恋人に「もっと私に興味を持って」と望むのは、求めすぎですか?

「私に興味を持って欲しい」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。交際1年半になる半同棲どうせい中の恋人がいる30歳代半ばのトピ主さん。彼は優しく温厚で、こちらから話せば聞いてくれますが、彼のほうからトピ主さんの行動や身なりに言及してくることはないそうです。詮索されすぎるのもどうかと思うものの、興味を持たれていないと思うと日々むなしくなる……と、トピ主さんは心境をつづり、もっと私に興味を持ってほしいと思うのは、求めすぎでしょうか、と問いかけています。

「2人で興味を持てるもの」を探してみよう

投稿には、具体的な出来事がつづられています。トピ主さんが新しく行き始めたジムの道具を室内に置いていても、彼は何も聞いてこない。友達と出かけると言っても、「誰と一緒か」など詳細を聞いてこないし、新しい洋服や髪形にも気づいてくれない。仕事の悩みは話せば聞いてくれるものの、後日談などは聞いてきてくれない……。そのことを伝えたトピ主さんに対し、彼は「詮索するように聞くのは嫌いだし、信じているから、やましいことをしているとも思わない」「もともと細かい部分に気付かないタイプ」「(トピ主さんに)興味がないのとは別の話」と主張したそうです。

交際を始めてしばらくは、“相手の存在そのもの”が新しい刺激なので、相手に対する興味・関心を向けやすいです。しかし、その時期が過ぎれば、関心が落ち着いてくるのはパートナーシップの常。交際1年半くらいの時期は、一般的に見ても落ち着きやマンネリ感が出やすい時期です。2人はほぼ一緒に住んでいるとのことですし、生活感や日常感が増してきており、それが「深刻な問題ではないものの、どこか満足いかない感覚」につながっているように感じました。

この状況を脱するためには、「2人の関係性が次の段階に入ってきたのかもしれないな」と理解し、今までとは違う関係のあり方を考えることです。ある程度お互いを理解し合った今、次のフェーズでは「2人で共通の興味対象を持つこと」が円満な関係維持を助けてくれると思います。「2人の暮らしをどうしたら楽しくできるだろう?」という視点から、一緒に共通の趣味を始めることなど、何かしら案を持ちかけてみてはいかがでしょうか。

あるいは、「結婚に向けて動き出そう」と提案してみるのも一案です。結婚のための手続きや準備などを通じて、相手と向き合う機会が増えるので、その過程で改めて絆を深めるカップルは少なくありません。双方の意思が固まっているならば、そうした選択肢も考えてみるといいと思います。

愛情表現は人それぞれ。「彼なりの表現」を観察してみよう

愛情を表現する方法・愛情を感じる方法は、人それぞれ違うと言われています。アメリカの心理学者ゲーリー・チャップマン氏のベストセラー「愛を伝える5つの方法」(いのちのことば社刊)で紹介されている「肯定的な言葉」「充実した時間」「奉仕する行為(サービス)」「贈り物」「スキンシップ」の五つのタイプが有名ですが、トピ主さんと彼は、もしかしたらこのタイプが異なっているのかもしれませんね。

「思いをきちんと言葉で表現して、自分に興味があると分かるような行動をしてほしい」と望んでいるトピ主さんは、「言葉」や「サービス」での愛情表現を求めている印象を受けました。一方の彼は、一緒に過ごす「時間」、あるいは「贈り物」「スキンシップ」などで愛情を表現するタイプなのかもしれません。

まずは、彼が普段どんな形で愛情を表現しているのかをよく観察してみましょう。「彼なりに、こういう形で愛情を伝えてくれているのかも」と気づくことができれば、トピ主さんの感じ方に変化が出てくるはず。自分の望む方法をお願いしたいのならば、「いつもこうしてくれてうれしいよ。ありがとう」と丁寧に感謝を伝えた上で、「私は言葉での表現も好きだから、言葉をかけてもらえたらうれしいな」などと伝えてみると良いでしょう。「相手の好きな方法を努力してやってみよう」という気持ちになるような、前向きな働きかけを行っていくのがコツです。

恋人以外とのコミュニケーション量も関係しているのかも?

また、人との「コミュニケーションの総量」が足りていると、特定の相手に求めすぎて衝突することを避けやすくなる、という側面もあります。たとえば、家族と住んでいれば、髪を切った日に母親や姉妹が「似合うね」と声をかけてくれ、それだけで気持ちが満たされる部分はありますよね。恋人と2人きりの世界にいると、どうしても、あらゆる役割を相手一人に期待しやすいです。

トピ主さんにもきっと、仕事の頑張りを見ていてくれる上司がいたり、健康の心配をしてくれる親がいたり、ファッションについて話せる友人がいたり……と色々な人間関係があるはず。もし交際を始めたことで、他の人との交流が狭まっている節があるならば、彼との関係は安心できる“基地”として大切にしながら、以前の交流を復活させたり、SNSやオンラインツールなどを活用して、新たな人間関係を切り開いたりしてみるのもおすすめです。

トピ主さんがそうして自然体で楽しそうに、かつ安定した気持ちで過ごしていると、彼との関係性に変化が出てくる可能性を感じます。ただし、色々と工夫や働きかけをしてみても、「彼と一緒にいても楽しくない、満たされない」と感じるならば、関係を考え直す時期に来ているのかもしれません。そのときは、「自分が人生やパートナーにどのような“喜び”を求めているのか」をよくよく考えて、必要な決断をしていきましょう。応援しています。

発言小町のトピはこちら⇒「私に興味を持って欲しい」 

外山ゆひら(とやま・ゆひら)
フリーライター

哲学や心理学、芸術文化の分野に関心が高く、対人関係やコミュニケーション、生き方に関する記事を中心に寄稿。産業カウンセラー・心理相談員資格有。

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