決め手は「M字」ヘアゴム1本で決まる、貧相にならないヘアアレンジ

慌ただしい朝は時間がないと、ヘアゴムで髪をひとつ結びにしただけで出かけていませんか? 「洗面所で鏡を見ると、ひっつめ髪の私がなんか貧相に映っている……」という声も。9月に「ヘアゴム1本でなんとかする」(KADOKAWA)を出版した、ヘアスタイリストの保科真紀さんに、どんな髪でも短時間で「こなれ感」が出るヘアアレンジ術を聞きました。

髪は、顔の「額縁」

――マスクをしていると耳周りのヘアアレンジが乱れてしまいがち。華やかな印象になるにはどうしたらいいのでしょうか?

保科真紀さん
保科真紀さん

私は、髪は顔の「額縁」と考えています。額縁を華やかにすることで、絵も違って見えてきますよね。

小さな鏡だけで見ていると、視野が狭くなり後ろや横がおろそかになりがちです。ぜひ、横からも見られていることを意識してみてください。

視野を広く、客観的に見る事がとても大切です。凝ったアレンジをしなくてもいいんです。ちゃんと髪が手入れされていて、こぎれいな印象になっていればそれで充分です。髪を結ぶことが、作業のようになってしまうと、「これでいいや」といったマインドになりがちです。手鏡だけでなく、ぜひ全身鏡も使ってみましょう。

――髪を後ろで結ぶと引っ張られ、生え際の薄い部分が目立ちます。正面を向いていると、あまり他人からの目も気になりませんが、こめかみが見えると老けた印象になりやすいのです。

前髪を上げると現れる入り組んだM字の生え際。ここをいかにカバーするかが重要。M字カバーが鉄則です。薄い部分をカバーするコツを教えます。

<M字カバーのコツ>

こめかみのM字
気になるのはココ!(提供写真)

1.前髪はやや幅を広めにつくりましょう。前髪の両端は長めに残します。
2.M字部分や、こめかみを髪で埋めるために、前髪の両端をカールをつけ、後ろに流します。長くキープする為には、スプレーを最後に使用し、固めるのがオススメです。

“スッピン”は恥ずかしいのに“素髪”は平気なの?

――ゴージャスなドレスをまとったモデルや女優が髪をひとつ結びにしても、華やかな印象になるのはなぜでしょうか?

それは、丁寧に髪の「仕込み」をしているからです。メイク時にスキンケアから考えたら10アイテム以上使用するという人もいませんか? でも髪には何もつけないという人も多いのでは? なぜ、スッピン”は恥ずかしいのに“素髪(すがみ)”は平気なのでしょうか? ヘアオイル、ヘアクリーム、ムース、ワックスなどのスタイリング剤を使って、きちんと髪にお化粧をするという「仕込み」をすれば、想像以上に髪をまとめやすくなります。最近はすばらしいアイテムも多数販売されているので、最初は難しくても、できることから少しずつ取り入れてみてください。

髪のコンディションに悩んでいる時ほど、ヘアケアのアイテムに頼ると良いですよ。ヘアクリームとヘアオイルを混ぜるのもとてもオススメです。毛流れが出来たり、ツヤが出たりしたら、それだけで手入れされた雰囲気を作ることができます。

髪形が決まらないのは、自分に合った美容師を選んでいないから

――ヘアケアに気を使っても中々ヘアスタイルが決まらないという方も多いのでは?

自分に合った美容師を探し、なりたいと思う理想のヘアスタイルができるようにカットをしてもらうことが重要です。

モデルにヘアゴムアレンジをする保科真紀さん

――とはいえ、自分に合った美容師さんを見つけるのは至難の技。見つかったところで、どうやってオーダーしたらいいのかわからない人も多いのでは? 雑誌の切り抜きを持って行こうと思っても、「モデルとは髪質や頭の形が違う」とダメ出しされそうで、気後れしてしまいます。

美容師に自分のなりたいヘアスタイルを伝えるか、恥ずかしがらずにモデルさんの写真を 何枚か持っていって見せましょう。一度やってもらって、ご自身の中で少しやりにくい部分があったら、2回目でそのことを正直に伝えましょう。3回程度同じ美容師にお願いすると、段々上手になっていきます。髪型は、髪質や似合うかの問題だけでなく、自分の生活の中でどのくらい髪を操れるようになったと思えるのもとても大切です。「すごく良かった」または、「良かったけどココだけが難しかった」など、伝えてみましょう。

朝、髪にかまっている時間はない! どうしたら?

――1分1秒を争う忙しい朝、ヘアスタイルに時間をかけられません。そんな時はどうしたらいいのでしょうか?

小さいお子さんがいらっしゃる方などは仕方がありません。毎日難しいヘアアレンジをする必要はなくて、結婚式とか2次会のパーティーに呼ばれたときに、美容師にやっていただけばいいと思います。

普段は、最大限に自分ができる範ちゅうで、自分を彩ることを楽しむマインドを持ってください。朝が忙しいときは昼休み時間に結び直せばいいし、洗面所の大きな鏡の前でリップクリームを塗り直すような気持ちで、髪を整えてみてはどうでしょうか? 毎日、きれいにしなきゃいけないとか、必ず巻き髪にしなきゃいけないとかハードルを高くする必要はありません。何歳からスタートしても遅くないので、将来の自分の理想像を見つけてほしいです。

美フォルムで魅了する、大人フェミニン

――今回は保科さんにヘアゴム1本でできる、大人っぽい「基本のミドルポニー」を教えてもらいます。

<基本のミドルポニー>
ミドル=耳の高さ。日本人に多い「ぜっぺき」をカバーするため、後頭部の髪を引き出し、膨らみを持たせます。襟足を美しく見せることができます(画像はすべて提供)。

1.耳の高さで結び、結び目のすぐ上と耳上の毛束を引き出して緩ませる。後頭部は“盛る”ではなく“丸くする”イメージで。あまり高い位置にボリュームを作らないようにするのがポイント。
ミドルポニー1
2.襟足部分から毛束を引き出し、ゴムを隠すように巻きつける。最後に毛先をゴムの中に入れ込む。ミドルポニー2
3.ポニーテールの毛先にのみワックスをつける。ミドルポニー3

ヘアゴムは太くてしっかりした物を選ぶと、髪が絡みません。ヘアオイルやクリームをしっかりとつけてください。髪をしばることで、ぜっぺきや頭の形にコンプレックスがある方でも補整しやすいアレンジができます。

(読売新聞メディア局・遠山留美)

【あわせて読みたい】

保科 真紀(ほしな・まき)
uka(ウカ)東京ミッドタウン 六本木・ヘアスタイリスト、ukaコスメ商品開発チーム・クリエイティブマネージャー。2006年にukaに入社し、美容師歴は15年。サロンワークのほか、商品開発、外部講習・セミナーの講師、ヘア&メイクアップとして雑誌・広告などでも活躍。Instagram:@uka_makihoshina
ヘアゴム1本でなんとかする表紙
楽天ブックスへ
Keywords 関連キーワードから探す