ワクチン接種3回目の副反応「傾向と対策」、4回目は?

新型コロナウイルスの感染第6波が収束しないなか、自治体や職場で3回目のワクチン接種が本格的に始まっています。すでに3回目を済ませた接種者からは、「これまでより早く熱が出た」「痛くて寝返りが打てなかった」などの訴えがあり、「3回目は副反応が軽いと思ったら違った」との声も。ワクチンの3回目接種について、副反応の傾向と対策を東京ビジネスクリニックの内藤祥院長に聞きました。

厚生労働省研究班が218日に発表した報告によると、3回目接種後の副反応について、ほとんどの人に「接種部位の痛み」「倦怠けんたい感」があり、約7割に「37.5度以上の発熱」(1~2回目ファイザー、3回目モデルナの場合)の症状がみられたとしています。副反応の症状は、接種翌日に表れるケースがもっとも多く、接種の3日後にはほぼ消えたといいます。

発熱…ワクチンの副反応?コロナ感染?

2月下旬、3回目のワクチン接種を受けたという都内のホテルに勤務する女性(25)は「2回目は接種して2日後に38度を超える発熱がありました。3回目は接種したその日の夕方から腕が腫れ上がり、痛みと熱が出ました。頭痛もひどく、これまでで一番つらかった」と振り返ります。接種2日後の朝も微熱が続き、上司から「コロナに感染した可能性があるかもしれないから出勤を控えて」と言われたそうです。

東京ビジネスクリニックの内藤院長は、ワクチンの種類を問わず、3回目のワクチン接種の特徴を3つ指摘します。

〈1〉副反応の頻度や程度は2回目接種後と同じ
〈2〉副反応は12~24時間後に表れ、2回目の接種より早い傾向
〈3〉新型コロナの感染流行期の接種のため、感染による症状か、副反応かの判断が困難

内藤院長は「痛みや発熱はほとんどの人にみられる副反応。ワクチン接種と解熱鎮痛剤はセットで考えてもいいかもしれません。女性の場合、生理痛の緩和で自分に合った痛み止めを常備していれば、それを服用してください」とアドバイスします。

新型コロナのワクチン接種後、副反応で発熱の症状があった女性
写真はイメージです

【新型コロナ】ワクチンの副反応に備え、接種前の準備と心構え5つのポイント

3回目のワクチン接種が、オミクロン株の猛威によるコロナの感染が収束しない状況と重なったため、「発熱外来を受診する人で、前日にワクチンを接種したというケースが多くあります。発熱がワクチンの副反応なのか、たまたま同時期にコロナに感染したのか、新規感染者数が多いだけに不安を抱いても仕方ありません」と内藤院長。

ワクチン接種後に発熱があった場合、内藤院長は「1~2日は自宅で安静にして様子をみてください。コロナに感染している可能性がないとは言えませんから、自主隔離の意味でも出社や登校は控えたほうがいいでしょう」と強調。その後もしばらく不調が続く場合は、医療機関への受診・相談をすすめています。

ワクチン接種は4回目もある?

クリニックに勤務するスタッフらを対象に、内藤院長が行った調査では、2回の接種で、感染や重症化の予防に十分な抗体を獲得したものの、半年後の抗体価は、1回目の接種後程度に落ちているといいます。

内藤院長は「この新しいワクチンの効果について、持続期間が半年程度と分かってきたということです。2回接種した人のほとんどが、もう半年を迎える時期にきています。副反応を過度に恐れず、ワクチン接種を受けるのが望ましいでしょう」と話しています。

今後もワクチン接種は続くのでしょうか。「B型肝炎、日本脳炎、破傷風、ポリオなどのワクチン接種の状況をみても、ワクチンの接種スケジュールは3回をセットとし、数年後にプラス1~2回というのがスタンダード」とし、内藤院長は4回目のワクチン接種の可能性も示唆しました。

(読売新聞メディア局 鈴木幸大)

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内藤祥院長
内藤 祥(ないとう・しょう)
医療法人社団クリノヴェイション理事長

北里大学医学部卒。沖縄県立中部病院で救急医療、総合診療をトレーニング、沖縄県立西表西部診療所で離島医療を実践。2016年に東京ビジネスクリニックを開院。総合診療医。

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