千葉・館山のペンションで6匹の看板猫と疲れをリセット

ノルウェージャンフォレストキャットとマンチカンのミックスの猫・ダン

コロナ禍は宿泊業にも深刻な影響をもたらしました。千葉県館山市のペンションアトカのオーナー武部雅彦さんも例に漏れず、連日の宿泊客ゼロに頭を悩ませていました。しかし、この宿では危機が訪れたのは人だけではありません。6匹の看板猫たちも、ピタリと人(お客さま)が来なくなったことに動揺し、ニャーニャー大暴れしていたのです。猫たちの気持ちを察すると「なぜ、おやつをくれていた人がいない?」「なでなでをしていた人はどこ!」ということでしょうか。周知のように現在は感染者数も大分減り、ペンションアトカでも宿泊者が増えてきました。猫たちも以前のように客室でお客さんと添い寝し、朝を迎えることもできています。そんな平穏な日常を取り戻した看板猫たちに会いに行ってきました。

キジトラ猫のチビ

宿は年数のたったペンションを購入しフルリノベーション。大きなお風呂はプロに任せ、あとはオーナーご夫妻がペンキまみれになりながら自ら内装を手がけました。そのかいもあり見事にオシャレな空間が完成。特にベランダから続くリビングは開放感があり、遠くに海を望みながら通る風を受ける心地よい場所。ちょっとタヌキのような風貌の写真のキジトラ猫はチビ(メス・8才)。外出が好きなワイルドなタイプです。

茶トラ猫シオ

心地よいリビングは猫が集まる場所でもあります。猫たちは外に出かけるものの、夕方には戻ってきます。写真の茶トラ猫シオ(オス・10才)は、以前は宿の看板猫として活躍していましたが、現在はご近所宅にでかけ、そのまま戻らないこともあるそうです。愛犬が天国に行ってしまい、寂しい思いをしていたご近所の高齢のおじいちゃんに寄り添っていることもあり、会えなくてもご了承を。この日は運良く夕方と朝早い時間に戻ってきてくれました。

ペンション アトカの看板猫6匹

左上から時計回りにモツ、サンチュ、チビ、ダン、シオ、ハツの6匹(猫たちの名前は焼き肉の好きなオーナーが名付けている)。

ミケ猫のモツとハチワレ猫のサンチュ

他の猫たちも外出しますが、必ずしも自然の中だけで過ごしているわけではありません。ご近所の家でくつろいでいることも多く、地域の人たちの縁を取り持つような存在です。また、ここの猫たちは奥ゆかしい面も持っています。夜に部屋の前で鳴き声が聞こえたのですが、招き入れるタイミングが遅かったのか、入ってはきませんでした。お客さまの了解を得てからでないと客室に入らないようです。写真のミケ猫のモツ(メス・5才)とハチワレ猫のサンチュ(オス・6才)もやって来ませんでした。

部屋を訪ねてきたハツ

朝はハツ(オス・5才)の訪問を受けました。ハツはミケ猫のモツの兄です。猫たちの関係は、サンチュがモツにラブラブな以外は程よい距離を保っています。ハツが部屋にいるのを感じ取ったダン(オス・7才)が廊下で様子をうかがっていました。ダンは1枚目の写真で、ノルウェージャンフォレストキャットとマンチカンのミックスでゴージャスな猫です。

ペンションで提供される朝食のハンバーガー

料理は栄養士のみゆきさん(オーナーの奥様)が腕をふるいます。夕食のロールキャベツも絶品でした。朝食のハンバーガーも写真映えしますね。宿のあちこちにある猫のインテリアや飾りも大人っぽくコーディネートされ、ご夫妻のセンスの良さを感じます。Tシャツやカップなど宿のオリジナルグッズも人気だそう。

一度訪ねると、すぐまた来たくなると評判のペンションアトカ。最近では連泊で利用し、リビングでリモートワークするなど、猫たちのように自由に過ごす1人旅のお客さまも多いそうです。猫たちは外出していてもリビングで宿のぬしのようにしているサンチュなら必ず会えるので、日々の疲れを猫でリセットしたい方はぜひ、ペンションアトカを訪れてみてください。

真っ白に統一された客室

ペンション アトカ
住所:〒294-0223 千葉県館山市洲宮768-76
 Tel0470-29-5977
https://pensionatca.com/

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南幅 俊輔(みなみはば・しゅんすけ)
グラフィックデザイナー&写真家

盛岡市生まれ。デザイン事務所コイル代表。現在、デザイン以外にも撮影、編集、執筆を手がける。2009年より外で暮らす猫「ソトネコ」をテーマに本格的に撮影活動を開始。日本のソトネコや看板猫のほか、海外の猫の取材・撮影を行っている。著書に「ソトネコJAPAN」「猫と世界遺産の街カレンダー」(洋泉社)、「ワル猫カレンダー」「ワル猫だもの」「サーバルパーク」(すべてマガジン・マガジン)、「どやにゃん」(辰巳出版)など。企画・デザインでは「ねこ検定」「パンダのすべて」「ハシビロコウのすべて」(すべて廣済堂出版)など。

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