プロポーズの指輪がアウトレット…それ「私の価値も絶賛割引き中」ってこと?

プロポーズは一生の思い出に残る大切なイベント。それだけに、男性から特別な演出や心遣いを期待する女性は少なくないようです。彼氏からサプライズで婚約指輪を贈られたものの、その指輪の購入場所がアウトレットモールだったという女性の体験談が読売新聞の掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。「そんな男はケチくさい」「金銭感覚が合わない相手とは結婚しないほうがいい」など、男性を批判するコメントが相次ぎます。プロポーズの指輪をアウトレットで買うのは、ありか、なしか。微妙な女心について考えてみました。

もう少し良いものを頂けると思っていた

トピ主「まりりん」さんは、地方公務員の30歳の女性。同い年で、メガバンクに勤める彼氏と旅行したとき、まるで、恋愛ドラマのワンシーンかと思うような「婚約指輪パカッ」のプロポーズをされました。思いがけないサプライズに、驚いてうれしく思いました。

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ところが、落ち着いてから指輪をよく見ると、「自分の好みではなく、保証書は某アウトレットのものでした。正直、もう少し良いものを頂けるか、私に選ばせてくれるのかと思っていました。私の小遣いでも買えるような指輪が婚約指輪か・・・」と落胆しました。

デートでも、食事の際などに「これに、この値段ありえない」と言うことが多い彼氏に、「楽しい時間なのに費用についてネチネチ言わないで」と伝えることもありました。トピ主さんは、そんな彼氏との結婚生活についても不安を感じている様子。「この先、この程度の金銭感覚の違いや使い方の違いであれば、我慢してお互いやっていけるのでしょうか」と発言小町で尋ねました。

ケチ、心根が不快、お金の出し惜しみ・・・

このトピには、200件を超える反響が寄せられました。その多くが、彼氏の行動を非難し、結婚を考え直したほうがいいのではという女性からの書き込みです。

「ケチな男の人との結婚は苦労の連続です。よく考えてからにした方がいいと思いますよ。アウトレットなんて馬鹿にしています」と息巻くのは「海賊の妻」さん。「婚約指輪でしょ? ちゃんと直営店かデパートで用意してほしかったですね」と、「レイ」さんはトピ主を思いやる書き込みをしました。

「親世代」さんは、「婚約指輪を安いもので済ませる彼の心根が不快です。私がトピ主さんの親なら憤慨するし、結婚は大反対します」と親心をつづります。「ぴよこ」さんも、「人生において重要な、ここぞというべきシーン。ましてやお金がないわけでもない。そんな時にまでお金を出し惜しみする人とは人生を共に過ごせないな、と感じました」と言います。

「私なら結婚はやめます。よりによって婚約指輪をアウトレットで買うなんてあり得ない」と力説する「あなたは正しい」さんは、「ちなみに夫は指輪を買うことになったとき、銀座のミキモトに連れていってくれました」と自らの経験談も書き添えています。

彼氏に好感、堅実、しっかり者・・・

少数ですが、彼氏のことを「節約家」「堅実」「しっかり者」などと擁護する声もありました。

「彼氏にとってはプロポーズというのは、婚約指輪の箱をパカッとやるもの・・・というイメージだったのでは? イベント用だったんでしょうね。ちなみに私は婚約指輪も結婚指輪も夫にもらっていません。自発的に買ってきてくれる男性・・・えらいと思います」(「通りすがり」さん)

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「銀行の方はおおむねお金にシビアです。ですから彼もアウトレットで良い買い物をしたと思っていることでしょう。その他についてもお金にシビアだと思います。でも、言い換えれば堅実でしっかり者です。男性は指輪の相場も知らないのでしょうし、指輪のパカッは結構男性の想像するプロポーズでしょうから、そこを責めるのはちょっと気の毒です」(「お昼寝コロコロ」さん)

「私ならトピ主さんの彼氏に好感もちますけど。経済観念のしっかりした、自立した男性という感じ。住まいや新しい生活に向けて、いろいろ費用がかさみますから、どこにしていくわけでない指輪にどれだけかけたいと思うかはカップルそれぞれだと思いますよ」(「ねね」さん)

すれ違いの原因は?

いったい、彼氏の何が問題だったのでしょうか。女性向けの商品開発や販売促進のコンサルトを手がける「女ゴコロマーケティング研究所」(大阪市)の木田理恵所長に聞きました。

木田さんは、「指輪を贈った男性は、どこで、どのように購入するかを問題とは考えなかったのでしょう。『同じようなモノを買うなら安いに越したことはない』『こだわらなくても大丈夫だろう』という程度だったかもしれません」と指摘します。

画像はイメージです

「でも、女性のほうは婚約指輪をただのモノとは考えません。男性がどの店で、どんな思いで購入したか、プレゼントを購入した背景、ストーリー、ディテールを重視します。だから、アウトレットで手頃な指輪を購入したと知れば、自分の価値すら割り引かれたと感じてしまいます」と木田さんは話します。

男性に「私の好みを察して」は酷

プレゼントされた指輪について、女性側が「自分の好みではない」と感じていることもやっかいな問題です。この点について、木田さんは「普段から自分の好みについて具体的に伝えていなかったのかもしれませんね。『たとえ小さくても、ダイヤモンドは形やきらめきに違いがある』と言われても、ジュエリーに詳しくない男性にはピンときません。デザインやタイプなどの好みをあらかじめ具体的に伝える努力も必要です。『普段の私を見て、好みを察して』と言われても男性には酷でしょう」と説明します。

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結局、トピ主はもやもやした気持ちを彼氏に伝え、2人で婚約指輪を買い直すか、結婚指輪を自分で選ぶことにしたと、後日談を投稿しています。デートでの食費などを「高い」とこぼすことについても、彼氏は「ケチケチするつもりで言ったわけではない。今後気をつける」と返事してくれたそうです。

木田さんは、「プレゼントに選ぶモノは、その人自身の価値観が表れます。『なぜ、そう思うのか』『何を重視するのか』など、自分の好みを互いに伝えあって、それぞれが大切にしている価値観を理解して歩み寄れるといいですね」とアドバイスします。

意中の人へプロポーズを計画している男性は、指輪をどうしようかと悩んでいるかもしれません。最近は、結婚を申し込むときに贈る「プロポーズリング」という指輪があるそうです。これなら、相手が万が一お気に召さない場合でも、婚約指輪と結婚指輪で挽回することができます。

お金も手間も余計にかかってしまいますが・・・、はい、そういうことではありません。(読売新聞メディア局 鈴木幸大)

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