イタリアのブランド、ジョルジオ・アルマーニの2020年クルーズコレクションが5月24日、東京で開催されました。デザイナーのジョルジオ・アルマーニさんもショーのために12年ぶりに来日しました。
会場となったのは、東京国立博物館表慶館(東京都台東区)。1909年に当時の皇太子(後の大正天皇)のご成婚を記念して開館した歴史的建造物です。
ショーは、今年3月に「アルマーニ/銀座タワー」がリニューアルオープンした記念に開かれました。クルーズコレクションはもともと、冬の間に暖かいリゾート地で過ごすための服や靴などを発表するもので、最近では春夏コレクションの前の5、6月に発表するのが定着してきています。
アルマーニがクルーズコレクションのショーを行うのは初めてのことで、初のショーに東京を選んだことについて、アルマーニさんは、「東京は驚くほどすばらしく、エネルギーに満ちあふれている。新しいものと古いものがどちらも存在しながら、矛盾なく交じり合う、他に類を見ない刺激的な都市だから」と説明します。
国内外から数多くのファッション関係者やセレブを招き、メンズとレディース計約120点を披露しました。
レディースは、優美で縦に流れるようなシルエットが中心。アルマーニカラーともいえる微妙なニュアンスのブルーやブラウンなどのほか、鮮やかな赤などが使われています。
べっ甲柄をプリントしたコートやパンツのほか、ネックレスやバングルなどもあり、アクセントになっています。そして、マントの裾の縁取りやアクセサリーに革を用いた装飾を施しており、細部まで丁寧に作られていることがうかがえました。
メンズは、体にフィットするソフトな仕立てが特徴。ダブルのあわせのニットジャケットのほか、ピーコートも。また革のボンバージャケットやスエードのダブルのブレザーなど、革も多用しています。
ショーの最後にはアルマーニさんが登場し、会場から喝采を浴びていました。
(読売新聞編集委員・宮智泉、撮影・米田育広)