ネックレスつけっぱなしは危険?アクセサリー外さずお風呂って大丈夫?

胸元を華やかに彩るネックレスや、顔を引き立たせる耳元のイヤリング。身につけると、気持ちが引き締まったり、気分が高揚したりするジュエリーは、おしゃれのアクセントとして欠かせません。ただ、「面倒だから」「紛失したら困るから」などの理由で、ネックレスをつけっぱなしのまま眠ったり、入浴したりするのは良くないようです。専門家にジュエリーの取り扱いについて聞きました。

ダイヤで凍傷になる危険

ジュエリーの製造・販売などを行う780社が加盟する日本ジュエリー協会(東京都台東区)によると、シンプルで華奢きゃしゃなデザインで、肌なじみの良いジュエリーは、服装やシーンを選ばないため、お守りのようにいつも身につけているという人が多いと言います。ただ、つけっぱなしにしていると、思わぬケガにつながる危険があるそうです。同協会事務局長の小林知子さんは「アクセサリーやジュエリーに使われている素材は、熱伝導率が非常に高いゴールドやシルバーなどの金属です。つけたままサウナに入れば、ネックレスは高温になり、触れたら『アチッ』となって、やけどをする恐れがあります」と注意を促します。

熱伝導率が高いのは金属類だけではありません。小林さんは「ダイヤは石の中では熱伝導率が高いほうです。ダイヤのピアスをしたままスキーをすれば、耳たぶが凍傷になるリスクがあります。スポーツや入浴時はジュエリーを外してください」とアドバイスします。

1日1回は外しジュエリーをケア

つけっぱなしによるリスクは、体だけではありません。肌身離さず大切にしているジュエリーが、ちょっとした環境の変化で変色したり、変形したりしてしまうことがあります。同協会広報委員長の宇土うと鏡子さんは、「温泉地に行っただけで、温泉につかっていないのにジュエリーの色が変わってしまったという経験をした人は少なくないと思います」と話します。シルバーのネックレスや指輪は、空気中の硫化水素(硫黄)と化学反応を起こし、「硫化銀」という物質に変化するため、黒ずんだ色になってしまうそうです。

真珠や珊瑚さんごなどの有機物で作られたジュエリーも注意が必要です。これらの宝石は主成分が炭酸カルシウムのため、酸に溶けやすく、汗や化粧品、整髪剤などにも弱いそうです。宇土さんは、「どんな素材でできたジュエリーでも、1日1回は外してください。そして、クロスなど軟らかな布で拭くように心がけてください」と日常的なケアを勧めます。

「軟らかなクロスで拭いてください」と話す宇土さん

ジュエリーをつけっぱなしにせず、毎日脱着することで、金具の劣化や不具合に気づくことができます。ネックレスの接続部分に使われている「丸カン」は、知らぬ間に緩んでしまったり、開いてしまったりすることもあります。気がついたときには、大切なジュエリーが丸カンから外れていて、紛失してしまったなんてことも。宇土さんは、「真珠のネックレスは糸が切れてしまったら、真珠が散らばってしまいます。3年に1回の目安で糸替えをしてください」と定期的なメンテナンスを促します。

新型コロナウイルスの感染対策で、オンラインによる会議やミーティングの機会が増えました。小林さんは「在宅勤務でもお気に入りのジュエリーを身に付ければ、気分が前向きになると思います。オンラインの会話でも、カメラに映るジュエリーの輝きは、その場を楽しい雰囲気にしてくれるでしょう」と、テレワークにもジュエリーの活用を勧めています。

人気の五つの素材、特徴と注意点

きれいなジュエリー。ダイヤなどの宝飾品。ネックレスをつけっぱなしのまま寝るのは危険。大事なジュエリーも劣化
写真はイメージです

ジュエリーに使われている素材によって、取り扱い方法や注意点が異なります。同協会に、主な五つの素材について、その特徴と取り扱いのポイントを聞きました。

【ゴールド】
柔軟に変形する特徴がある人気の素材。日本では金の純度を24分率で表し、24金は純度100%(純金)、18金は純度75%です。他の金属と混ぜた合金のジュエリーは、酸化したりします。また、つなぎ目にほこりやごみが付着したりするので、軟らかな布で拭きましょう。

【シルバー】
アクセサリーに「シルバー925」という刻印を見たことがあるのでは。これは92.5%の銀が含まれているという意味です。シルバーは軟らかく加工しやすいため、多くのジュエリーに使われています。比較的手ごろな値段で手に入るのも魅力。変色しやすい素材なので、こまめにクロスで拭くことで、輝きを保つことができます。硫化させ、黒っぽくした「いぶし銀」の風合いを楽しむ人もいます。

【プラチナ】
粘りが強い金属です。小さな爪で宝石をしっかり固定できるため、婚約指輪の台座に使われます。その希少性や美しさかから、“プラチナ信仰”が生まれ、結婚指輪の定番とされています。比較的重みがあり、指輪として長年使用していると、自然と指の形になじんでいくのが魅力です。汚れが気になる際は、薄めた中性洗剤で洗うときれいになります。

【ダイヤモンド】
「永遠の輝き」と言われるダイヤ。油になじみやすい性質があり、空気中のほこりを吸着した油が付着すると、せっかくの輝きが失われてしまいます。お手入れをする時は、表だけでなく、見落としがちな裏側も拭くようにしましょう。硬い石のイメージ通り、擦る力に優れています。ただ、ある一点に力が加わると、簡単にパカっと割れてしまうこともあり、衝撃には注意が必要です。

【真珠】
ダイヤモンドやエメラルドのような鉱物ではなく、生物がつくるバイオミネラル(生体鉱物)で、有機質です。酸などに弱く、軟らかいので、丁寧に扱ってください。傷がつきやすいので、収納する時は他のジュエリーなどと重ならないように、個別にしまってください。

ジュエリーは、自分へのご褒美として買ったもの、大切な人からプレゼントされたもの、母親や祖父母から引き継がれてきたものなど、思い入れのあるものが多いでしょう。ネックレスなどはつけっぱなしにしないで、正しいケアをしていつまでも美しく大切に取り扱っていきたいですね。

(読売新聞メディア局 渡辺友理)

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