干渉しあわない結婚は難しい? 婚活で毎回断ってしまいます

「婚活を一年してきて分かったこと。」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。27歳で婚活をスタートしたトピ主さん。社会勉強もできたし、男性にも慣れたし、デートも楽しめたものの、少しでも違和感があるとお断りをするパターンが続いたそうです。「あまり干渉しない人が結婚相手の理想」なのに、婚活を通して「結婚はこんなにもお互いの人生を共有しなければいけないんだ」と感じたそう。結婚願望はあるものの、結婚は諦めるべきかと問いかけています。

「求める距離」が違っていると、違和感が生じやすい

婚活前は、交際経験がなかったというトピ主さん。周囲の結婚ラッシュに促される形で婚活をスタートさせたところ、思いのほかたくさんのお誘いを受けたそうですね。知り合った男性たちも「とても優しく真面目な方たち」で、「最悪な方」はいなかったとか。友達付き合いから始めた人もいたそうですが、一緒にいて少しでも落ち着かなかったり、モヤモヤしたりすると断ってしまう……というパターンが続き、現在は「どうせ断ってしまう」と婚活に意欲を失っているそうです。

トピ主さんから声をかけた男性も「友達」としか思えなかったものの、男性側は「ほとんど恋人になったと思ってたみたい」という記述も。「落ち着かない」「モヤモヤ」といった感情からも、双方の望む“距離感”が違っていた可能性を感じました。

自分を中心にした大きな3重の円があって、それぞれの円に入る人たちがいると仮定してみてください。一番外側の円に入るのは、偶然会えば楽しく話せる程度の「知り合い」。2番目の円の中に入るのは、頻繁に顔を合わせても不快ではなく、たまにはプライベートな話もできる「友人」や「仕事の同僚」。そして最も内側の円には、言いにくいことも欠点も開示しあえる「家族」や「親友」が入ります。

これらの違いは、精神的な距離感です。トピ主さんにとって婚活で知り合う男性は、ほとんどが一番外側の円に入るのではないでしょうか。多少仲良くなると、2番目の円に入れた人もいたのでしょうが、彼らが本気の交際や結婚を望み、最も近い“親密な距離”の円に入ってこようとしてきた際に、トピ主さんは拒否反応を起こしてしまったのだろうと想像します。

現状で満たされていると、「変えたくない」心理が働く

つまりトピ主さんにとって、異性はあくまで“よそゆき”の存在。「苦戦したけどおしゃれに旬の服を着てみた」「周りから化粧が上手になったと褒めてもらえた」といった記述もあるように、多少背伸びをして“社交”を楽しむ存在だったのでしょう。婚活をしていない時期のほうが、ストレスがなく自分らしく生きていけている……というのは、そうした表面的な関わりや背伸びに疲れたからだろうと推測できます。

そして同時に、トピ主さんが「今の生活で十分に満たされている」という可能性も感じました。「あまり干渉しない人が結婚相手の理想」という記述からも、“精神的に近い相手”を特に欲していないことが分かります。おそらく友人や仕事、趣味、家族などに過不足を感じておらず、寂しさや愛情の渇望を感じたり、将来への不安にさいなまれたり……といった瞬間も特にないのかもしれませんね。人は現状が快適であるほど、その状況を「変えたくない」と感じる抵抗の心理が働きます。

もし上記に思い当たる節があるのであれば、あえて不便や寂しさを感じそうな状況に飛び込んでみるのも一案です。実家暮らしならば一人暮らしを始めてみたり、シェアハウス、友人との共同生活をしてみたり、状況が落ち着けば一人旅や短期間の海外生活などを試してみるのもいいかもしれません。生活面に何らかの変化を起こすことで、結婚への見方が変わってくる可能性はゼロではないと思います。

“自分発の動機”が生まれたときが、ベストタイミングなのかも

大手小町「恋活小町」コラムのイメージ画像

ただ一方で、そのようにしてまで結婚を求める必要があるのか?という疑問を感じる人もいるかもしれません。確かに「人生を共有できる相手がいること」に価値や喜びを感じられないならば、“今の”トピ主さんには結婚が必要ない、という見方もできます。

交際相手がいなくても人生を満喫できているならば、それも一つの生き方ですし、結婚を完全に諦める必要もなく、「そのうち、結婚したいと思い合える相手に出会えることもあるかも」といったスタンスでいることは自由です。もっと大人世代になってからパートナーを見つけていく人もいますし、自分らしく前を向いて毎日を過ごしていれば、日常の中から気の合う相手がひょっこり現れてくる可能性もゼロではないでしょう。

ただ出産願望があるならば、体の調子と相談しながら、ここ10年前後のうちには何らかの決断をする必要があります。「この先、子どもや自分の家族がほしい」という気持ちがあるのかどうか、一度しっかりと自分の心と向き合ってみることを勧めます。

今回の婚活は、周囲の結婚ラッシュに焦って始めたとのこと。“自分発の動機”ではなかったことが、いくら出会っても先につながらなかった最大の理由のようにも感じました。周りの意見や生き方に全く影響を受けないで生きていくのは難しいですが、今回の婚活を通じて、「人は『自分が望んでいないもの』を、本気で手に入れようとはしない」ということは実感できたはず。自分自身が心の底から結婚をしたいと思ったとき、それがトピ主さんの婚活のベストタイミングなのかもしれませんね。応援しています。

発言小町のトピはこちら⇒「婚活を一年してきて分かったこと。」 

外山ゆひら(とやま・ゆひら)
フリーライター

哲学や心理学、芸術文化の分野に関心が高く、対人関係やコミュニケーション、生き方に関する記事を中心に寄稿。産業カウンセラー・心理相談員資格有。

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