結婚や出産の「内祝い」とは?意味を知って「血の気がひいた」

結婚や出産などの慶事の際によく「内祝い」という言葉を耳にしますが、何のことか知っていますか?結婚祝い、出産祝い、新築祝いなど、お祝いの金品を贈ってくれた人への「お返し」を指します。

「内祝い」の意味や習慣を知らなかった女性が、読売新聞の掲示板「発言小町」に、職場の人から結婚のお祝いをもらったのに、お返しをしないままになってしまっていると投稿しました。このままでは「疎遠にされるのでは・・・」と心配しています。ほかにも、「31歳まで知らなかった」「親戚にすごい剣幕で怒られた」といった内祝いの失敗談が続々と寄せられています。内祝いのマナーについて専門家に聞きました。

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「内祝い」を知らないなんて恥

「内祝いという概念を知りませんでした・・・」と投稿したのは、派遣スタッフとして働く20歳代の女性。数か月前に結婚したとき、同じ職場の5人から、結婚祝いに1万円ほどのカタログギフトが贈られましたが、お礼を伝えただけで、お返しはしていませんでした。

ところが、最近になって「内祝い」という習慣を知って、「血の気がひいている」とうろたえています。「調べれば調べるほど、(内祝いは)一般常識で、『やらないと疎遠にされる』などと出てきて、どうすればいいのか悩んでいます」と困っている様子。「素直に知らなかったことを伝えて、何かお返しすればいいでしょうか」とアドバイスを求めました。

この投稿に対して、トピ主さんと同じように、内祝いを知らなかったという声が上がりました。

「『内祝い』を知ったのは、恥ずかしながら31歳の時でした」とつづったのは、「らっこ」さん。友人に出産祝いを贈った後に「内祝い」をもらい、初めてその習慣を知ったそうです。

知らなかったがために、苦い経験をした人も。「あるま」さんは、お祝いをくれた人から手紙で叱られたことがあるといい、「ものすごい剣幕で怒っているので、わび状を出し、内祝いを贈りました。無知だったことが、顔から火が出るほど恥ずかしかった」と振り返ります。

内祝いとは、結婚などの慶事で贈られた金品に対するお返しのこと。内祝いについて専門家が解説します。
写真はイメージです

社会人2年目の頃、最年長の先輩に教えてもらったという「匿名」さん。「お祝いをもらったら、お礼言うのと半返しは常識だよって言われたなあ。今は職場にうるさいお母さん役の人、いないからね」とつづりました。

トピ主さんへのアドバイスも多数寄せられましたが、今からでも内祝いを贈った方が良いと考える人がほとんどのようです。

「コロナだったのですから・・・ということで、なんとか今からでも言い訳を成り立たせましょう」。そう進言したのは「ぷりん」さん。「すずらん」さんは、「そういうことで人間性を決める人もいます」と注意を促し、「私なら新婚旅行のお土産をいいものにします。それか、いつものお茶菓子をいいものにして、お返しや、食事の一部を出すとか」とアドバイスしました。

「おかき」さんは、「これは(相手の)気持ちなので、ちゃんと気持ちは返すべきだと思います。5人で1万円程度ということなので、ちょっとしたお菓子やハンカチなど、それぞれに1000円程度の物をお返ししたらいいと思います。それか、まとめて高級そうなお菓子の詰め合わせでもいいかと」とコメントしています。

内祝いは「お返し」じゃなかった?

内祝いは、現在では結婚や出産、進学などの慶事の際に贈ってもらったお祝いへの「お返し」を指す言葉として使われています。しかし、「祝い」という言い方が「お返し」と結びつかない人も少なくないようです。実は、この「内祝い」という言葉、かつては違う意味合いで使われていました。

マナーなどに詳しい現代礼法研究所代表の岩下宣子さんによると、内祝いは本来、親しい人たちの間で喜びを分かち合う「身内のお祝い」でした。結婚したり出産したりすると、親戚や友人、近所の人らを自宅に招いて宴会を開き、お披露目をするという意味合いで、お祝いの金品をもらったかどうかは関係ありませんでした。ところが、時代とともに自宅に招く習慣は少しずつ消え、いつしか「内祝い」という言葉は「お祝いへのお返し」として使われるようになったといいます。

「内祝い」の金額の目安は?

「トピ主さんと同じように、内祝いを知らない若い女性も少なくありません。内祝いは、ご縁を続けていくきっかけになるもの。迷っているなら、『遅くなってしまいすみません。お恥ずかしいのですが、内祝いの習慣を知りませんでした』と、素直に伝えて内祝いを贈った方がいいですよ」。岩下さんはそう励まします。

内祝いの金額は、もらった金品の3分の1~2分の1が目安です。トピ主さんの場合は、5人から1万円のカタログギフトをもらったので、1人当たりの内祝いの金額は2000円。半返しとして1000円ほどのお菓子やタオルハンカチなどを用意するといいでしょう。

お返しの品は、新婚旅行のおみやげや、お正月やクリスマスなど季節のイベントにちなんだものでOK。ただし、バレンタインデーは相手が「ホワイトデーに何か返さなきゃ」と思うかもしれないので、避けた方がいいかもしれません。

「マナーは相手に恥をかかせないためのもの。相手の立場になって考え、居心地のいい関係を築いてくださいね」と岩下さん。マナーを間違えると、「非常識と思われたらどうしよう」などと焦ったり、恥ずかしく思ったりしがちですが、気構えずに柔軟に動きたいですね。

(読売新聞メディア局 安藤光里)

【紹介したトピはこちら】
内祝いという概念を知りませんでした…。

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