この記事を読んでいる今、肩はどの位置にありますか? 耳の近くまで上がっていたり、前の方に丸まっていたり、あるいはその両方だったりしませんか?
肩には体の中で最も柔軟な関節がありますが、日中動かす範囲が限られていると凝り固まってしまいます。テクノロジー依存の現代社会では、パソコンや携帯に向かう時間が長いため、肩が丸まってしまう方が多いのです。
そこで、始めたいのが、肩を開くストレッチ。肩を開くヨガポーズは緊張をほぐし、悪い姿勢の解消、首の痛みの緩和、楽な呼吸につながります。逆に前かがみの状態では、肺や横隔膜に余計な重みや圧力が加わり、肺で深い呼吸をするのが難しくなります。
カリフォルニア州ロサンゼルスのヨガワークスで主任講師を務める、認定ヨガインストラクターのマヤ・マッケナさんに、おすすめの肩のヨガストレッチ6つを聞きました。各ポーズを3~5呼吸キープして、体の伸びを感じてください。
逆の祈りのポーズ
このヨガポーズは、肩を開く究極のストレッチです。特に1日中机に向かい、前かがみの姿勢が続いたときなどに効果的。内側に縮こまってしまった体を外に大きく広げてくれるこのストレッチは、マッケナさんのお気に入りだそうです。

<やり方>
ポーズを始める前に肩を後ろに数回、回します。肩が上がらないように注意してください。手を背中の後ろに回し、祈るように手のひらを合わせます。手のひらをぴったりくっつけるのが難しい場合は、こぶしを合わせたり、ヨガストラップやレジスタンスバンド、タオルなどを使っても構いません、とマッケナさん。
ねじりのピラミッドのポーズ
ほかの逆転のポーズと同様に、このヨガポーズでは心臓が頭よりも高い位置にくるため、上半身の血の巡りがよくなります。マッケナさんによると、このポーズの一番のよさは、床を使って体を押し上げるので、より深いストレッチができるところにあると言います。

<やり方>
腰幅に足を開いて立ち、背筋を伸ばして前屈していきます。片手のひらを床に押し付け、もう片方の腕を天井に向かって伸ばしていきます。上に伸ばした手の方向に顔が向くように体をひねります。向きを変えて繰り返します。
鷲のポーズ
こりをほぐすには、こちらのヨガポーズのように、体をぎゅっと結びつけることが効果的な場合もあります。鷲のポーズは肩を耳から引き離す効果的な方法です、とマッケナさんは言います。日中長時間同じ姿勢でいた後に実践すれば、関節がより柔軟になり、可動域が広がります。

<やり方>
体の前で腕を伸ばします。左腕が下になるように腕を交差させ、両手の甲を合わせます。肩甲骨を背中の方に引き下げ、胸は開くようにしてください。
魚のポーズ
このストレッチは一度試したら、もうこれなしでは生きられないと感じるようになるかも。まず、ヨガブロックをふたつ用意してください。なければ、代わりに本を使っても構いません。

<やり方>
ブロックひとつを横向きに立てて、肩甲骨の下(ブラストラップの位置)に置きます。もうひとつのブロックを縦に立て、頭をのせます。両腕の肘をつかみ、このリストラティブ・ポーズに身を委ねます。肩と胸が開くのを感じてください。
ラクダのポーズ
ヨガ上級者の方は、腕を後ろに回してかかとを持ってもいいでしょう、とマッケナさん。ただ、肩関節が固くなっている方が多いので、これは難しいかもしれません。

<やり方>
膝を腰幅に開いて膝立ちになります。太もも(大腿四頭筋)が地面に対して垂直になるようにします。指を下に向けて、両手を腰にあてます。背筋を伸ばしながら、大きなビーチボールの上に背中を預けるように、体を後ろにそらします。
牛の顔のポーズ
こちらのポーズは、柔軟性に自信がある方以外は、タオルまたはストラップを使って行うのがおすすめです。

<やり方>
背筋と平行になるように右腕を上に伸ばし、手は指を下に向け肩の方へ下ろします。左腕を背中へ回し、右腕の方へ伸ばします。プロップ(道具)がなくても手が届く場合は、両手の指を組みます。難しい場合は、ストラップまたはタオルを使い、両手の間隔をできるだけ短くして持ちます。
Theodora Blanchfield/6 Yoga Shoulder Stretches to Un-Hunch Your Back and Relieve Neck Pain/訳 Seina Ozawa[マイロハス]