個性的なファッションと「ちぇるちぇるランドの王子様」キャラが人気のタレント・りゅうちぇるさん。今夏、妻でモデルのオクヒラテツコ(ぺこ)さんが第1子を出産予定です。ゲスト出演した「ダウンタウンDX」(日本テレビ系、10日午後10時から放送予定)の収録後、父親になる心構えや今後の活動について聞きました。
――今日のファッションは、故郷の沖縄を意識したパイナップル柄ですか?
沖縄を意識したわけではないです(笑)。ダウンタウンDXのセットの赤に映えるように黄色にしようと思って、前からこの衣装に決めていました。
周りからは「早い」といわれるけれど……
――夏にパパになるそうですね。ぺこさんは現在、妊娠8か月です。体調はいかがですが?
つわりもそこまで重くなく、順調です。2人とも初めてのことで不安もありますが、「早く子供に会って抱きしめたい」というドキドキ、ワクワクの方が強いです。
――父親になる実感は?
ぺこりんとは結婚前から一緒に住んでいましたし、婚姻届を出したときに「ああ、こんなにいっぱい漢字を書かなきゃいけないんだー」と思ったぐらいで、あまり実感はなかったのですが、今から出生手続きの方法や、何かあったときの緊急連絡先、待機児童のことなどを調べています。結婚のときより調べなきゃいけないことがいっぱいあって大変です。 子供が生まれるとき、僕は22歳。周りからは「年齢的にまだ早かったんじゃない?」とか言われるのが悔しいので、「ちゃんとしてやるー!」って気持ちで、2人で頑張って勉強しています。
――ぺこさんには、どんなケアをしていますか?
気休めにも「大丈夫だよー」とか「痛くないよー」とか言わないようにしています。きっと、ぺこりんは「あなたに何がわかるの?」ってなると思うし、僕には、ぺこりんの大変さは絶対わからないと思うから。
――楽しみですね。
はい。どんな性格をしているのか、どんな声をしているのか、どんな顔をしているのか。付き合っているときからずっと子供がほしかったので、妊娠がわかったときは、人生で一番うれしかったです。2人の愛がようやく形になると思うと、ものすごく楽しみです。
「ビジネスカップル」とバッシングも
――ぺこさんとテレビに出始めたころは、「ビジネスカップル」などとバッシングも受けましたが。
でも「こんなにかわいくて面白いカップル、ほかにいないでしょ?」ってプラス思考にとらえようと。「子供が生まれたら、今のように自分の好きな髪形やファッションはしていられないよ」って言われますが、でも、するし!(笑)。今までも周りを気にして、自分の気持ちを偽ったファッションをしたことがありました。でも結局、自分の好きなファッションを貫き通したことで、お仕事にもつながっているし、個性を尊重してもらえるようになりました。子供が生まれたからといって、これからも金髪だし、今のスタイルを変えるつもりはありません。自分らしい姿を子供に見せて、幸せになりたいです。
――具体的に「理想の父親像」ってありますか?
僕は誰ともかぶりたくないし、マネをしたいと思ったことがないので、「理想の父親像」というのはありませんが、不思議と自分のお父さんに似てきちゃいますよね。
――比嘉パパと?
パパちぇるです(笑)。びっくりするぐらい陽気なんです。なんにも考えていないみたいなところが似ています。
歌で自分を表現したい
――2月に歌手デビューしましたが。
今までは、見ている人に笑ってもらい、元気を与えることを頑張ろうと思っていたけれど、それ以外にもやるべきことがあるんじゃないかと。学生時代に「人と違う」と言われていじめられた経験があったので、それを笑いにするだけではなく、歌詞にしてみんなに伝えたいと思ったんです。ただ、「ポエム」だと僕の世界観は伝わらないと思ったので、自分の経験をもとにした歌詞プラス、ファッションやダンスなどで僕の世界観をみなさんに伝えたいと。その結果、今の僕の想いを3分間にぎゅっと詰め込んだ歌ができました。大好きなアメリカのミュージカルドラマ「グリー」のように、個性的すぎて学校からはみ出し、いじめられていた生徒たちが、歌を通して自分を表現して自分らしく生きていくという内容です。
――ミュージックビデオがとても作り込まれていますね。
僕の大好きな80年代や90年代の要素や雰囲気を詰め込んで、カメラワークや画質を粗くしてみたし、メークやファッションにもこだわりました。この中に、りゅうちぇるがぎゅっと詰まっています。
「3人のりゅうちぇる」が役割分担
――ほかにやってみたいことは?
今、僕の中に3人のりゅうちぇるがいます。1人目は、バラエティー番組を見る人に笑ってもらって元気になってもらうりゅうちぇる。2人目は「RYUCHELL」として、歌でメッセージや世界観を伝えたいと思います。3人目のりゅうちぇるでは、SNS(ソーシャルネットワーキング・サービス)を通して、もっと身近な「かわいい」を感じてもらえれば。この3人のりゅうちぇるの役割を自分の中で分けて活動したいと思っています。パパになるし、肩書は増えていくけれど、今はこの3人で充実しています。
――インスタグラム(画像投稿サイト)で、ひげを生やした姿が話題になりました。
テレビには、すっぴんで出ることはないので、こういう姿はSNSでしか見せられません(笑)。SNSがあったから、テレビに出るきっかけができました。ここで自分をどう見せることができるのか、今ようやく見つけることができたような気がします。
――今後は歌手活動が主力に?
2曲目のプランはありますが、タレントとしては今までどおりで。バラエティーはあまり緊張することもなく、自分のありのままを出すことができますが、歌手としての活動は始めたばかりなので緊張します。うまくいくかどうかは自分次第ですね。歌もダンスももっとうまくなって地固めをして、みんなに感動してもらえるようになればと思います。(聞き手:読売新聞メディア局・遠山留美 撮影:高梨義之)