家族で楽しむボードゲーム、年末年始にワイワイできるのは?

コロナ禍の年末年始は、なるべく外出を避け、自宅で家族と一緒に過ごす人が多くなりそうです。こんなときには、小さな子どもも退屈せずに、家族みんなで楽しめるボードゲームが格好のアイテムです。読売新聞の掲示板サイト「発言小町」には、「家族で楽しめる アナログなゲーム・ボードゲームを教えて下さい」と題する投稿も。小中学生を対象にしたユニークな教育活動で知られる「探究学舎」講師の福井健さんにオススメのゲームを聞きました。

トピ主「ふーく」さんの家では、10代から70代までが一緒に暮らしています。家には、定番のモノポリー、人生ゲーム、トランプ、花札、オセロゲームなどがありますが、それでも飽き足らず、「テレビ画面ではなく、家族が互いの顔を見ながら盛り上がるアナログゲームやボードゲームはないかな……」とネットで検索してみました。ところが、あまりの種類の多さにびっくり。そこで、発言小町に「よろしければ、お気に入りのゲームを教えていただけませんか? できれば2~5人で楽しめるゲームだと、よりありがたいです」と問いかけました。

懐かしの百人一首、幼いころの記憶

写真はイメージです

これに対し、「昔は家族で色々やってましたよ」と書き込んだのは、「しあわせ老人」さん。子どものころの正月の風景といえば、「百人一首」でした。父親が上の句を朗々と読み上げ、きょうだい6人で競って札を取った楽しい思い出があり、「子どものころに覚えた短歌はずっと覚えていて、今でも80首くらいはソラで言えますよ」と話します。他によく遊んでいたのは、花札やトランプ、いろはかるた、すごろく、将棋など。将棋は、子ども同士で「まわり将棋」や「将棋崩し」などをして遊んだそうです。

「百人一首は、五色百人一首というのがあります。五色に組分けしてあって1組20枚で初心者向き、ちょっとだけしたいときにいいですよ」と書いたのは「なな」さん。さらに、「HABA(ドイツの玩具メーカー)のボードゲームはお高いですが、能力差が関係ないので好きです。『カヤナック』『スティッキー』など始めると、つい夢中になります」とコメントしています。

ツイスター、ジェンガも盛り上がる

「ツイスターはボードゲームじゃないけど、今も売ってるかな」と書いたのは、「みき」さん。ツイスターは、スピナーと呼ばれる指示板に従って、マットの上に示された4色の丸印の上に手足を置いていくゲームです。手足が短くて体の柔らかい子どもは、大人たちといい勝負を繰り広げるそうです。「人のお尻のところに顔があったり、変な姿勢で(手足が)ぷるぷるして耐えられなくて転んだり。家族で大爆笑だったな」と振り返ります。

写真はイメージです

積み木ゲームの「ジェンガ」を推す人もいました。「人数にかかわらず楽しめます。義実家での正月は例年、義両親含めて4家族で対戦をしましたっけね。ジェンガの盛り上がりはすごかった記憶があります」と言うのは「ICHICO」さん。

数字ゲーム、バックギャモンなど

「Maple」さんのおすすめは、ドイツ生まれの「ニムト」というカードゲームです。「数字だけのシンプルなゲームですが、最高に面白いです。2~10人まで可能です。『あ~!そうきたか~!!』って、誰にも読めない展開になっていって盛り上がりますよ」と説明してくれました。「バックギャモン」と「ダイヤモンドゲーム」を挙げたのは、「あり」さん。「どちらも自分が子どもだったころに家族で楽しんでいました。バックギャモンは2人、ダイヤモンドゲームは3人用ですが、チームプレイなどしていました」と振り返ります。

「UNO(ウノ)はどうですか?」と薦めるのは、「はるな」さん。「運が左右する部分もあるので、ゲームのうまい下手だけで勝敗が決まらないところがあり、年齢差があっても楽しめます」。卓球台を自作して、座布団に座りながら卓球していた思い出を書いてきたのは、「チャー」さんです。「板を用意するだけなので、さほどのお値段もかからず、収納も押し入れの中やたんすの横などの隙間があれば足りますし、親子で楽しめますよ」

