散歩はそこまで苦ではありません。時には息子たちも、「早く起きたから散歩に行ってきたよ」と言ってくれます。散歩コースは、だいたい自宅の周りです。近所の人に、「元気かい」「花ちゃんが一番ちっちゃくなっちゃったな」などとかわいがってもらっているのは、ありがたいですね。でも、見慣れない人にとっては、あの顔が四つそろうと「うわっ」と思うかも。

最近、近くに畑を買いました。樹木や野菜を植えて、囲いをして犬も遊べるようにしました。幼い頃、両親が畑仕事をしているそばで泥遊びをしていましたが、懐かしい気持ちです。4匹も楽しいのか、泥だらけで私に突撃してくるので、ひっくり返ってしまったことも。プロレスで鍛えた受け身のおかげで大事には至りませんでした。4匹で総重量100キロ。私と健介だから世話ができるのかも。

「ブルドッグは強いイメージですが、本当はとても臆病なんです」(千葉県内で) 今利幸撮影

犬との生活はやっぱり愉快です。食事中に足元をうろうろして、あわよくば、「何かもらえないかな~」と思っているのかもしれませんが、諦めてごろんとして、誰かの足にぴったりとくっついている。たまに、「ぷー」って、大きなおならもする。「くさい!」と言うとバツが悪そうな顔をするヤツが必ずいるんです。「花ちゃんやったね」。しゃべれなくても、なぜかちゃんと家族の会話になっているのが面白いでしょう。

こんなこともあります。私がリビングでドラマを見て「うう……」と泣きそうになっている時に、「ガー!」といういびきの音。4匹のいびきと健介のいびきが共鳴しているんです。「うるせえおまえら。聞こえない!」と一喝しますが、これが我が家の日常です。

長く「お供」させてね

先日、長男の健之介が結婚し、家族が増えました。フレンチブルドッグの「花」(メス、7歳)、イングリッシュブルドッグの「梅」(メス、4歳)、梅の子どもの「田」(オス、1歳)と「鈴」(メス、1歳)の4匹も元気で、活気に満ちた我が家です。

花は7月の誕生日で8歳。実は、私はペットの誕生日が嫌いです。この日が来るたびに、ペットが年齢を重ねていることを実感し、一緒にいられる時間が減ってしまうと思うから。限られた命かもしれないけど、一日でも長く健康に過ごせるよう守りたいと思っています。

「育て上げた我が子と同じように、この子たちに愛情を注ぎたいですね」(千葉県内で) 今利幸撮影

ブルドッグって、あの面構えのくせに、肌が弱くてデリケート。涙や皮脂などによる皮膚トラブルを防ぐため、しわの間を毎日拭き取っています。不在にする時は、「帰ったら拭いてやらなきゃ」と心配になるほどです。その上、暑さ寒さにも弱い。田と鈴が子犬の頃の服選びには苦労しました。

ブルドッグ用の服も買いましたが、一晩寝ると犬たちは大きくなり、1週間たたずにサイズが合わなくなります。人間の赤ちゃん用ロンパースをミシンで縫い直し、田と鈴の洋服を何着も作りました。4匹のために、服やシャンプーもプロデュースしましたよ。「親ばか」もいいところでしょ。夫の健介は、「俺にもそれだけ優しくしてくれ」と不満そうですが。

小学生の頃、母方のおばあさんがお昼に、ちょっぴり高級な魚を焼いてくれました。私に向かって、「ちゃこもいっぱい食べろ」なんて言ってね。でも、ひいおじいさんはそれを半分に切り、外の犬にポンと投げた。おばあさんは怒りましたが、ひいおじいさんは、「人間は腹へりゃ盗んででも食うけど、飼われた犬は与えてやんなきゃ食えない」とぴしゃり。衝撃でしたが、その言葉は今も、4匹と接する時の戒めの言葉として思い出します。

私が夜遅く帰宅すると、家族は寝ていますが、犬たちは寝ぼけながら「お母さんおかえり」と寄ってきてくれます。花は時々しらばっくれていますが。そんな姿を見ると、「いつも無償の愛をくれてありがとう」とつくづく思いますし、ペットたちも同じ思いでいられるようにしてあげたいです。

昔話に、「きびだんごやるからお供してくれ」とありますが、「きびだんごやるからお供させてください」じゃないかな。4匹がうちに来たのでなく、私が4匹の一生に「お供」している。どうか、一日でも長くお供させてください。そして、いつか彼らが目を閉じてしまう瞬間、「この人たちと生活できてよかった」と思ってほしいね。

(このコラムは、読売新聞で6月に掲載されたものをまとめて再掲載しています。)

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北斗 晶(ほくと・あきら)
タレント
1967年生まれ、埼玉県出身。YouTubeチャンネルで愛犬の動画を公開中。自身のペット服ブランド「corazo´n」では、幅広いサイズの商品を展開する。
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