秋もヒマワリ 暑さ続いて違和感なく、ハロウィーンの花にも

夏のイメージが強いヒマワリが、秋の切り花としても出回るようになっている。秋でも暑い日が続いて違和感が減ったことに加え、ハロウィーンで飾るカボチャとも色が調和するためだ。秋咲きのヒマワリをアピールする観光農園もあるなど、存在感が高まっている。

夏は黄色、秋はオレンジが主流

花き卸会社「世田谷花き」(東京)は今月、東京都中央卸売市場世田谷市場内に、秋咲きヒマワリを並べたコーナーを設けた。夏は青空に映える鮮やかな黄色の花びらを持つ品種が人気だが、秋咲きはオレンジ色の花びらのものが主流だ。北海道や九州で栽培された4種類200本を飾っている。

同社課長の深川真人さんによると、2016年に秋咲きに力を入れ始めた当初は、夏の印象が強いこともあり、業者から全く反応がなかったという。しかし、最近は9~10月の取引量が増え、今年は10月に入ってもヒマワリの入荷量が昨年の2倍程度あるという。

増加の背景の一つが、秋になっても続く夏のような暑さだ。違和感なくヒマワリを飾ることができるため、引き合いがあるという。深川さんは「飾るのが夏に限定されなくなっており、ある程度の量が出回る期間は春から秋までと長くなっている」と話す。

米国では秋の花

秋に出回るオレンジ色のヒマワリ(左手前)は、ハロウィーンのカボチャの色と調和している(東京都中央卸売市場世田谷市場で)

ハロウィーン人気にあやかろうという動きもある。種苗会社「サカタのタネ」(横浜市)は15年から秋咲きをPRするキャンペーンを行っている。ハロウィーンのカボチャの飾り付けに、同じオレンジ色のヒマワリも添えてもらおうというもので、同社が開発した品種「ビンセント」の切り花を商業施設で配るなどしてきた。

花統括部長の吉田潤平さんは、「元気の出る『ビタミンカラー』のヒマワリを秋でも飾りたいというニーズはあり、ハロウィーンに飾ることを提案する生花店が徐々に増えている」と話す。吉田さんによると、アメリカでは種から油を搾れるヒマワリは収穫のイメージが強く、秋の花だと認識されている。「日本でも秋咲きをアピールしていきたい」と話す。

秋咲きは長持ち…観光の目玉にも

観光農園花ひろばのヒマワリ畑(9月下旬撮影、提供写真)

秋咲きを売りにする観光地もある。愛知県南知多町の「観光農園花ひろば」では約10年前から、「12月まで咲くヒマワリ」を売りに、畑を11面用意して開花時期をずらし、長期間楽しめるようにしている。

秋咲きの特徴は、真夏ほどは暑くないため、背丈は1メートル~1メートル30と低く、花が長持ちすることだという。毎年、コスモスと一緒に咲かせることも目指しており、園長の吉川育美さんは「不思議な光景だと言われます」と話す。

園芸研究家の桐原春子さんは「カボチャだけでなく、栗や果物などの秋の食べ物と一緒に並べても華やか。自宅でのハロウィーンを花でも楽しんでみては」と話している。(読売新聞生活部・崎長敬志)

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