通の猫好きさんから最も支持を集める猫の柄は、ズバリ黒! そういっても過言ではないほど根強い人気を誇るのが、全身黒一色の黒猫です。そこで今回は、緊急事態宣言前に訪れた、おそらく日本で唯一の黒猫専門カフェ「cat cafe ねこびやか –黒猫cm-」(兵庫県姫路市)をご紹介します。店内にいるのは総勢11匹。ごはんタイムに、ぐるりとドーナツ状に並んだ「黒猫の輪」は見事でした。それだけでなく、触れ合ううちに黒猫が人々を魅了する秘密を知ることとなりました。

JR姫路駅からおよそ徒歩5分に位置する黒猫カフェは、日本全国からファンが訪れるそうです。こんなに黒猫だらけになったのは黒猫4きょうだいを保護したことがきっかけ。意外にも、それ以前は黒猫が1匹もいない猫カフェだったそう。黒猫の人気の高さを実感し、思い切って黒猫だけの猫カフェに。他の柄の猫は姉妹店へ移籍。

カフェでは大人気の黒猫ですが、実は黒猫は里親を募集しても、なかなか引き取り手が現れない猫でもあります。特にSNSなど、ネットでの反応が悪いそう。写真を掲載しても、画面を通して顔の表情や体のラインが認識しにくいのです。そんな事情もあり、黒猫の魅力を直接伝える場が誕生するのは必然だったかもしれません。そういえば西洋では黒猫は不吉だとされ、受難の時代もありましたね
昨年までは9匹の黒猫が在籍していましたが、今年2匹を新しく迎え入れ、総勢11匹に。全員保護猫です。にぎやかになったものの、個々の黒猫たちの区別がより難しくなりました。でも、あたりまえですが、同じに見えても別の猫。よく見れば、すらっとしたモデル体型だったり、丸顔だったり。キリッとしたまなざしや、無邪気なクリッとした瞳――。行動パターンも、お気に入りの場所も、それぞれ異なります。性格も人なつこかったり、人見知りしたりと、11匹の個性がだんだんと見えてきます。もはや猫たちに“全集中”状態です。

総勢11匹の大所帯になっても、猫たちの関係性は良好だそう。元々黒猫は協調性が高く、温厚な性格。黒猫だけのカフェが成立するのもうなずけます。そんな関係は、私たち人間に対しても同じようです。猫たちの穏やかな振る舞いや、寄り添いぶりに自宅のベッドのように眠りについてしまうお客様もいるそう。黒猫に沼落ちする人続出ということですね

黒猫は虐げられていた時代がありましたが、今やコロナ禍で、私たち人間のほうが逆境にさらされています。こんな時だからこそ黒猫たちのように穏やかな心を持って、日々を乗り切っていきたいものですね。来店してすぐは、猫たちの区別がつきにくいのですが、目印は名前にあります。それぞれ首輪の色と連動した名前がつけられていますから、どうぞご安心を。
(トップ写真:ねこびやか提供)
黒猫専門カフェ「cat cafe ねこびやか -黒猫cm-」
兵庫県姫路市駅前町322ミフネビル2F
営業時間:10:00〜18:00 ※最終入店:閉店1時間前
定休日:火・金曜日
2月21日(日)は臨時休業
http://nekobiyaka.jugem.jp/あわせて読みたい