厚生労働省の「平成26年患者調査の概況」によると、歯肉および歯周疾患の雄患者数は、男性は約137万3000人、女性は約194万2000人と女性が上回っていました。
年代別の割合をみると……
20代……約70%
30~50代……約80%
60代以上……約90%
となっています。(103ページより引用)
肌や髪と同様に、綺麗をキープしたいパーツが「歯」。
歯のトラブルが気になりはじめたという人もいるのでは? そこで、今回は女性のためのデンタルケアを、西原郁子著「歯医者に行きたくない人のための自分でできるデンタルケア」より紹介します。
まずは、衝撃的な事実から。日本人が歯を失う原因で一番多いのは、虫歯ではなく「歯周病」! しかも、日本人の8割が歯周病で、なかでも30~50代女性の歯周病の割合がとても高いのです。
厚生労働省の「平成26年患者調査の概況」によると、歯肉および歯周疾患の雄患者数は、男性は約137万3000人、女性は約194万2000人と女性が上回っていました。
年代別の割合をみると……
20代……約70%
30~50代……約80%
60代以上……約90%
となっています。(103ページより引用)
女性の割合の方が高い理由のひとつが、歯周病菌のなかに女性ホルモンを栄養源とするものがいること。また、女性の更年期障害によるドライマウスや骨粗しょう症は、歯周病を悪化させるリスク要因でもあります。歯周病には自覚症状がないため、定期的に歯科検診へ行くとよいようです。
コーヒーやお茶、ワインなどによる歯の黄ばみやくすみ。このような着色汚れのことを「ステイン」といいます。
あるリサーチ会社が行った調査で、同一人物の「白い歯で笑う写真」と「黄ばんだ歯で笑う写真」では、女性の場合は2.7歳、男性では3.1歳も老けてみられるという結果が出ました。
年齢とともに、くすんでしまう歯。市販のステイン専用歯磨き粉で磨けばいいのでは? と思われるかもしれませんが、注意が必要です。
「ステイン」を除去し、ホワイトニング効果があるとされる歯磨き粉はドラッグストアなどでもたくさん並んでいます。でも、商品によっては歯や歯茎を傷つけてしまいます。特に、研磨剤によって歯の着色を落とすタイプはあまりおすすめできません。歯の表面の着色と一緒にエナメル質まではがしてしまう危険があります。(中略)
ステインの予防としては、コーヒーやお茶を飲んだ後に、水を飲むだけでも違いますので、まずは日頃の予防から意識してみてください。(64ページより引用)
ステインを防止するためには、こまめなケアが肝心です。あまりにも歯のくすみが気になる人は、歯科医院でのホワイトニングの施術を受けることも検討しましょう。
ランチ後にゆっくりと歯磨きをするのが難しい働く女性でも、オフィスに居ながら、ちょっとした行動を控えるだけで口腔内トラブルを防ぐことができるそう。まずは以下の習慣をやめてみてください。
口腔内トラブルになりやすい習慣
◇間食が多い
◇常に飴やタブレット菓子などを口にしている
◇ポカン口をしてしまう(口で呼吸している)
(122ページより引用)
仕事中、口さみしくなると飴やお菓子に手をのばしてしまうことってありますよね。口さみしくなったら、キシリトールを配合した機能性ガムがいいみたい。キシリトールのガムならば、虫歯の予防効果が期待できます。
このほかにも本書では、正しい歯磨きの方法など様々なセルフデンタルケアの方法を紹介しています。一生を共にしていく大事な歯だからこそ、デンタルケアを見直していきたいもの。ぜひ本書の内容を実践しながら、口元美人を目指してみましょう。
『歯医者に行きたくない人のための自分でできるデンタルケア』
著者:西原郁子
発行:アスコム
定価:1188円(税込み)
見出し、記事、写真の無断転載を禁じます Copyright (C) The Yomiuri Shimbun.