読売新聞夕刊の「OTEKOMACHI」のページと連動し、「モヤモヤ・健康編、働き方編」として、働く女性の仕事や健康に関する悩みに専門家が答えます。
自分では分からないのに、周りには臭っているワキガってありますか。自分で臭いがすると思ったことはありませんが、母親に指摘されてデオドラント剤でケアするようになりました。ケアをしていると臭わないそうです。病院に行けば、客観的にわかるのでしょうか?
生活見直しで改善も
腋臭 症、いわゆるワキガは、臭いの強さと自覚症状が一致しないことがよくあります。ご相談にあるように臭いに寛容な人がいる一方で、非常に敏感な人もいます。指摘されにくいため、客観的評価が必要な疾患と言えます。
ワキガで悩んでいても、これまで相談できなかったという人も少なくありません。医療機関を受診してみるのもいいでしょう。
汗の分泌腺には、エクリン腺とアポクリン腺の2種類あります。アポクリン腺から出る汗には皮脂が多く含まれ、その皮脂を皮膚常在菌が分解すると臭いが生じます。スパイシー臭、硫黄臭などいくつか種類があります。
いずれにしても「皮脂+細菌」が臭いの原因で、生活の見直しで臭いが改善することもあります。〈1〉薬用せっけんを使う〈2〉脱毛・除毛する〈3〉制汗剤は入浴後に使う〈4〉汗がしみた衣類は洗濯する〈5〉野菜や水分摂取を増やす――を試してください。
なお、病院での治療には、公的保険で受けられる手術と、保険がきかない医療用制汗剤を用いる方法があります。手術では局所麻酔の上、わきを1~2か所切開し、アポクリン腺を切除します。傷が落ち着くまで2週間ほどかかりますが、臭いの改善が期待できます。(日本医科大武蔵小杉病院形成外科 有馬樹里さん)
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