鼻がかゆい! もしかして、マスク敏感肌?

コロナ禍で、マスクを長時間着用する生活となり、「鼻がかゆい」「肌荒れを起こしやすくなった」などと、肌のトラブルに悩まされる人が増えているようです。「マスク敏感肌」などと呼ばれ、対策をうたった商品も登場しています。どんな対処が必要か、専門家に聞きました。

マスクは感染予防に欠かせないものですが、化粧品会社「ドクターシーラボ」(東京)が今年4月に20~49歳の女性約7200人に行った調査では、72%が「マスクが原因の肌悩みがある」と答えました。具体的な悩みとして「マスクで肌が蒸れる」(49%)、「肌が荒れる」(46%)、「肌が擦れる」(38%)などが挙げられました。

皮膚科、内科医で、テレビ番組のコメンテーターとしても活動する友利新さんは、「コロナ禍によるマスク着用によって、今は『1億総敏感肌』になっています。もともと敏感肌症状があった人はもちろん、今まで肌の不調を感じていなかった人でも、マスク着用で何らかの敏感肌状態(マスク敏感肌)となり、トラブルを感じるケースが増えています」と話します。友利さんの勤務するクリニックで診療を受ける人も、コロナ前と比較すると4、5割ほど増えているといいます。

マスクによるトラブルの症状には、乾燥、赤み、かゆみ、ひりつきなどがあります。次のチェックリストに当てはまるものが一つでもあれば、「マスク敏感肌」の可能性があるといいます。

【肌の症状】
□肌が乾燥しやすい
□洗顔後に肌がつっぱる
□化粧水の浸透や化粧水のノリが悪い
□化粧品をつけるとき、つけた後に、かゆみ、ひりつきを感じることがある
□ニキビや吹き出物ができやすい
□肌荒れを起こしやすくなった
□肌に赤みがでやすいと感じる
□肌がくすんだと感じる

【生活習慣】
□マスクを着脱する機会が多い
□マスクの摩擦や刺激を感じることがある
□食生活が不規則になっている
□睡眠不足が続いていると感じる
□リフレッシュする機会が少なくなった(自粛生活でストレスが増えたと感じる)
□在宅勤務等で、運動不足の生活が続いている
□UVケアを怠りがち

鼻がかゆい! もしかしてマスク敏感肌? 大手小町 読売新聞
写真はイメージです

頻繁な着脱が肌荒れの原因に

「マスクの着脱は、肌トラブルの原因となります」と友利さん。着けているときの内側は高温、多湿となる一方で、外した瞬間に水分が奪われるため、マスクを頻繁に着脱するほど、肌は敏感になりやすいのです。さらに、「マスクの着脱による摩擦が肌を傷つけ、バリア機能を乱します」と指摘します。乾燥を防ごうと、肌が皮脂を過剰に分泌したり、雑菌が繁殖したりすることでさまざまな炎症も起きやすくなるそうです。

通常、敏感肌の症状は顔全体に出ます。マスク敏感肌は、頬、鼻の頭、フェースラインなどマスクで覆われている部分にかゆみが起きるケースが多いのが特徴といいます。

友利さんのクリニックでは、赤みや炎症が起きている場合には、抗炎症作用がある外用剤を処方しますが、見た目の症状がない場合は、肌に摩擦を起こさせないようにして、十分に保湿するスキンケア指導を丁寧に行うそうです。

高温多湿で汗をかきやすい夏を経て、秋は季節柄、肌が敏感になりやすい時期です。わずかな乾燥から、敏感肌になることもあるといいます。また、肌荒れをそのままにしていると、いずれシミやしわ、たるみにつながることもあるそうです。「乾燥させない、摩擦させない、日焼けさせないの3点を意識しましょう」と友利さん。「スキンケアの際は、やさしく手で押さえるように水分をなじませて保湿し、マスクで覆われている部分を含め、UVケアを確実に行うことが大切です」とアドバイスします。

もしかして、マスク敏感肌? 大手小町 読売新聞
皮膚科、内科医の友利新さん

敏感肌向けの化粧品やマスクも

化粧品メーカーなどは、「マスク敏感肌」に対応した商品を販売しています。

ドクターシーラボの「薬用アクアコラーゲンゲル スーパーセンシティブEX」は独自配合のセラミドを配合した保湿ゲルで、低下したバリア機能を補います。

花王は9月、乾燥性敏感肌に悩む人向けのシートマスク「キュレル 潤浸保湿 モイストリペアシートマスク」を発売しました。資生堂もマスクの長時間着用や季節の変わり目などによる肌荒れを予防するクリーム「dプログラム スキンリペアクリーム」を今月下旬、発売します。

ユニ・チャームが7月に発売した、敏感肌の人向けのマスク「超快適・マスク 敏感肌ごこち」は不織布に超極細繊維を織り込んだ商品。女性を中心に、「長時間つけていてもチクチクしない」などの声が寄せられ、好評といいます。
(読売新聞メディア局 谷本陽子)

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