ジャニーズにとって試練の2020年、印象的なニュースは?

所属タレントの退所、スキャンダルに伴う活動自粛、新型コロナウイルスの影響による公演中止など、ジャニーズ事務所には今年も様々なニュースがありました。ジャニー喜多川さんが昨年7月に死去し、本格的に新体制に移行した2020年の印象に残ったニュースを、ジャニーズファンの2人に5つずつ挙げてもらいました。

辛酸なめ子さん(コラムニスト・漫画家)

(1)嵐、いよいよ活動休止へ
観客を入れての国立競技場でのコンサート、NHKの東京五輪のスペシャルナビゲーターなど、本来なら大いに盛り上がって活動を終えるはずでしたが、新型コロナでかなわず、少しさみしい終わり方になってしまいました。ファンと対面でお別れする機会も奪われ、不完全燃焼感があります。だからこそ、5人がまたすぐ集まってくれるのではと期待してしまいます。

(2)嵐 大野智さんが個展開催
嵐の大野智さんが、個展「FREESTYLE 2020 大野智 作品展」を開催しました。展示を見に行きましたが、ジャニー喜多川さんをモチーフにした絵、細密画など様々な作品があり、大野さんの多彩ぶりに驚きました。大野さんと言えばノンビリしたイメージがありますが、トップアイドルとして仕事をこなしながら、あれほど多くの作品を手掛けるとは……。実はエネルギッシュな側面もある気がしました。

(3)セクゾ マリウス葉さん、体調不良で活動休止
Sexy Zoneのマリウス葉さんが、体調不良で一定期間芸能活動を休止することが、今月発表されました。芸能活動と大学生活を両立し、最近は環境問題やジェンダー問題などに言及することもあったマリウスさん。今のアイドルはチャラくなく、片手間で大学に行くのではないようです。勤勉で真面目な性格ゆえ、頑張り過ぎてしまったのかもしれません。

(4)手洗い動画、多額寄付……新型コロナの社会貢献活動
新型コロナの感染拡大を受け、ジャニーズ事務所は社会貢献活動に精力的に取り組みました。人気アイドルたちが軽快な音楽に合わせ、手洗いダンスを披露する「手洗い動画」がYouTubeで公開されました。骨格が整っているのか、イケメンは指先まできれいだと思いました。最前線で働く看護師を支援するため、日本看護協会に5億円を寄付したニュースも驚きました。看護師さんは、かなりの割合ジャニーズのファンになってしまうかもしれません。

(5)山下智久さん、海外で活躍
山下智久さんが出演する全編英語の海外ドラマがHuluで配信されました。10月に事務所を退所したのも、海外で活動したいという意向からのようです。ドラマを見ましたが、山下さんは流暢りゅうちょうな英語で堂々と演技し、格好良かったです。ウィル・スミスと親交があり、彼が山下さんの海外進出を後押ししているようですが、セレブとの人脈構築術も気になります。

年内で活動を休止する「嵐」の(左から)相葉雅紀さん、松本潤さん、大野智さん、櫻井翔さん、二宮和也さん(2019年1月27日、都内で開いた記者会見で)

みきーるさん(「ジャニヲタあるある」などの著者。応援歴20年超)

(1)嵐、いよいよ活動休止へ
やはり、このトピックは外せません。2019年1月に活動休止が発表された時は、「まだ時間がある」とどこかで思いました。むしろそれ以降、5人の露出は増え、活動休止は「いつかの話」になり、安心さえしていました。来年以降もファンクラブは継続されることになり、希望はつながっていく感じはしますが、嵐がいない世界で自分がどんな感情を抱くのか、まだ見当がつきません。

(2)新型コロナ感染拡大に伴う社会貢献活動
今までも、ジャニーズは災害被災地でのボランティアなど社会貢献活動を積極的に行ってきました。それがコロナ禍でも十分発揮されました。多額の寄付など経済的な支援はもちろん、4月~6月に嵐がYouTubeで子ども向けにリモート紙芝居を披露。メンタルケアも見事でした。

(3)相次ぐタレントの退所、活動自粛
中居正広さん、手越祐也さん、山下智久さんら多くのタレントが事務所を去りました。その理由は千差万別で、「バラエティー豊富な退所」を見せました。以前はひっそり退所し、それ以降あまり露出しない傾向にありましたが、退所後、間髪入れず活動する人が目立った点も特徴的でした。コロナ禍での宴席や女性問題など、スキャンダルで活動を自粛するタレントも複数人いました。ファンからすると、なぜ同じような問題が繰り返されるのか疑問です。ジャニー喜多川さんを失って、新体制が本格始動した今年だからこそ、気を引き締めてほしかったと感じます。

(4)セクゾ 松島聡さんが復帰
パニック障害で療養していたSexy Zoneの松島聡さんの復帰が8月に発表されました。心身の不調で一時的に活動を休んでも、輝きを増してグループに戻るという良い前例を作りました。一昔前だったら、心の問題は触れられることはなかったと思いますが、松島さんは自分の気持ちなど、素直に語っています。そうした姿は、心が疲れた人に勇気を与えることでしょう。療養中、松島さんの復帰をかすことなく、温かく見守った他のメンバーの思いやりもすてきでした。

(5)ライブをオンライン配信、グッズは通販に
新型コロナでコンサートや舞台が相次いで中止になり、オンライン配信に切り替わりました。これまで様々な都合で会場に行けなかった人も平等に公演を見られる、良い機会になったと考えます。会場でしか販売されていなかったグッズも、通信販売になりました。始発で出かけるなど、グッズを手に入れるには苦労が絶えず、元々通販を求める声は出ていました。オンライン配信とグッズ通販の確立は「ケガの功名」とも言うべきでしょうか。今後も続くことを望みます。

心がザワつくニュース目立つ

ジャニーズファンの記者も、大物の退所、嵐の活動休止ラストイヤーなどが印象に残りました。こうして振り返ると、相次ぐ退所や活動自粛、さらに新型コロナの感染拡大に伴う対応と、ジャニーズにとって試練の年になったのではないでしょうか。ファンにとっても、ハッピーなニュースより、心がザワザワするニュースのほうが目立った気がします。コロナがなかったら、山下さんや手越さんはまだジャニーズにいたのか、嵐に対面でお別れをする機会はあったのか――。そんなことを考えてしまいます。

今まではスルーしてきたスキャンダルに対し、活動自粛といったペナルティーが科され、処罰が厳格化、明確化した年でもありました。「昭和・平成のジャニオタ」と「令和のジャニオタ」とでは、価値観が違ってきそうです。タレントたちは少し息苦しいかもしれませんが、私生活管理もアイドル業の一環と捉えてほしいものです。

事務所の公式発表前に、週刊文春の報道で知ることが多々あった点も今年の特徴でした。同業者の端くれとしては、文春の取材力も気になるところですが……。

来年は、どんな年になるでしょうか。明るいニュースが多く届けられる年であってほしいです。

(読売新聞東京本社 山村翠)

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