スカーフは、初夏の軽やかな装いを彩る、頼れるアイテムです。薄着のときも、スカーフを上手に生かせば、着映えして見えます。首に巻く使い方が一般的ですが、近ごろはアレンジが多彩に。パリのエスプリを感じさせるフランスのブランド「Comptoir des Cotonniers(コントワー・デ・コトニエ)」が提案するスカーフコーディネートをお手本に、いつもと違ったアレンジで、夏に向かう時期のおしゃれを盛り上げてみませんか。
気負わず垂らして、ノンシャランとした雰囲気に
スカーフを襟元でコンパクトにまとめて結ぶアレンジが多い中、スカーフの端を長めに垂らすと、優美に見えます。大きすぎないスカーフを選んで、ボウ(リボン)タイの感じで端を遊ばせるのがコツです。
襟付きのニットトップスに、花柄スカーフをサラリと結んで、エレガンスを漂わせました。総レースのニットのやさしげな風合いに、さりげなく垂らしたスカーフが動きをプラスしています。

ダークトーンのスカーフは、装いを引き締めるような効果も狙えます。インディゴカラーのデニムジャケットはカジュアルな雰囲気になりやすいアイテムですが、ダークトーンのスカーフで引き締め、さらに花柄のおかげで、華やかに格上げ。ジャケットの襟を立てて、スカーフを巻けば、凜々しさとフェミニンさが同居します。
スカーフの垂らした端がボーダー柄トップスにも重なって、装いを表情豊かにしてくれます。パンツとスカーフに使われている赤が響き合って、絶好のコンビネーションに仕上がっています。洋服にエアリーな動きを添えたいときに使えるテクニックです。
顔周りがすっきり優美に マスク姿もおしゃれに格上げ

マスクをつける時間が長くなって、スカーフの役割にも変化が起きました。マスクをつけたりはずしたりする際、髪が邪魔になりがちだから、まとめ髪を選ぶ人が増加。髪を束ねるヘッドアクセサリーにスカーフを使うアレンジが広がっています。
スカーフで後ろ髪を束ねれば、顔周りがスッキリまとまります。イヤリングも髪に隠れません。体を締め付けない袋状のサックワンピースは、風が吹き通るから涼やかな着心地。鮮やかな色を選べば、初夏にふさわしいポジティブな雰囲気に。

クールなパンツルックにも、つややかなスカーフをあわせれば、気品が宿ります。ネイビーカラーでまとめたパンツルックは見るからにさわやか。スカーフを使ったまとめ髪は軽快に見えます。
スカーフのドレープが顔周りにボリュームを生んで、フェースラインをシャープに見せてくれるのもスカーフ使いの魅力です。スカーフの特性を生かして、無造作にふんわり巻くと、装いにこなれ感が生まれます。
ジャケットの胸に凛としたアクセント

メンズの粋なスーツ姿でおなじみのポケットチーフ。ウィメンズのジャケットルックにも応用が利きます。ジャケット色と同系色にすると、スパイスが加わります。
オフの日はジャケットを着崩す感じでまとうのがおすすめ。ジャケットの袖まくりは、気負わないムードで着こなす小技です。柄入りシャツの袖口を折り返して、カフスのような表情に。決め手は胸ポケットに差し込んだ、渋めのスカーフ。装いを大人っぽく落ち着かせる効果を発揮しています。

紺のブレザーは、便利に着こなせる羽織りものの代表格。マリン調ウェアに重ねれば、さわやかなプレッピー風コーデになります。年間を通して着回しやすい便利なアイテムです。
涼しげなブルーのボーダー柄に、トーンの異なるポケットチーフを差し込むと、互いの色合いが引き立つ関係に。さわやかなブルー主体の着こなしでは、みずみずしいイエローがアクセントになります。
パリジェンヌ流のアレンジ術が巧み

「コントワー・デ・コトニエ」は、パリジェンヌ流の「上質な日常着」で知られています。1995年にフランスで誕生して以来、ベーシックでありながら、エレガントな色合い、上質な素材の自然体スタイルを提案しています。
スカーフは装いに動きを添える名脇役。ほかにもベルトに結んだり、手首に巻いたりと、様々な使い方で、おしゃれの風味付けに役立ちます。スカーフならではの多彩な色や柄を生かして、初夏の着こなしを自分好みに彩ってみては。
画像協力:コントワー・デ・コトニエ
https://www.comptoirdescotonniers.co.jp/