【お悩み相談】30代、育休後の仕事復帰に不安がいっぱい

お悩みアドバイザー・丸田佳奈

お悩み相談は、キャリア、恋愛、仕事と子育ての両立……働く女性の悩みや不安に、人生経験豊富な「お悩みアドバイザー」が回答します。

はじめまして。私は30代で、現在育休中です。数か月後に仕事に復帰予定ですが、不安でたまりません。
実際にどのくらいの頻度で保育園からのお迎えの要請があるのか、子どもに悲しい思いをさせるのではないかなど、始まってみなければわからないとは理解しているのですが、いろいろ考えれば考えるほど、育休復帰への不安がつのります。準備を万全にしていても、イレギュラーなことが起こったら、きちんと対処できるのか……。
夫とは話し合っていますが、「どうにかなるんじゃない?」という反応です。こんな状態の私ですが、アドバイスをいただけたら幸いです。よろしくお願いします。
(ハンドルネーム:和泉)

産婦人科医・タレントの丸田佳奈さん

A:保育園の入園は、子どもにもワーママにもメリットが多い

保育園の入園は、お母さんとお子さんが初めて離れて別々の生活をすることになるので不安がいっぱいですよね。ですが、お互いにとってメリットも(メリットの方が?)いっぱいあるように思います。

人間にはいくつかの欲求がありますが、乳幼児では、「おなかがすいた」「眠い」などの生理的欲求と、そして誰かに守られているという安全への欲求といった、より原始的なものがメインになります。

保育園に通わせ始めると、たいていのお子さんは朝、送って行った時に泣くと思います。4月によく見られる光景です。これは、突然自分が安心できる人がいない環境になることで、安全への欲求が満たされず不安になるからであって、当然の反応です。しかし、通い続けるうちに保育園の先生やお友達が自分にとって安全であると認識されれば、泣く子は徐々に少なくなりますね。

また、人間は小さな頃から他の人と接することで自立性を身につけ成長していきます。機会があれば、親以外の大人やお友達と出会って人間関係をつくることは、実は子どもの成長にとって、とても良いことなのです。

保育園入園にあたって重要なのは、「安心感を与えてあげること」です。「保育園に預けることがかわいそう」なのではなく、「子どもの不安が解消されないことがかわいそう」なのです。言葉が通じそうであれば、「おやつの後にママが迎えに来るよ」と具体的に伝えてあげてもいいでしょう。保育園から帰った後や休日は、親とたくさん遊んだり、楽しい思い出を作ったりすることもよいでしょう。保育園に一定期間預け続けても、他の子に比べて極端に慣れないようであれば、少しお休みして無理のないペースでまた再開したほうがよいケースもあるかもしれません。

成長や発達の様子は子どもによって違います。すぐに環境に馴染なじんで不安に感じなくなる子もいれば、慣れるのに時間がかかる子もいます。様子をみながら、その子のペースで進めましょう。

お母さんにとっても、保育園入園は、仕事復帰以外にもメリットがあると思います。私の周りのお母さんたちは「仕事に息抜きに来ている」という人がとても多いです。

子どもはかわいくても、子育てはやはり大変ですよね。特に子どもが赤ちゃんのうちは、お母さんがふとやろうと思ったことがその都度ことごとく邪魔されます(笑)。トイレに立ったら泣かれ、お茶を飲もうと思ったら泣かれ……。自分の行動をすべて妨害されるというのは、いくらかわいい我が子であっても、やはりとても大きなストレスです。仕事復帰で子どもと一時的に離れることは、そんなストレスから解放される時間でもあります。一日の中で数時間子どもと離れリフレッシュすることで、また子育てに前向きに取り組めるというメリットもあるのではないでしょうか。

また、自分以外の大人、特に保育のプロにみてもらえることで、親だけでは気づけないことに気づけたりします。「他の子と比べてこれはどうなのかしら?」と思ったことなど、たくさんの子どもをみている保育士さんから「みんな同じですよ」と言ってもらえることは、初めての子育てではお母さんの安心や自信にもつながります。私も保育園の先生方にとても助けていただきました。

実際に保育園に預けた後に起こり得ることを考えてみましょう。和泉さんが心配されるように、保育園からの急なお迎えの要請は予想以上に多いです。子どもにもよりますが、月に1、2回以上と思っておいてよいでしょう。また、発熱などの感染症で呼び出された翌日以降は、数日保育園をお休みしなければならないことも多いです。

保育園に預けて半年から1年は、お父さんお母さんや他の親族など、常に誰かが動ける状態であることを意識しながら通園するのがよいと思います。

さて、お話を聞いている限り、一番の心配はご主人です……(笑)。ご主人以外に急な子どもの対応をお願いできる親戚などはいますでしょうか。お父さんお母さんのほぼ2人だけで保育園生活を開始するのであれば、ご主人の積極的な協力がないと絶対に無理です……絶対に!

お母さん一人で頑張るには限界があります。保育園入園にあたって、「具体的にこういう時はどうするのか?」を2人でよく話し合っておきましょう。何曜日に急なお迎え要請があった場合はどちらが行くのか。お母さんがお弁当を作れない時はどのように準備するのか。翌日に持っていく水筒やカトラリーの洗い物や準備の仕方。子どもが女の子なら、1パターンでいいので髪の縛り方までマスターしてもらいましょう。

その話し合いにすら協力してくれないようなら、和泉さんはキレていいと思います!(笑)

保育園生活は確かにイレギュラーなことも起こりますが、なるようになる部分もありますし、ある程度の時間がたてばそれにも慣れます。今は心配がつきないですが、そのうち「あんなに不安で仕方なかった時期もあったなぁ」なんて言える時がすぐに来ますよ。多くのお母さんが経験していく道です。「自分にもできないはずはない」と思って、自信を持ちながらワーママ生活を楽しんでくださいね。

産婦人科医・タレントの丸田佳奈さん
丸田佳奈(まるた・かな)
産婦人科医、モデル、タレント

 1981年8月生まれ。北海道網走市出身。日本大学医学部医学科卒業。2007年度「ミス日本ネイチャー」を受賞する。現役の産婦人科医という立場から、テレビ・ラジオや雑誌などでコメンテーターとして活躍中。17年に第1子を出産。著書は「キレイの秘訣ひけつは女性ホルモン」(小学館)、「間違いだらけの産活」(学研プラス)。

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