中古マンションのリフォーム、満足に仕上げるために知るべき注意点は?

新築分譲マンションの価格が高騰する中、価格が比較的安い中古マンションを購入し、リフォームする世帯が増えている。希望の間取りを実現できるのが利点だが、給排水管の老朽具合などチェックすべき点も多い。

東京都内の男性(40)は昨年、中古マンションを購入してリフォームした。妻、小学生と幼稚園の子ども2人の4人家族で、子ども部屋を二つ作るため、2LDKの間取りを3LDKに変更。独立型のキッチンはコミュニケーションが取りやすい対面式にして、高級感のあるリビングにした。男性は「住みたい地域で好きな間取りを実現できた」と喜ぶ。床や壁を取り除き、給排水管や電気などの配線も新しくしたため、リフォームに半年かかったという。

不動産経済研究所の資料などによると、首都圏の新築マンションの発売戸数は2000年の9万件超から21年は3分の1程度の3万件超に減ったが、販売価格は高騰している。そうした中、首都圏の中古マンションの成約戸数は16年から21年まで新築マンションの発売戸数を上回り、リフォームも人気だ。中古マンションは駅近くの好立地で広い間取りの物件も多い。30~40代の子育て家庭で人気が高い。

ただ、都内男性の中古マンションのリフォームを実施した住友不動産(東京)の営業推進課の河島 かなえ さんによると課題もあるという。

築年数や維持管理の仕方などにもよるが、築30年を過ぎたマンションは、床下や壁の中を通る給排水管や配線が老朽化しているケースが多い。河島さんは「水回りの交換だけでは心配な場合、床や壁を一度取り壊して給排水管や配線も新しくすると、安心して長く住める」と話す。

中古マンションを購入し、リフォームをした男性。「自分好みにリフォームできて満足です」(都内で)
中古マンションを購入し、リフォームをした男性。「自分好みにリフォームできて満足です」(都内で)

不動産コンサルティング会社「さくら事務所」(東京)の住宅診断士、田村啓さんは、「リフォームの見積もりは、複数の業者に依頼した方がいい」と助言する。

その際、「リビングを広く」「水回りの位置を変えて」といった希望や、中古マンションの築年数などの情報を伝えよう。地元の工務店、中堅や大手など規模が異なる業者に頼むと相場観が分かる。「ただ、価格の安さだけでなく給排水管の交換など業者側の提案を聞いてほしい」という。

窓や玄関などはマンションの共用部となっていて、マンションの管理規約で窓の位置の変更や玄関ドアの交換を禁じていることが多い。規約で防音のために床はカーペットなどに指定したり、フローリングの遮音等級が決まっていたりしているので、業者に管理規約を確認してもらおう。また、マンションの柱や配管の構造的な問題で希望通りにいかない場合もある。

現在、コロナ禍などの影響で品薄状態の建築資材も多い。「着工や引き渡しに遅延が生じる場合もある。引っ越しの時期は余裕を持ってほしい」と話していた。(読売新聞生活部 矢子奈穂)

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