在宅勤務歴15年以上の女性に学ぶ、テレワークを快適にする視線とは

コロナ禍の影響で在宅勤務が広がったが、「自宅でも、もっと快適に仕事をしたい」と思っている人は多いのでは。仕事に適した空間づくりから整理整頓のコツまで、インテリアコーディネーターの川上ユキさんに教えてもらった。

座る位置を考える 見える範囲を整理

「仕事は会社、家はリラックスする場所だったのに、家の中に仕事という機能が入り込んできた。会社では、机やイス、収納、清掃などどれも会社が手配してくれますが、家では自分で考えて実践しなければなりません」と川上さん。自身も、在宅勤務歴はすでに15年以上。試行錯誤を経て、ようやく自分なりの快適さを見つけたという。

まず、自室など仕事に集中できる空間がない場合。「ダイニングテーブルなどで仕事をするなら、普段、自分が座る場所にこだわらず、どの位置に座るかよく考えて」と川上さん。

出入り口の近くや、背後を家族が通ったり、自分のパソコン画面をのぞき込まれたりする位置は落ち着かないもの。壁を背にするなど「こもる」位置に陣取るのが最適だが、それも難しければ観葉植物やついたてなどで家族の視線を遮るといい。

目の前が壁という状況で集中できる人もいるだろうが、息苦しさを感じる人は、ある程度の広さを見わたすことができるほうが望ましい。家族も在宅勤務で同じ空間を使うなら、お互いの視線が交差しないよう、対角線上に座るとよい。

在宅勤務の快適空間をつくるコツを紹介した図

ダイニングやリビングを仕事場にした場合、生活用品が目に入ってくる。「ゴチャゴチャしていると、脳がそれぞれの情報を集めることに無駄に力を使ってしまいます」。できれば部屋全体を片付けるのが理想だが、せめて仕事の時に座る位置から見える範囲内だけでも掃除しよう。

仕事と無関係なものは片付ける。川上さんが勧めるのが、生活用品をひとまとめにしておき、仕事の前に視界から「消す」こと。ダイニングテーブルに調味料などを置いておく家庭なら、お盆にそれらを載せておき、仕事を始める前に盆ごと別の場所へ。きちんと収納しなくても、視界から消えればよい。

テーブルからものを片付けたら、清潔な布で拭く。パソコンや書類など仕事に関するものも、ひとまとめにしておくと楽だ。「オンとオフの切り替えが難しいのが在宅勤務。仕事を始める前の片付けをルーチンと決めると、切り替えしやすくなりますよ」

自室や書斎などワークスペースを確保できている場合、ゴチャゴチャしがちなパソコン周りのケーブル類は、耐熱性の専用ボックスで隠せばスッキリする。家電量販店などで1000円程度から販売されている。「北欧風のバスケットのように見えるケーブル収納など、デザイン性の高い商品も登場しています。インテリアと合うものを探してみては」。ケーブル類はホコリがたまりやすいので、こまめに掃除しよう。

「在宅勤務の良さの一つは、働く環境も好みに合わせられること。ぜひ自分なりの快適さを追求してみてください」と川上さんは話している。(読売新聞生活部 福士由佳子)

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