【発言小町】帝王切開出産で助産師の「我慢できなかった?」にショック

6月にOTEKOMACHIの姉妹サイト「発言小町」がリニューアルしたのを記念して、発言小町で話題のトピックを紹介します。

私は出産から逃げた情けない母親

トピ主の「情けない母親」さんは、初めての出産で8時間にわたってつらい陣痛を経験しました。明け方になっても子宮口が4センチ程度しか開いていないことがわかると、「この先もっと痛くなるし、間隔も短くなる……」と思って取り乱してしまい、ナースコールを押しては「切って、切って」と帝王切開を懇願。助産師さんからは「正常なお産で進んでいるのにもったいない」と言われましたが、聞き入れる余裕はありませんでした。結局、帝王切開に切り替えてもらい、無事に赤ちゃんが生まれたそうです。

ところが、産後も心は晴れません。新生児室にいる我が子を見て罪悪感を覚えたり、産院の廊下でほかの産婦さんとすれ違うだけで泣きたくなってしまったり。

「助産師さんたちに『我慢できなかった?』と聞かれるたびに、すごく罪悪感を覚えます。廊下ですれ違う経産婦さんたちを見ると誇らしげで……涙してしまいます。新生児室にいる我が子を見ると、情けない母親だと言われているような気がします。皆さん、頑張って自然分娩で産むのに……」とつづるトピ主さん。夫は「いつまでもうじうじするな」と言うそうで、「なかなか前向きになれなくて。皆さんのアドバイスをお聞きしたいです」と発言小町で意見を求めました。

この投稿には、220件余りの反響(レス)がありました。同じような経験談が目立ちます。

「4年前、長女のお産のときに痛みに耐えられなくて、無痛分娩に切り替えてもらいました。無事産まれてホッとしたけど、なんでみんなが乗り越えてきたお産の痛みに耐えられなかったんだろうって、情けなさと罪悪感でいっぱいでした。今でも心にひっかかっています」と、「ももんが」さん。

「私も同じように産後くよくよしていました」とコメントしたのは、「ぺい」さんです。コロナ禍で家族の立ち会いがなかったため、出産当日の夜に家族に電話したときは、「頑張れなかった、ごめん」と泣いてしまい、子供に対しても「情けない母親でごめんと、十字架を背負った気分」だったそうです。ただ、出産から9か月たち、「このトピを見て当時を思い出すまでは、完全に忘れていました。時間が解決してくれますよ」と励ましのコメントを寄せました。

「kii」さんも、「自然分娩で産んだ方たちがすごく尊く見えていました。帝王切開で産まれたときに、真っ先に出た言葉が『ごめんね』でした」と振り返ります。でも、母親から「無事に赤ちゃんが生まれることが何より大事。帝王切開になったと聞いて、私は安心したよ」と言われ、救われた気分になったそうです。

産後にネガティブな気持ちを抱いたら

高齢出産の増加に伴い、帝王切開も増加傾向です。厚生労働省の「医療施設調査・病院報告の概況」によると、分娩件数に占める帝王切開の割合は年々増え、2014年は一般病院で24.8%でした。約4人に1人が帝王切開していることになります。

産後の心のケアに詳しい東京大学大学院教授の春名めぐみさんは、「帝王切開になった場合、それまで思い描いていたような出産ではなかったことから、挫折感やネガティブな気持ちを抱きやすくなり、周りの人が思っている以上に、心が傷ついてしまうことがあります」と話します。

「この投稿を寄せた方も、帝王切開は自分でお願いしたからではなく、医学的な判断があってのこと。ただ、急な変化だけに、医療者側の説明が不十分だったり、女性のほうも自分で受け止めきれなかったりすると、後悔や罪悪感、不全感など、もやもやした気持ちを抱いてしまうことはあるかもしれません」

そういうい気持ちを抱いたら、ゆっくりと深呼吸をして、今のこの瞬間に目を向けます。そして「私はよく頑張っている」「順調に回復している。すごいことだなあ」などと、自分自身に対していたわりの言葉をかけてみるといいそうです。

「お産は十人十色です。産婦さん自身が恥じたり、悪いと思ったりする必要はまったくないのですが、そういう気持ちに追い込まれてしまうこともあります。一人で背負い込まず、周囲に話を聞いてもらったり、いろいろな人にサポートを求めたりしましょう」と春名さんはアドバイスします。

(読売新聞メディア局 永原香代子)

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