希望条件に合わせてくれる彼。ときめきはなくとも結婚すべき?

「条件で結婚する」と題する31歳の女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。トピ主さんはバイオリン奏者で、34歳の男性と交際しています。結婚の話も出ていますが、「彼でいいのか」と迷いを感じているそうです。トピ主さんには、結婚に当たって希望条件があり、それを承諾してくれた彼に感謝しているものの、ときめくことがなく、「最近は彼の発言ひとつひとつにイライラしてしまう」状況なのだとか。こんなにときめかなくて大丈夫なのか、彼のことを大事にできるのか……と問いかけています。

「理解」の姿勢は、「恋愛感情」と相反することも

トピ主さんが希望する結婚の条件は、「演奏者としての自身の仕事を続けたい、今住んでいる場所を離れたくない、できれば名字を変えたくない」という3項目。これまで交際してきた男性たちは、トピ主さんの“仕事優先で多忙な生活”を理解せず、「結婚後はやめてほしい」と散々言われ、最終的にトピ主さんは仕事を選んで別れたとのこと。「婚活も大変苦労しましたし、こんなに条件が合う方は現れないと思います」という所感もつづられています。

彼が、トピ主さんの生き方を理解して寄り添いたい、という姿勢を提示しているのに対して、トピ主さんが彼に求めているものは、もっと“恋愛らしい関係性”のようですね。「自然体でいられるので、とても楽で居心地よくはある」ものの、「3か月たっても手をつなぐことさえしてくれない」「友達感覚になりつつある」「(自分のことを本当に)好きじゃないのなら(結婚を決めたのにも)何か理由があるのでは……」といった文章も見られます。

「(彼に)イライラするのは相性(が)悪いのでは?と不安」とのことですが、トピ主さんは、彼が自分への好意を感じさせてくれないことや、恋人らしい関係や雰囲気にならないことに不満を感じていて、それがイライラにつながっているのではないでしょうか。情熱や独占欲などは、穏やかな理解とは逆の方向性のもの。「理解は示してほしいけど、自分をもっと“恋愛的に”強く求めてほしい」というジレンマを、内心感じているのかもしれませんね。

「条件で結婚すること」にも、リスクはある

「優しい彼なのに、こんなわがままを言っている自分に喝を入れてほしい」とのことですが、結婚相手に「自分の生き方への理解」と「恋愛感情」の両方を求めているならば、この彼は合わないのでは、という見方ができます。しかしトピ主さんは、これまでの交際や婚活を通じて、女性の仕事を尊重してくれる男性が希少であることを実感している様子。恋愛相手よりも、生き方に理解を示してくれる相手に出会うほうが難しい、といった気づきもあるのかもしれません。「演奏家としての人生」と「結婚」とを両立させていくために彼がベストなパートナーだ……と思えるならば、「恋愛モードまでは求めない」と割り切り、“理解者”と生きていくことを選ぶのも一案です。

ただ一点、留意すべきは「条件“だけ”で結婚をすると、条件が変わったときにうまくいかなくなりやすい」という可能性です。もしも結婚前の条件と違う状況になってしまったときに、後悔や不満を抱く自分の姿が想像できるならば、この結婚はやめておいたほうが双方にとって幸せかもしれません。

その後の投稿で、トピ主さんは「(彼のような)銀行員の仕事では、転勤がないというのはありえないのか」「忙しい共働きの女性はどうやって家事をまわしているのか」などの質問を繰り返しています。転勤の可能性や共働きの上での家事の大変さなど、既に“予測できない部分”があるわけですよね。人生は、予想外の出来事も起きるのが常。そのときに、「この相手と人生を歩いていこう」という決意を大切に、柔軟に対応していけるかどうかは、結婚生活を継続するためにはかなり重要なポイントになってきます。

コミュニケーション不足ゆえに、不安感が拭えないのかも

もしかしたら今回のお悩みは、そこまでの決意がまだできていないのに、結婚やそのための条件といった「外枠」だけを決めて話が進んでしまっていることに、一番の原因があるのではないかという気がしました。

実際、二人はまだ交際3か月とのこと。その後の投稿では、結婚という大事なことを早々に決めた彼に対し、疑問が残る……といった言葉も見られます。コミュニケーションの量も質も、まだ足りていないのかもしれませんね。トピ主さんは彼の好意や生き方、性格などをつかみ切れておらず、また彼も「トピ主さんの望む条件を許容できる」というだけで、トピ主さんの奥にある思いや望んでいる関係性などについて、十分に理解できていない可能性を感じました。

もし、この点にうなずける部分があるならば、結婚の決定を急がず、できるだけコミュニケーションを取りながら、しばらく“恋人としての時間”を持ってみてはいかがでしょうか。「もう少しだけ、恋人の期間を持たない?」と提案してみて、彼がどう応えるか次第で、トピ主さんの心境や安心感の度合いも変わってくるのではないかな、と想像します。「勢いで結婚して、うまくいくかに賭けてみる」という選択肢もないわけではないですが、できるだけ迷いの少ない、納得のいく決断ができるといいですね。応援しています。

発言小町のトピはこちら⇒「条件で結婚する」 

外山ゆひら(とやま・ゆひら)
フリーライター

哲学や心理学、芸術文化の分野に関心が高く、対人関係やコミュニケーション、生き方に関する記事を中心に寄稿。産業カウンセラー・心理相談員資格有。

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