バブル時代のネタで大ブレイクしたお笑い芸人の平野ノラさん。昨年末には、同い年の会社員男性と結婚したことを発表し、話題を集めました。ゲスト出演した「ダウンタウンDX」(日本テレビ系、18日午後10時から放送予定)の収録後、結婚生活や仕事への思いについて語ってくれました。

――ご結婚、おめでとうございます。新婚生活はいかがですか?
ハズバンドとは、結婚前から一緒にいる事が多かったし、生活スタイルもあまり変わらなくて、結婚したという実感はあまりありません。書類などに名前を記入していて、1回間違えて書き直す時に「あ、名字変わったんだ」と気づいて結婚を実感するんですけど、そんな時ぐらいですかね。
占い師が結婚を後押し
――なぜ、年末に結婚を発表したのですか?
一昨年から「2017年に結婚しよう」と決めていましたが、「まずは自分が芸人としてやっていけるようになってから」と思っていました。番組で占い師さんと共演することが多く、皆さん共通して「結婚は2017年がいい」と言ってくれたので。
夫の“一般人”の感覚をネタの基準に
――2017年はどんな年でしたか?
バブルのネタは一昨年の上半期から変わらずやっていますが、「しもしも~」のネタに使わせていただいたほとんどの方と共演することができました。ネタがどんどん派生していって、荻野目洋子さんの「ダンシング・ヒーロー」で、大阪の登美丘高校ダンス部とコラボしたり、ネタ以外のお仕事では、学生の時にバレーボールをやっていたのがきっかけで、去年の9月に開催された、ワールドグランドチャンピオンズカップの応援サポーターのお仕事もいただきました。
絵を描くと頭の中が「無」になるので、好きで描いているんですが、私が描いたアクリル画が、亀梨和也さん主演のドラマ『ボク、運命の人です。』の劇中で使われたりと、「いろいろなことが仕事につながるんだなー」と思いました。楽しい1年でした。
――「しもしもー、飯合肇?(1990年代に活躍したプロゴルファー)」のネタがツボにはまりました。
とんねるずさんの番組だったのですが、それまでは「しもしもー、ジャンボ尾崎?」って言っていたんです。でも、「とんねるずさんの前では弱いから、飯合で行け!」と、ハズバンドがアドバイスをしてくれました。ネタについては、同い年のハズバンドと家族会議をして考えています。私たちはバブル世代ではありませんが、彼の“一般人”の感覚が基準です。彼が知らない人だと、マニアックすぎて受けないんですよね。木梨(憲武)さんはサッカーが好きなので、Jリーガーの名前を出したり、中居(正広)さんは野球好きなので、野球選手を出したり、ダウンタウンさんだったら、スポーツ選手以外にしたりとか、番組のMCに寄せるよう、試行錯誤しています。
“ただのいい女”からお笑い芸人へ
――先日、インスタグラムで成人式の振り袖姿を投稿していましたね。どんな20代を過ごしましたか?
“ただのいい女”というOLをしていました(笑)。

――お笑い芸人になろうと思った転機は?
31歳ぐらいの時におつき合いしていた人と「そろそろ結婚しようか」となったのですが、結婚したら以前からあこがれていたお笑い芸人になれなくなってしまうと思いました。そうしたらきっと後悔すると思って、そのタイミングで、自分の気持ちに気づかされて、「思い切って一歩踏み出そう」とお笑いを目指しました。1回やってみないと自分の気持ちが消化できないと思ったんです。お笑いの世界に飛び込むのは、勇気でしかなかったですね。
女優業は苦手
――今年40歳になります。どんな年にしたい?
先ほどの、バレーや趣味の絵など、お笑い以外の仕事もできたらいいなと思っています。
――女優業は?
よく聞かれるんですが、お芝居は一番苦手なんです。共演した人は知っていると思いますが、本当にヒドイ(笑)。バブリーキャラのままならいいのですが、普通の女性の役はまったくダメですね。苦手なことにもチャレンジしてみようと思いますが、せりふを与えられて演じるのは、まったく自信ないですね。
――キャラクターを変える予定は?
今後、バブリーキャラを超えるキャラクターはないと思います。でも、お笑いライブでは、違うことをやってみたい。基本はキャラを変えるつもりはありませんが、いろいろな仕事にチャレンジしたいですね。(聞き手、撮影・読売新聞メディア局・遠山留美)