ルイ・ヴィトン展覧会、日本人デザイナーとのコラボからわかること 

ルイ・ヴィトンの展覧会「LOUIS VUITTON &」が、東京・原宿のjingで開催されている。長年にわたり積極的に行ってきたアーティストらとの協業を振り返る企画。特に日本のアーティストとの交流の歴史にスポットを当てた内容となっている。

個性あふれるアート作品のようなシルクスカーフや、斬新な形で再解釈されたブランドを象徴するモノグラム柄のバッグ……。

ルイ・ヴィトンは1854年に創業して以来、伝統と職人の高度な技術を生かしながら、様々な分野のアーティストと積極的に協業を行ってきた。今回の展覧会では、その多彩な交流が作品を通して見てとれる。

中でも大きな話題を呼んだのが、アーティストの村上隆さんとのコラボだ。2002年、パリコレで発表したバッグはカラフルなモノグラム柄で、世界中から注目を集めた。日本のオタク文化を取り入れた作品で知られる村上さんとの「意外な」組み合わせは、現代アートとの融合がブランドの新たな価値の創造につながることを示したいい例だろう。

さらに、草間彌生さん、建築家の磯崎新さんら、世界的に活躍する日本人がデザインした作品も。こうした数多くの協業から見えてくるのは、ブランドの革新性や独創性、アートとの密接な関係。そして、ルイ・ヴィトンがアーティストに与えている自由度だ。

川久保玲さんがデザインした「バッグ ウィズ ホールズ」(左が2014年、右が2021年)大手小町 読売新聞
川久保玲さんがデザインした「バッグ ウィズ ホールズ」(左が2014年、右が2021年)

ファッションデザイナーの川久保玲さんとの関係は、ひとつのコーナーを設けて表現された。川久保さんが2008年にデザインしたモノグラム柄の六つのパーティーバッグのほか、14年に手がけて話題になった、穴のあいたデザインのトートバッグ「バッグ ウィズ ホールズ」。完成されたバッグに穴をあけるという、通常ではありえないデザインをルイ・ヴィトンが受け入れ、製品として美しく仕上げた点に価値がある。

山本寛斎さんの代表作「トーキョー・ポップ」(左から2番目)や山本さんに敬意を表してデザインされた服などが並ぶコーナー © LOUIS VUITTON / DAICI ANO
山本寛斎さんの代表作「トーキョー・ポップ」(左から2番目)や山本さんに敬意を表してデザインされた服などが並ぶコーナー © LOUIS VUITTON / DAICI ANO

また、207月に死去した山本寛斎さんの作品に魅せられたという女性服のデザイナー、ニコラ・ジェスキエールさんの服が、山本さんが歌手のデビッド・ボウイのためにデザインした衣装「トーキョー・ポップ」とともに並ぶコーナーもある。

5月16日まで。入場無料で、ルイ・ヴィトンの公式サイトから要予約。

(読売新聞編集委員 宮智泉)

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