ウェディングで人気の「フォト婚」とは? 気になる費用やタイミング

結婚式は一生に1度のスペシャルなイベント。でも、新型コロナウイルスの感染拡大により、挙式を延期や中止にしたカップルは少なくありません。また、多人数での飲食を伴う披露宴も難しいのが現状です。そんな中、結婚式代わりに2人で写真撮影をするフォトウェディング(フォト婚)の需要が高まっています。SNSでの結婚報告が当たり前のデジタル世代には大人気ですが、結婚式のセレモニーにこだわる親世代は理解しにくいようです。読売新聞の掲示板サイト「発言小町」にも「好きな時期にフォトウェディングを撮るのはワガママですか?」という投稿がありました。

結婚写真は誰のため

結婚を控えているトピ主さん。コロナ禍ということもあり、フォトウェディングを選びました。トピ主さんは歯列矯正中で、終わるのは半年後。先に婚姻届を提出し、半年後に撮影したいという希望ですが、母親は「結婚したら、すぐに写真を撮って親戚に見せるべき」と反対します。母親の気持ちは理解できるものの、トピ主さんは「自信を持った笑顔を写真に残したい」という思いが募ります。何度も母親に思いを伝えましたが、「そんなの、たいしたことじゃない」「ワガママだ」と主張して譲りません。

自分と母親の気持ちのどちらを優先すべきなのか。思い悩んだトピ主さんは、「母の意見に合わせるべきなのでしょうか?」と、発言小町にアドバイスを求めました。

このトピックに約20件のレス(反響)があり、「トピ主さんはワガママではない」という意見が大半でした。結婚前に歯列矯正をする人は多いようです。結婚写真を撮るときは、「人生で一番きれいでいたい瞬間」との声も目立ちました。

「梅雨明け」さんは、「お母さんや親戚のための写真じゃない。自分たちのために残す写真」とトピ主さんに共感します。娘がそろそろ結婚するという「ビールちゃん」さん。うれしいやら寂しいやら複雑な気持ちだそうです。「お母さまも、娘が離れてしまうのが寂しいのでは」とトピ主さんの母親を思いやります。そのうえで、「せっかくの写真、きれいな時に撮ればいい」と励まします。「エール」さんも結婚式に向けて、歯列矯正をしたそうです。「結婚するのはトピ主さんですから、お母さんは無視でOK」と言い切り、「ステキな姿で撮影できるといいですね」とエールを送ります。

一方で、「エス」さんは、「結婚の報告と新郎新婦の紹介を親戚にしないのは非常識」と断言。通常、披露宴で結婚報告と新郎新婦のお披露目をします。コロナ禍で披露宴ができないなら、「2人そろった写真」を添えて挨拶状を出すのが一般的。「結婚は大人になる節目でもあります。ワガママな理由での失礼はダメです」とトピ主さんを諭します。

フォトウェディングのタイミングはいつ?

フォトウェディングのタイミングについての提案もありました。「柊hi-lite」さんは、「お母さんに合わせるなら、入籍も半年後にずらす。もしくは、フォトウェディングはやめたことにして、半年後に『やっぱりやりたくなった』と言って、写真を撮ればいい」と助言します。

「親世代は順序が気になるもの」という「紅子」さん。「婚礼写真とともに結婚報告したいのが親心。親戚に配るための婚礼写真を撮ってはいかがですか? 新郎新婦がかしこまって並んでいる写真だから、歯を見せて笑う必要もありません。親世代の婚礼写真のイメージはこれです。トピ主さんの思い描く写真は歯列矯正の後、笑顔いっぱいで撮りましょう」とアドバイス。「さそり座」さんからは、「写真の歯並びを修整してもらえば?」というアイデアも出ました。

あこがれのシーンを演出

「一番きれいな瞬間を残したい」という花嫁の希望はどこまで実現できるのでしょうか。フォトウェディング専門の「スタジオルミナス」を全国展開する、タメニーグループの広報・平田恵さんに、フォトウェディングの魅力や人気の理由を聞きました。

「この1年でフォトウェディングの需要が急速に伸びて、約5倍(2019年8月~20年7月と20年8月~21年7月を比較)に増加しました。一番の魅力は写真のクオリティーが高いことです。若い世代の方はSNSなどに写真をアップして、多くの人に見てもらうことが前提。実際にインスタグラムで他のカップルの写真を見て、来館されるお客様も多いです。とくに女性は『最高の一枚を残したい』という思いが強く、スタジオや衣装、写真の仕上がりにもこだわりがあるようです」と平田さん。

結婚式の写真といえば、緊張した面持ちの花婿花嫁を正面から撮ったものや、親戚一同と並んで撮った集合写真が思い浮かびます。これらは挙式の前後に撮影され、「前撮り」とか「後撮り」と呼ばれていました。フォトウェディングでは、雰囲気のある洋館やチャペルなど多彩な背景があり、様々なポーズを取る2人を映画のワンシーンのように撮影します。

平田さんは、「海外挙式をキャンセルして、フォトウェディングに変更される方もいます。海外のチャペルで写真を撮りたかったけど、それがかなわなかったので……という方が多いです。フォトウェディングには、あこがれの挙式シーンを演出して、花嫁体験できるメリットもあります。スタジオルミナスは全国で6スタジオを展開、首都圏最大級のルミナスお台場は28の撮影ブースが用意されているので、あらゆるシチュエーションで撮影できます」と話します。

結婚式を挙げるより費用が抑えられる

一般の結婚式に比べ、費用が抑えられることも人気の理由です。挙式を含めた結婚式の総額は平均362.3万円(19年4月~20年3月/ゼクシィ 結婚トレンド調査2020調べ)。平田さんに撮影にかかる費用を聞いたところ、「スタジオによって違いますが、ルミナスお台場の場合は、メイク、ドレス込みで13万8000円(アルバム12ページ・データ付き)です」とのこと。挙式・披露宴よりかなりコストを抑えられます。

気になる写真の「修整」についても聞いてみました。「当社では、修整もサービスに含まれております。より雰囲気のある写真にするために、色や光・影の調整をしたり、顔の影を消したりいたします。トピ主さんは歯列矯正中とのこと。追加で費用はかかりますが、口元の修整も可能です」と平田さん。また、「時期や日にちをゲストに合わせる必要がないので、お二人の都合で撮影できるのもメリットの一つです。スタジオ撮影なら、天候にも左右されません。データをお渡ししますので、結婚報告や年賀状などにも使えます。お二人の大切な記念日を最高の一枚で輝かせたいと思っています」と話します。

トピに投稿された様々な意見を読んで、今後のことを見つめ直したというトピ主さん。入籍日は変更できないので、まず、親戚への報告用写真を撮影し、半年後に彼とフォトウェディングを行う方向で話し合うことにしました。「一生に一度の大事なことなのに、お互いの意見をぶつけ合うだけじゃダメ」と反省したそうです。

2人の人生の新たなスタートを、すてきな笑顔の写真で飾れるといいですね。

読売新聞メディア局 後藤裕子/写真提供=スタジオルミナス)

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