たくさんのアドバイスをもらったトピ主さん宅では、「UNO」を新たに購入したほか、インターネットで百人一首の札の読み上げサービスを利用すれば、全員が札取りに参加できることも知り、大いに盛り上がっているそう。「百人一首が得意な70代が今から張り切っています!」と、ほほえましいエピソードを寄せてくれました。

どうやって子どもに関心を持たせるか

子どもの興味、関心を引き出すユニークな授業で知られる「探究学舎」講師の福井健さんは、「今の子どもたちには、ボードゲームと言われてもピンとこないことが多いです。ボードゲームの対抗馬となる動画サイトやテレビゲームは、子どもの興味を刺激して、遠隔地の人ともつながることができるわけですから、ボードゲームに目を向けさせるのはなかなか難しい。まずは、子どもの目の前で大人たちがゲームに夢中になっていること。これからゲームを買うなら、自分が夢中になれるかどうかをポイントに買ってほしいですね。そういう姿を見せていくと、子どもも自然と引き込まれていきます」とアドバイスします。

探究学舎の授業では、それぞれの子どもの感性に応じて、驚きや感動を引き出す仕掛けを用意しています。市販のちりめんじゃこの中からプランクトンなどの幼生を探す「チリメンモンスターハント」に夢中になる子もいれば、「かき氷の味当てクイズ」に夢中になる子もいます。「授業を受けてもらわないと、その仕掛けを体感することは難しいのですが、家庭でボードゲームを楽しむことで、その子の個性を見つけることもできます。子ども心を刺激するなら、なるべくスタートラインは大人も子どもも一緒にすること。ルールが複雑すぎると興味を失ってしまうこともあるので、ルールはシンプルなほうがいいですね。知識の蓄積よりも、戦略性を磨くようなゲームがおすすめです」と話します。

これは盛り上がる! オススメのゲーム

福井さんのオススメのゲームは次の3つ。

<1>動物クイズ「ファウナ」
世界地図を広げ、360種類の動物について、その生息地域や体重、体長などを推測し、点数を競い合います。大人も子どもも知識を学びながら楽しめるし、会話も弾みます。「ジャワマメジカはどこにすんでいる?」なんて問いかけても面白いです。
 
<2>お化け心理ゲーム「ガイスター」
2種類のお化けのコマを取り合って勝敗を決めるゲーム。単純なルールなのに、とても奥が深い名作心理ボードゲームです。相手のお化けのコマを取るか取らないか。その時々で判断が分かれます。小学校低学年から十分楽しめます。

<3>どうぶつしょうぎ
将棋を子ども向けに簡略化したゲームです。使用する駒は、「ライオン」「ぞう」「きりん」「ひよこ」の4種類のみで、3×4マスなのに奥深い。どの駒も進める方向に印がついているのでわかりやすく、4歳の子どもでも楽しめます。

「全国各地にあるボードゲームカフェで、実際に体験してみることもできます。コロナ禍で外出が難しい今こそ、自分の子ども時代などを思い出しながら、新しいゲームにも触れてみて、家族でどんな時間を過ごしたいかを考えてみるとよいのでは」と福井さん。

家族で過ごす年末年始。子どもたちを巻き込んで楽しい時間を持てるといいですね。

(読売新聞メディア局編集部 永原香代子)

【紹介したトピ】
家族で楽しめる アナログなゲーム・ボートゲームを教えて下さい

福井健(ふくい・けん)
「探究学舎」講師

1990年大阪府生まれ。国際基督教大学中退。地方共創ベンチャー企業(株)FoundingBaseで、島根県津和野町町長付職員として高校改革プロジェクトにたずさわった。2017年から、受験も勉強も教えないユニークな教育活動を続ける「探究学舎」の講師として活動している。

探究学舎:https://tanqgakusha.jp/

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