40歳代はラストチャンス?生活のための結婚と割り切れません…

「40代女性 葛藤しています」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。地方都市で派遣社員として働いている40歳代半ばのトピ主さん。1年半の間、「好きになれたら」と思いながら会い続けてきた男性との結婚話が出ているものの、恋愛感情は湧かないまま。「好きや尊敬といった感情なしで、結婚=生活だと割り切れない」と思いつつも、現実的に今の自分の年齢を考えると、「このまま独りで生きていくのも、厳しい」と、葛藤する心情をつづっています。

「お金のために結婚した」と思い続ける人生になれば、苦しい

彼は、トピ主さんが正社員への転職活動で悩んでいる際、「それなら転職せず、俺と結婚すれば」と言ったそうですね。しかし、彼への恋愛感情は、一向に湧いてこない。たとえ彼が友達だとしても、「話していて楽しい」と感じないし、「また会いたい」という気持ちや別れ際の寂しさもない。友人が多いため、シングルの寂しさも感じていない、という記述も見られます。しかし一方で、「仕事は先細り」で、「田舎で女性がひとり生きていくことは厳しい」「究極のところ、結婚=経済なんだと思います」などと持論を展開しています。

経済面に限らず、仕事や健康、老後の生活など、先々の色々なことが“不安”だから、一緒に生きる相手を見つけたい――というのは、男女関係なく、多くの人に共通する心理なので、そのことで卑下をする必要はないと思います。仮に経済面を頼っての結婚だとしても、「ありがたい」「おかげで安心をもらった」と思えるならば、お金に関する安心感はプラスに働き、笑顔のある暮らしができる可能性は高いでしょう。

一方で、そうした安心やありがたみを感じられない場合、言葉は悪いですが、“身売り”のような、惨めな気持ちにさいなまれる可能性も。好きだと思えない相手を目にしながら、「私はお金のために結婚したんだ」と思い続けるような毎日を過ごせば、自分の人生そのものを肯定できなくなってしまうかもしれません。

多少の不安があっても、精神的な自由や自立を誇りとして生きるのか。それとも、経済的に安心できる生活を選んで、そのことに満足して生きるのか――。どちらを選ぶにしても、自分自身の人生観を大切にして出した結論ならば、それが最良の選択だと考えていいように思います。「この先10年、20年、私が笑顔で暮らせるのはどちらなのだろうか?」と想像しながら考えてみてはいかがでしょうか。

“自分の身の丈”について、本気で考えてみよう

投稿には、「これから先、一緒に生きる相手には、何かしら尊敬できるような部分が欲しいんだと思います」という一文も。トピ主さんは一度、結婚を経験しているそうで、その上で、やはり結婚する段階での好意は必要だと思う、といった記述も見られます。これを見る限り、トピ主さんは「彼は一緒に生きていきたいと思える相手ではない」という確信を既に持っているような印象を受けました。

仮にそうだとすれば、今回の悩みの本質は、「結婚のチャンスを手放す覚悟や、この先も働き続ける覚悟が持ち切れない」という部分になってきます。当面のことかもしれなくても、「頼る相手なく生きる」と決めるのは、確かに勇気が要ることですよね。バイタリティーや能力が特別に高い人でない限り、40代女性が社会で道を切り開くのは難しい……とのことですが、そう思うのであれば、この機会に一度、“自分の身の丈”がどれくらいかについて、本気で考えてみるといいかもしれません。

「自分を望んでくれる相手の伴侶となる人生が、自分の身の丈には合っている」と、本当に思っているのか。「この地域で、単身で生きていくこと」は自分の身の丈から見て、どの程度の“挑戦”なのか――。人は少しの背伸びならば、できる可能性が高いです。自分の心の中に「結婚に頼らず、少し頑張って自活できる道を探してみたい」という気持ちがあるならば、その思いを勇気に変えて、前進してみることもできるでしょう。

「自分の望む暮らし」が定まると、パートナー像も見えてきやすい

「この先の人生、私はどんな暮らしをしたいんだろう?」という観点から考えてみるのも、一案です。「仕事を辞めて、それ以外のことに充実感を得る毎日を送りたい」と思うならば、働く必要のない環境を与えてくれる相手は最善、という考え方もできます。逆に、仕事を続けながら目指す暮らしがあるならば、そのイメージの中で“望むパートナー像”も明確になってくることでしょう。

相手には何かしら尊敬できる部分を望んでいる、という記述から考えるに、「ラクな生活をさせてくれる相手」というよりは、「日々を前向きに頑張りたいと思わせてくれるような相手」を探しているのかもしれませんね。もしそうであれば、まずは仕事という足元を固めることが、満足のいく人生を送るためには必要な要素のように感じました。

仕事もパートナーシップも、確かに年齢を重ねるほど望むようなチャンスが少なくなっていく傾向はあります。しかし、どちらも本人に意思があれば、それなりに納得できるものを見つけていける可能性は生涯ゼロではありません。今すぐ「どちらかの道しかない」と決め付けないのもひとつの選択ですし、「限られた人生の中でのラストチャンスかもしれないから、踏み出してみたい」と決心するならば、結婚にせよ、正社員としての就職にせよ、どちらも正解だと思います。ご自身が一番“笑顔で暮らせる人生”は、どの選択の先にありそうか、とことん考えてみると良さそうですね。応援しています。

発言小町のトピはこちら⇒「40代女性 葛藤しています」 

外山ゆひら(とやま・ゆひら)
フリーライター

哲学や心理学、芸術文化の分野に関心が高く、対人関係やコミュニケーション、生き方に関する記事を中心に寄稿。産業カウンセラー・心理相談員資格有。

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