MISIAのドレスに30色グラデーション…デザイナー小泉智貴は何を表現?

7月23日夜に行われた東京オリンピックの開会式。国歌独唱では、君が代を伸びやかに歌うMISIAさんの衣装にも世界の注目が集まりました。ふわふわしたボリュームたっぷりの白いドレスで、裾の部分がレインボーカラーに染まっています。ネット上で「かき氷みたい」と話題になったこのドレスを制作したのは、モード界の新星「トモコイズミ」の男性デザイナー、小泉智貴さんです。

東京五輪開会式で、レインボーのラッフルドレスをまとい、君が代を歌うMISIAさん(読売新聞写真部、原田拓未撮影)
東京五輪開会式で、レインボーカラーのドレスをまとい、君が代を歌うMISIAさん(読売新聞写真部、原田拓未撮影)

「暗いニュースが多い中、少しでも世界の人の心に希望を抱いてもらいたい、そしてアスリートの方々を応援する光のような存在になってほしいと願って、デザインしました。全世界の方が見守る場で、MISIAさんのパフォーマンスに少しでも力添えができたらと思いました」。小泉さんはデザインに込めた思いをこう語ります。

たっぷり使ったフリルと、鮮やかなレインボーカラーが印象的でした。「今回のドレスには30色以上のオーガンジーを用いました。一つのドレスに使う色としては、自分の作品の中で過去最多の色数です。光の色を表現するために微妙な色合いのグラデーションにこだわりました」と、明かします。「MISIAさんとフィッティングを何度も重ね、見た目の美しさだけでなく、パフォーマンスの邪魔にならないように機能面にも気を使って作り上げました」

小泉さんは2011年にブランドを設立。海外の著名スタイリストにSNSで見いだされ、19年にニューヨークでショーを開いて一躍有名になりました。作品は見る人を幸せな気分にさせてくれる魅力があります。

トモコイズミのデザイナー、小泉智貴さん 大手小町 読売新聞
トモコイズミのデザイナー、小泉智貴さん

今回も、海外のメディアでニュースになるなど大きな反響が寄せられています。「世界各地からたくさんのポジティブな反応をいただきました。ピュアな美やクリエイティビティー(創造性)が、国境や言語を超えて伝わっていくのだという確信を得られました。ファッションの力を再認識してもらえる機会になっていたらいいなと思います。これからもマイペースに、自分の信じる美を世界に届けていきたいです」
(読売新聞メディア局 谷本陽子)

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小泉 智貴 (こいずみ・ともたか)
ファッションデザイナー

1988年生まれ。千葉大学在学中の2011年にブランドをスタートし、コスチュームデザイナーとしてパフュームやYUKIなどの衣装を担当。19年1月に、インスタグラムで自作のドレスの写真を投稿したところ、世界的スタイリスト、ケイティ・グランドから直接メッセージが来て同年2月にニューヨークで初のショーを開催。世界の注目の的に。その後、著名ブランドとのコラボレーションが相次いでいる。今月、京都・二条城を舞台に日本の伝統文化を世界に発信するショーを行った。

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