活動休止から1か月、嵐ファンたちが向かった新たな沼は?

2020年12月31日に嵐が活動を休止してから、1か月余りがたちました。櫻井翔さんや相葉雅紀さんがMCを務めるそれぞれの新番組が始まるなど、個人の活動は続いています。昨年の大みそかに嵐のラストライブを見て、涙した大勢の嵐ファンたちは、どこに「沼」を見つけたのでしょうか。

嵐のファンクラブ会員数は、約300万人とみられています。実数は公表されていませんが、ジャニーズの中で圧倒的に会員数が多いグループであることは確かです。

嵐以外の推しは考えられない

大阪市に住むピアノ講師の女性(40)は、嵐デビュー時から松本潤さんのファン。ジャニーズは全般的に好きですが、「この1か月、嵐以外のジャニーズが出ている番組を見たり、話題になっているジャニーズの楽曲を聴いたりする気にならない」と落ち込んだ様子です。「自分が、いかに嵐に依存していたかに気付いた」と女性。先月、松本さんがNHKの大河ドラマの主演を務めることが発表されましたが、それを支えに仕事に励んでいるようです。

人気上昇中、スノストに魅力見いだす人

ジャニーズの別のグループに推しを見つけた人もいます。嵐の活動を追っていると、後輩グループが嵐の番組に出演するなど、自然とほかのジャニーズの情報を目にすることがあります。後輩が気になっていく現象は、「ジャニーズファンあるある」の一つでしょう。

2003年頃から櫻井翔さんのファンという東京都在住の女性会社員(30)は、今は、Snow Manの渡辺翔太さんを応援中。「メンバー同士の仲の良さ、ほんわかした雰囲気感が嵐と似ている」と説明します。確かに、彼らのYouTubeチャンネルを見ると、どんな企画も仲良く楽しむ様子やチームワークの良さ、会話の多さにほっこりします。

女性によると、Snow ManはジャニーズJr.歴が長い苦労人が多く、一時期、コンサート会場を埋めるのに苦労した嵐と重なるそう。「両者とも応援したくなるグループです」。また、グループ全体を応援する「箱推し」ファンが多い点も共通点として挙げてくれました。メンバー同士が支え合い、時に切磋琢磨せっさたくましながらグループを成長に導く姿を見守るのは、箱推しファンのだいご味でしょう。

Snow Manは、3枚目のシングル「Grandeur」が1月20日に発売されたばかり。「Grandeurの話題で友人と盛り上がる一方、嵐は新曲がしばらくリリースされないのかと思うと、さみしさもあります」と複雑な心境をのぞかせました。

10年以上二宮和也さんのファンで、埼玉県に住む女性会社員(23)も、たまたまYouTubeで見た映像をきっかけに、Snow Manの深澤辰哉さんが気になっているそう。「Snow Manが主演の映画『滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie』を見に行ってしまいました……。浮気っぽいので、一緒に嵐を応援していた友人には秘密です。コンタクトを付けて前の方に座って、私、見る気満々ですよね(笑)」。

二宮さんは、テレビ番組への出演など個人の活動は続けています。しかし、女性は「グループとしての嵐が好きだった。今グループで活動をしている『推し』がほしい!」と力説します。

相葉さんのファンという東京都の主婦(35)も、YouTubeをきっかけにSixTONESの髙地優吾さんにハマったと明かしてくれました。「相葉くんと他の嵐メンバーとの関係性ややり取りにえていた部分が大きいので、ソロ活動になるとちょっと事情が違うんですよね。もちろん、今も応援はしていますが……」と説明します。

メディアの露出が多く、CDセールスも好調なSnow ManとSixTONES。勢いがあり、キラキラしている「界隈かいわい」にひかれるのは、十分理解できます。

2グループとも、ネット進出に後進的なジャニーズにおいて、YouTubeの公式チャンネルを開設しています。気軽にグループの魅力を発信でき、新規ファンの獲得に重要な役割を果たしているようです。また、両グループのYouTubeのコメント欄を読むと、嵐ファンと推測される人の書き込みも目立ち、新しい沼として注目している人は少なくなさそうです。

「再集結、何年でも待つ」思いは変わらず

ジャニーズ以外を推している人もいます。小学生の頃から二宮さんのファンで、横浜市に住む女性会社員(23)は、CRAVITY、IZ*ONEなどK-POP好き。「K-POPは色気や大人っぽさ、クールさが特徴。嵐は親しみやすさが売りで、幅広い世代に好かれる。自分が大人になって、好みがちょっと変わったのかもしれない」と話します。K-POPは新曲のリリースが頻繁で、CDの特典が豪華など、ジャニーズにはない売り方も新鮮に感じているそうです。女性は「K-POPの雰囲気、テイストなどが嵐と似ていたら好きにならなかった」と分析してくれました。

嵐一筋だったり、後輩グループやジャニーズ以外の何かを応援したり、ファンのあり方は人それぞれ。それでも共通するのは、「嵐は変わらず大好きで、何年でも復活を待っている」という熱い気持ちでした。嵐に実際に会えないまま活動休止を迎えたので、どこか不完全燃焼を感じるという声も多かったです。度々再集結に関するネットニュースが流れ、ファンをザワザワさせていますが、それだけ待たれているということでしょう。

ただ、嵐5人がトップアイドルとしてささげた時間や労力を思うと、今は一人ひとりの時間を大切に過ごしてほしいと思うことも……。ファン心理は複雑です。

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山村翠 (やまむら・みどり)

読売新聞東京本社生活部に在籍。中学生の頃に先輩のバックで踊るKinKi Kidsの堂本光一さんを見て沼に落ち、20年以上、ジャニーズを応援。ジャニーズのコンサートや舞台を取材・執筆し、タレントにインタビューをするほか、プライベートでも様々なグループの公演に足を運ぶ。

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