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営業職のアラサー女性です。
1年前に異動してきた上司はとてもまじめで、いつも「正論」を振りかざしてきます。
もちろん指摘されることは正しいので、言われても仕方がないとは思うのですが、だんだんとつらくなってきました。
上司の言うことをひとしきり聞いた後、言い訳というか状況説明をしようとしても全く聞く耳を持ってくれません。こういう状況がたび重なり、会社に行くのがストレスになり胃が痛くなってきます。
上司の「正論」を頭では理解しているのですが、どうにも心が拒絶してしまいます。どう対処したらいいのか、アドバイスをお願いします。
(ハンドルネーム:ゆうりん)
A:上司の“自称正論”に振り回されないことが必要
まったく気にしなくていいんじゃないでしょうか。まず、上司の言うことを「正論だ」と思っちゃダメです。上司のやっていることは、価値観の押し付けではないでしょうか。正しさは人によって違います。価値観の押し付けは、度が過ぎるとパワハラになります。
上司にゆうりんさんを尊重する気持ちがあれば、ゆうりんさんの意見や状況を伝えて、改善される可能性はあります。しかし、“全く聞く耳を持ってくれない”とのことなので、歩み寄るのは難しいかも。
となると、自分なりに相手と距離を置くしかないかもしれません。正論を振りかざす人は「自分の正しさが絶対であり、相手がそれに従うことが正しい」と思っています。それが相手のためであると思っている人さえいます。そして、たいてい相手を選んでいます。立場上明らかに自分が上になれる人、おとなしい人、真面目で頑張る人ほどターゲットになりやすい印象です。
まずは、ゆうりんさんが上司の“自称正論”に振り回されないこと。「私には無理だけど、でも上司の言っていることは正しいんだよな」という思いがあると、罪悪感や無力感から、自分を責める気持ちが生まれてしまいます。まずは、「あぁ、また自称正論を言っているなぁ……」と聞き流せるようになりましょう。
「こいつは言えば言うとおりにする」と思われると、さらに自分の正論を押し付けてくる可能性があるので、自分に無理なことはしっかりと拒みましょう。ときに、上司の指摘の矛盾や穴を見つけて反論することは、自分の立場を守るために悪いことではないです。第三者を積極的に巻き込んでいくことも有効です。
今は、昔よりもハラスメント被害者が泣き寝入りすべきではないという風潮があります。被害者はどんどん声をあげて自分を主張し相手とぶつかっていくべきだし、社会もそれを応援してくれる環境が徐々にできているように思います。あとは、自分が被害者であることに気づけるか。相手が正しいという思い込みから抜け出し、具体的に相手から何を強要されているのかを理解し、相手や第三者に示すことが重要です。
世の中には、たくましく生きている女性もたくさんいます。「ちょっとでもイヤなことをされたら上に報告します」「自分に期待しないでください」「必要以上に関わらないでください」というオーラを常に発し、自分を守りつつ、強く生きています。
一見あまりよくないことのように思われがちですが、ハラスメント体質の上司には、「こいつはくせものだ」とちょっとした怖さを感じさせておくくらいがちょうど良かったりもしますよ。
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