アイドルグループ「AKB48」の峯岸みなみさん。2005年にAKB48が結成された時のメンバーである1期生としては最後の1人になりましたが、ゲスト出演した「ダウンタウンDX」(日本テレビ系、31日午後10時から放送予定)では、「最新シングルCDに参加できなかった」「AKB48の仕事が入ってこない」などと“ぶっちゃけトーク”を連発し、番組を盛り上げます。収録後に、AKB48への思いや、これからについて聞きました。
――AKB48の最後の1期生。共演した勝俣州和さんは、「絶対にやめるな。最後までいて全部語れる人になるんだ!!」と話していましたね。
勝俣さんからは、21、22歳くらいの時から、会うたびに「いいね、まだ残っているね」と言われてきました。当初は卒業を視野に入れていた時期もあったので、素直に受け入れられませんでした。
――今はどうですか?
勝俣さんの言っていることも含めて、長くいることの面白さは25歳になってわかってきました。
「いてもいいのかな?」と悩む
――収録では、(卒業発表などが行われることが多い)大きなイベントの後に「悲報、峯岸卒業なし」とインターネットに書かれると話していましたね。
周りのメンバーの卒業が増えて、自分もいつかはと思っていました。今はやれるところまでやろうかな、と思っていますが、「卒業願望はないです」と気持ちを切り替えたとたんに、収録で話したようなこと(最新シングルCDに参加できなかった)もあって。もう大人なので、自分がどうこうというより、「周囲からどういう風に思われているんだろう? (AKB48に)いてもいいのかな?」と悩んでいます。
――13歳でデビュー。改めて峯岸さんにとってAKB48とは?
AKB48がなかったら、たくさんの人に知ってもらうこともなかったし、良いことも悪いことも含めて、普通の中学生、高校生では経験できないことをさせていただきました。AKB48に入ったのが人生の転機だったな、と思います。苦楽をともにしたメンバーもいます。たくさんのステキな出会いがありました。
じわじわ貢献したい
――卒業はまだ先だとすると、これからAKB48でやっていきたいことは?
後輩の席を1つ奪っているんじゃないかという葛藤もありました。でも、メンバー同士の懸け橋になったり、昔からのファンに安心感を持ってもらったり。長くいるからこそ、できることもあると思っています。引っ張ることはできないけれど、じわじわ貢献できたらと思っています。
――AKB48の活動とは別に今年初め、神奈川芸術劇場で行われた舞台公演「三文オペラ」に挑戦しました。
自分が想像していたより、舞台は奥深く、難しかったです。これまで色んな仕事をさせていただいたけれど、今まで使ったことのない部分を鍛えられました。いろんな経験をしたと思っていたのですが、壁にぶち当たりました。あんなに毎日真剣に一つのことに悩むなんて初めてでした。これまで単発のお仕事が多くて、何か月も同じことにみんなで取り組むということがなかったので、楽しかったですし、つらい部分もありました。
――どんなところが大変でしたか?
舞台をやったことがなかったので、立ち方、呼吸の仕方、すべて右も左もわからない状態でした。わからないところに、さらにわからないことを言われるという日々の連続。久しぶりに怒られました。
怒られることはありがたい
――最近はそういうこともなかった?
AKB48が有名になり、1期生のメンバーがいなくなって、自分より後から入ってきたマネジャーさんに囲まれるようになると、なかなか怒られることがなかったので、ありがたかったです。
――引き続き舞台には挑戦していくつもりですか?
難しくておじけづきそうな部分もあったんですけど、すごく良い経験になりました。ステージ度胸もついたと思っています。機会があれば、これからも挑戦していきたいです。
今日の仕事が次につながる
――OTEKOMACHI(大手小町)は働く女性を応援するサイトです。改めて峯岸さんにとって「働く」って何でしょうか。
これまでは毎日現場に行って、言われたことをやっていました。あまり何も考えずに、置かれた状況をこなす日々。でも25歳になって、今日の仕事が次の仕事につながると実感しています。「この仕事で評価されたから、次にこの仕事が入ったんだな」とか、「もう呼んでもらえないのは、うまくいかなかったからだな」とか。「未来につないでいく」ということを意識するようになりました。
――結婚なども意識していますか?
「お仕事がなくなって結婚するしかない」ではなく、自分もちゃんと働いて、いい人がいれば結婚したいです。子どもはすごく好きなので、できれば30歳くらいまでに。
――最近、満員電車に乗った時に「人の冷たい部分を目の当たりにした」と感想をツイッターに投稿して、ネットニュースで取り上げられるなど話題になりました。
久しぶりにラッシュの時間帯に電車に乗ったんです。共感してくれる人がいる一方で、「これが働いている人の普通だよ」などと、本当にたくさんの意見が寄せられました。何かを感じてもらおうと思って投稿したわけじゃないけど、色々と考えさせられました。
総選挙盛り上げたい
――6月16日には、「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙」が行われます。
今回で10回目の総選挙です。最初から出ているのは自分だけ。まずは16位以内に入って、スタンドマイクで自分の気持ちを伝えることができたら幸せだと思います(昨年は19位)。今年は海外の48グループ(JKT48・BNK48・TPE48)も総選挙に参戦します。私も総選挙を盛り上げる一ピースになりたいです。
- 峯岸 みなみ(みねぎし・みなみ)
1992年、東京生まれ。ニックネームはみいちゃん。2005年12月にデビュー。今年1~2月に、KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「三文オペラ」に出演した。