【バナナソイチョコスープ】
▽材料 1〜2人分
・バナナ 1本
・板チョコ 1枚分
・調整豆乳 300cc
・ピンクペッパー(あれば、で可) 少々
▽作り方
1:バナナはフォークで滑らかになるまでつぶす。
2:小鍋に豆乳を入れて弱火で温める。表面がフツフツと沸いて温まってきたら、板チョコを砕いて入れる。(トッピング用に2片だけ刻んで取っておく)
3:チョコレートが溶けてきたら、1のバナナを入れて1分ほど温める。
4:器に3を注ぎ入れて、砕いた板チョコとピンクペッパーを添える。
世の中は、バレンタインシーズンまっただ中。
「お疲れさま〜。最近定年退職した父に、感謝のチョコを贈りたくて……。なにか変わったチョコレシピを教えてくれない?」
午後6時。少し恥ずかしそうにしながら、彼女がそう言って訪ねてきた。親孝行バレンタイン、なんかいいな。
◇ ◇ ◇
こんにちは。エダジュンです。
彼女が帰ってきたのは、都内にある僕のキッチンアトリエ。ここで、僕はよく彼女にスープを振る舞っています。
話を聞くと、小学生の時以来、バレンタインチョコをあげていないらしい。
「色々なお店を見たけど……なんか、いかにもバレンタインっぽいチョコを渡すのは、照れくさくてできないなぁ。あんまり甘いものは、父も食べないし」
分かった! 食事と一緒にさりげなくあげられる、チョコスープはどうかな? お父さんでも食べられる、甘過ぎない豆乳仕立てのスープにしよう。
バナナは、1本(100g)当たり86キロカロリーと、意外と低カロリー。ビタミンB群や食物繊維など、体にうれしい成分もしっかりと含まれています。なかでもカリウムは、顔のむくみを取ってくれたり、血圧を正常に保ったりしてくれる働きがあるんです。
タンパク質が豊富な豆乳は、チョコの甘さを和らげてくれます。
「チョコの甘さも、豆乳でちょうど良くなるね! これなら、父親にさりげなく作ってあげられそう」。レシピを見た彼女は、うれしそうに帰っていきました。
後日、彼女からLINEが。「父がとっても喜んでくれたの。『娘からバレンタインなんて、うれしいもんだな〜』だってさ」と、なんだかうれしそう。
働き始めると、家族のために定年まで頑張ってくれた親のありがたみを、身に染みて感じるよね。今日もお疲れさまでした。
※この連載はフィクションです。実在の人物や店舗などとは関係ありません。