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映画『ローマの休日』のジェラートをイメージして、福田里香さんがレシピを考案。オードリー・ヘップバーン演じるアン王女のように、開放的な気分を味わって。
オードリー・ヘップバーンは、希代の「フード女優」だ。オードリーは映画の食事シーンに鮮烈な印象を残すことで、世界的大スターになった。『ローマの休日』(1953年)では、長い髪をショートにした直後に、屋台からスペイン広場の大階段まで、ジェラートを歩き食いする。『ティファニーで朝食を』(61年)では、ニューヨークの早朝、開店前の高級宝飾店「ティファニー」のショーウィンドーをのぞき込みながら、デニッシュらしき菓子パンを歩き食いし、紙コップのコーヒーで流し込んだ。
ジェラートとデニッシュ。なんと自身のキャリアの2大代表作で甘い物を歩き食いして、世界中を虜にするなんて前代未聞だ。めちゃくちゃマナーが悪いのに汚く見えず、チャーミングに魅せる、その「フード演技」に脱帽。
ジェラートをなめることでアン王女の感じた開放感を、デニッシュを頬張ることでホリーの孤独と野心を無粋な説明ぜりふなしに表現しているからこそ、行儀の悪い行為が魅力的に映るというギャップ萌えが生じるのだ。だから、60年以上にわたって心に残る名シーンになったし、観客はこぞって、この歩き食い行為をまねしたくなる。
アン王女が食べたジェラートはなんだろう? モノクロ映画なので判然としない。たぶん白いからミルク味だと思われるが、Fragola(いちご)とのマーブルに見えるシーンもある。マーブル派の人は、材料にいちごジャムを混ぜてみて。

How to Cook
【材料】
牛乳…120ml+200ml
粗糖…70g(グラニュー糖、きび糖などでも可)
生クリーム(乳脂肪45%)…120ml
バニラビーンズ…3cm(またはバニラエッセンス5滴)
市販のアイスクリームコーン…適宜
【作り方】
1)小鍋に、さやからしごき出したバニラビーンズとさや、粗糖、牛乳120mlを入れ、弱火にかける。木ベラで混ぜ、粗糖が溶けたら火からおろす。(耐熱容器に入れ、600Wの電子レンジで50秒ほど加熱し、混ぜて溶かしてもいい)
2)ジッパー付きの袋に(1)と牛乳200ml、生クリームを注ぎ、空気を抜いてぴったり密封する。トレーやバットにのせ、冷凍庫に半日入れて固める。
3)袋から食べる分だけ取り出し、ボウルに入れ、テーブルスプーンでつぶすようにしっかり混ぜてなめらかにする。テーブルナイフをヘラのように使い、コーンになすりつけるように盛る。
(c)marie claire style/text, recipe, photo:Rika Fukuda