猫クイズ!(四つの選択肢から選んでください)
Q.猫の瞳の色のバリエーションにないものはどれか?
(1)青系
(2)緑系
(3)黄系
(4)黒系
A.黒系
【解説】猫の瞳の色は 青系 緑系 黄系 の3種類です。
(ねこ検定公式ガイドブックより)
保護猫カフェ“小豆沢の森”から、三毛猫“うーたん”がやって来て1週間。
初めての猫暮らしに立ちはだかった様々な問題は、日々ひとつずつ解決され、ようやく私の中に、飼い主としての自覚が生まれはじめた。
……というのも、予想だにしていなかった“うーたん”の反応に、私は飼い主としての自覚どころか、飼い主になる自信をすっかり失ってしまったのだ。そして「トライアル断念」という文字が、何度となく頭の中をよぎっていた。
そのたびに弱気な私に親身に寄り添ってくれたのが“小豆沢の森”の店長アイさんの存在だった。いつでも相談できる相手がいる……というのが、私にとっても、“うーたん”にとっても、大きな助けとなった。
小声の「シャーーー」継続中
ケージの扉を24時間開放するようになって3日目。“うーたん”はやっと食事もトイレもケージの外で済ませるようになり、我が家全体が彼女のテリトリーになった。その頃には、私が部屋に居ても、彼女が姿を隠す時間はずいぶんと減っていた。
距離感はあるものの、部屋を共有している時間は格段に増えつつある。しかし、目が合うたびに絶賛継続中なのが、小声の「シャーーー」。あいさつ代わり?とも取れるのだが……言われる側としては「ニャー」と「シャーーー」では雲泥の差である。
どうにかならないものか……。
“うーたん”の中で私と目が合ったら「シャーーー」がデフォルトになってしまったのだろうか……。だとしたら、ちょっと悲しい……。
……ん?いや、もしかしたら、「ウツボのように凶暴」という由来の呼び名“うーたん”がそうさせているのでは!?
そうだ、名前だ! いわく付きの名前を変えればいいんだ!
いつも笑顔で暮らしたい
トライアル期間終了までまだ1週間以上残っていたが、私の中で、すでに正式譲渡に進める心は決まっていた。
彼女にとってほんの1年半の“猫生”だが、多分、いろいろ大変なこともあったのだろう。
この先、いつも笑顔でいられるような平穏な毎日を提供してあげたい。
いつも笑顔でいてほしいから、英語の“Smile(スマイル)”から、すみれ。
「“うーたん”、今日からあなたの名前はすみれちゃん。仲良くしてね」
アイさんに新しい名前のことを報告したら、「いいですね!」と、とても喜んでくれた。
ちなみに、うそみたいな話だが、名前を変えた翌日の朝から「シャーーー」と言わなくなり、何か要求がある時は、私の足の甲を踏むようになった。……踏むというか、ギュッギュッと後ろ脚で何度も踏みつけてくる感じだが、どんな形であれ、彼女の方から近づいてきてもらえるのは……思わず笑みがこぼれるほどうれしい。
保護猫の存在を教えてくれた会社の同僚にこの話をしたら、
「完全に下僕じゃん!(笑)」と一言。
“すみれちゃん”と命名した翌日、お借りしていたケージを片付けてみた直後は心もとない感じでウロウロしたり、ベッドの下に籠城したりしていたが、小一時間もたたないうちに、用意してあったサークルベッドで丸まり、落ち着いた表情を浮かべた。
狭い我が家にとって、絶大なる存在感だったケージが片付けられ、私自身もようやくホッとできた。
そして、部屋が広くなった週末、以前から目をつけていたコンパクトサイズのキャットタワーを窓際に設置し、私とすみれちゃんの部屋が完成した。
トライアル期間の終了と同時に、ケージを返却し、正式譲渡の契約を交わした。
「これからは“小豆沢の森”を、すみれちゃんの実家だと思って活用してくださいね」
という言葉通り、譲渡契約書の中に、私(飼い主)の身に何かあった場合の時の預かり先として“小豆沢の森”の記載があり、心から安心してすみれちゃんの里親になることができた。
念願だった猫との暮らし。
すみれちゃんと、猫暮らしはじめました。
基本、「お触りNG」
~すみれちゃんとの暮らし半年後~
それぞれ、自分にとっての“心地よさ”を優先する、私とすみれちゃん。
自分にとっての“心地よさ”を追求するあまり、イスやベッドを取り合うこともあるが、おおむね仲良く暮らしている。
腰をパンパンたたく“腰パン”と、おなかを円形になでる“ぐるぐる”は、「おかわり」を要求されるほど大好き。だが、基本、彼女からの要求がない限り「お触りNG」な現状は継続中。
とにかくかわいいすみれちゃん
“歌舞伎顔”で、目力が強く、賢いけど行動がユニークで、とにかくかわいい、三毛女子すみれちゃん。絶大なる存在感のすみれちゃんがいない生活は、もはや想像できない。
「NO CAT,NO LIFE.」彼女との“スペシャルな日々”が、1日でも長く続きますように。
~全20話、これまでお付き合いくださった皆さま、どうもありがとうございました(おわり)。~
(※この物語は、実在する飼い主募集型保護猫カフェをモデルにしたフィクションです)
(Photo by 保護猫写真家ねこたろう/写真提供・協力 CAT’S INN TOKYO)
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